イチゴを狩りに
菜月 夕
第1話
今日は待ちに待ったイチゴ狩りの日だ。村じゅう総出の大捕り物になるだろう。
その丘はイチゴ達の繁殖地でこの時期になると各地からイチゴが集まってくるのだ。
「族長!シトロンベリーが居ました」
「おお、今年は来てくれたのか、シトロンベリーは暴れさせると炭酸が抜けて風味が薄れる!そっと捕まえるんだ!」
「こっちの落とし穴にスットンベリーが!」
いつもあいつは落とし穴にスットンと落ちるから楽だな。
「ストーンベリーか゜!」
「そいつはそこにある紙袋を被せると大人しく成るっ!!」
うむむむ、今年は当たり年なのだろうか。いつもより近郷近在のイチゴが来ているようだ」
その時、ひときわ大きな声が上がった。「「「「おおーーっっ!!!」」」」
「ストロングベリーだぁあぁっっっ!!!」
今年一番の大物だ。力自慢達がみんなで抑え込んでやっと収穫だ。
しかし、今年は本当にイチゴが多い。近郷一縁の全てのイチゴが。
そうか、きっとこれがイチゴいちエん、だ。
イチゴを狩りに 菜月 夕 @kaicho_oba
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