第7話
ーレンタルルームー
ありとあらゆる武器が揃っている
ただし訓練用のため、殺傷能力は低い
「ここがレンタルルームよ。好きな武器を選びなさい
私はこの長剣でいくわ」
エリザは普通の長剣を選ぶ
「ちょっと見させてもらいますね」
ノアが隅から隅へと目を凝らす
(短剣、長剣、レイピア、槍、斧、弓、ハンマー…色々あるけどどうしようかな?一通り使えるけど……んっ?へぇ、珍しいのもあるね)
ノアは二つ取り出しエリザに見せる
「僕はこの短剣と銃にします」
「短剣は分かるけど銃って…貴方ふざけてるの!!」
エリザが顔を赤らめて怒っている
理由は知っている
この世界では銃ははるか昔に使われていた武器
確か殺傷能力も高く遠くからも攻撃ができるが、今の世の中は魔法が発達している
昔は選ばれた者にしか使えなかったが、今は研究が進み魔力されあれば誰にでも使える
殺傷能力も距離も魔法の方が圧倒的に高い
更に、銃は弾を補充しなければ使えなくなる
魔法も魔力がなければ使用は出来ないが
自然に回復もするし、最悪、薬で回復する手もある
その為、今の時代では使っている者は稀で
盗賊や寂れた村の人が防衛に使うくらいである
「殺ってみればわかりますよ」
☆★☆★
ー闘技場ー
「とりあえずこの腕輪を付けなさい」
「んっ?これは…」
エリザが長剣と共に借りていた腕輪を一つノアに渡す
「これは変換の腕輪よ。付けた者の体に薄い膜ができるわ
それに外から衝撃があると腕輪に蓄積されるの
一定のダメージを受けるとアラームが鳴るわ」
「なるほど。身代わりみたいな物かな?興味深い」
☆★☆★
「じゃあ始めましょう…魔法もありよ
負けを認めるか、腕輪からアラームが鳴ったら負け…
銃を使った事を後悔しても知らないわよ」
「はい。では始めましょう」
お互いに距離を取るとアリスがカァーンと鐘を鳴らす
「先手を譲ってあげるわ」
「そうですか。ではお言葉に甘えて」
パァンと一発の銃弾が放たれる
が、エリザは軽く剣を払うと弾が逸れて障壁に当たる
「銃なんて弾が見えていればそんなものよ」
エリザは余裕そうな顔をして話す
「流石に見えてますか。では次にいきましょう」
次は連続で弾を撃つ
エリザはすかさず剣を振り弾を弾く
何発か撃つと弾が無くなりカチッと音が鳴る
「もういいかしら。弾も無くなったしそろそろ私からも反撃させてもらうわ
弾の補充する時間なんて与えないから!」
エリザは剣を構え直し真っ直ぐ突っ込んでくる
「あー大丈夫ですよ。補充ならすぐ終わりますので」
ノアは銃の底をエリザに向け素早く振ると弾倉が飛び出す
一瞬エリザのスピードが落ちるが素早い判断をし弾倉左手で弾く…と目の前に銃口を向けるノアの姿
パァンパァンパァン
「ちっ!」
流石に近いと捌ききれないのか少し後ろに下がる
「…もう補充したのかしら?それにしては速過ぎるわ。何をしたの?」
エリザは疑問をストレートにノアにぶつける
「えっ?これくらいの速さは当たり前ですよ?弾倉だってこの通り大量に準備してますので」
ノアは服の中を見せるとそこには数十個の弾倉が差してある
「弾倉があるのはわかるわよ!でも補充の速さが異常よ!
弾倉を交換するのが時間がかかるのに…それも片手に短剣も持ってるのに!」
「こうやるんですよ」
ノアは銃を一振りで弾倉を落とすとそのままの流れで上に上げた銃を服に寄せて振り下ろしカチャっと音が鳴る
「こうです。まぁ他にもやり方は色々ありますけど今回はこんな感じですね」
「…貴方何者?普通の人ですら銃の事よく知らないのに」
「僕はノアですよ。ただの平民。ただそれだけです」
その言葉を聞き、一度少し後退りするもまた剣を構えノアを見る
「では続きといきましょう。ちょっと時間がないので少し本気でいきますよ」
スンッといつもの状態に入る
するといきなり制服のジャケットを脱ぎ投げ捨てるとノアの周辺には弾倉が散らばる
「では始めましょう」
【王の影《アサシン・ファントム》】と呼ばれた暗殺者の僕が友達をいっぱい作れと王様から依頼されたんだけど… y@siron @yasiron
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