第3話 策の為の策

策を提案してきた家臣の真田


信玄「ほぅ、なるほど、調略ちょうりゃくという形でまずは裏切りをさせると。」


真田「えぇ、もし仮に、が進まなかったとしても、このなら必ずとも越後の景虎であっても。。」

 

信玄「フッもし真田が敵国にいたらと考えると、つくづく恐ろしいのー」


真田「策の為の策でございます!」


真田の眼は、虎の様に鋭く、誰もがその姿をみたら身震いしたであろう。


信玄「真田、お前の眼つき、すごく怖いよ、」


真田「え、そんなこと、までもきっと、御館様程ではありませぬ。」


信玄「えっ、、、」


真田「ま、ひとまずは、一手指して参りますゆえ、御館様、失礼致します!」


信玄「あ、あーはい!」


早々と去って行く真田


信玄「え、俺そんな、怖い系の眼・・・




 屋敷を出た真田が

 十蔵じゅうぞう!! 

 そう呼ぶと


ササッー


どこからともなく男が現れた。

真田家を支える忍びの1人、十蔵だ。


十蔵「ハッ!」


真田「頼みたい事がある」

「まず、お前には越後に向かってある所に行ってもらう、そして・・・




その頃、信玄は


信玄「おーい!勘助!」


勘助「はい!御館様!」


信玄「真田には早速進めてもらっている。勘助、お前は俺と北条ほうじょう今川いまがわに話しをしに行くぞ!」


勘助「かしこまりました!」


信玄「あ、勘助、それとさ、俺、そんな眼つき悪い感じ?。。」  



そうして時が経ち真田の策が通り、越後を戦前に混乱させる事に成功する。


真田「御館様!越後に遣わせていた者から報告が、越後で長尾家家臣、北条高広きたじょうたかひろが謀反お起こしたとの事です!」


信玄「そうか!ならいよいよという事か、」


北条高広に、宛て書かれた文には脅迫だけでは無く、謀反を起こす際には甲斐から、武田軍の援軍をすぐに送るという事まで書いていた。

 だが武田からは一切送る事は無かった。これも真田のであった。


真田「ええ、すぐに制圧され北条一家は滅亡、武田と内通していたとの噂もしっかり広めてますゆえ、怒りのままに甲斐へ攻め込んでくる事でしょう。」


信玄「んー、やはり卑怯者扱いされるのは気にいらないが、これも甲斐の為だ、そして策だ、仕方ない。」


真田「申し訳けありません。ですが、これから起こる戦で景虎を降伏まで追い込める事でしょう。」


信玄「あぁ」

   

真田「して御館様、同盟国の今川いまがわ北条ほうじょうは如何ですか?」


信玄「あーそれだが微妙だ!」


真田「微妙、、、、」


信玄「今川にはキッパリ断られた!あ奴どうも文句気味に断りやがって。北条は相変わらず変な態度で、”えぇんぐんを手配しょおう”

とか言っていたが、、あれはあてにならないだろう。」


真田「..........」


信玄「ま、大丈夫だ!俺にはお前を含め優秀な家臣達がいる!!ハーッハッハッハ!」

  

ほんの少し不安な感じがしたが、信玄の思いを聞いて、戦の勝利の確信までも感じてしまった。


信玄「おぉう!勘助!来たか!ハーッハッハハハ!」


勘助「御館様はなにをそんなに笑っておられるのですか?」


真田「これは山本殿、お久しぶりにございます」

勘助「おー真田殿!ここに居られると言う事は、そろそろでございますか。 ところで十蔵はおりますか?建築の件で教えをと」


真田「十蔵は今・・・



 こうしてまた時が経ち、越後から宣戦布告の状が届いた。


信玄「皆の者これにて出陣いたす!」


家臣達「ハッ!」


皆、力強く応え、川中島に向け進軍した。


信玄「景虎め、かかったな、のう真田よ。」




真田「ええ、御館様!」


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