猛攻: 累と京吾の視点②

 いよいよ部屋にたどり着いた襲撃者こそが、累の兄、九院寺赤羽であった。

 赤羽は手にしていた斧を壁に突き刺して固定すると、肩にかけていた散弾銃を構える。弟と似た青く光る瞳をしていたが、分厚そうなコート越しでもわかるほど筋肉質に長身の男で、オールバックを整えながら、累に睨むような目線を当て続けていた。

 「やはりまだ生きてたか」

 電話越しよりも一層冷たく感じられる低い声でそうつぶやくと、赤羽は躊躇うことなく小階段を降り始めた。京吾は今にも破裂しそうに暴れ狂う心拍を抑え、決意を固めたように猟銃を握ると、立ち上がって銃口を向けた。

 「オイ!それ以上進むんじゃ...」

 緊張で若干裏返った声のまま赤羽を止めようとする。だが、彼の方を見向きもせずに赤羽が散弾銃を放てば、一瞬のうちに京吾の意識は遮られた。

乾いた発砲音が響き、京吾の身体は吹き飛ばされて転がる。そのまま木の机の方に打ち付けられれば、京吾はピクリとも動かなくなってしまった。

飛んできた蝿を軽くはたき落としたかのような何の躊躇もない様子で京吾を片づけると、赤羽は檻にまで歩み寄る。

 全く動かなくなった京吾と赤羽を交互に見ながら、累は言葉を失いつつと、柱に手をつけたままゆっくりと立ち上がる。切迫した表情ではあったが、覚悟を決めたように眉に力を入れて、赤羽に視線を集中させた。

 「...殺されてた方が良かった?」

 「いや、お前には聞くべきことが残っている」

 数秒で京吾のヘタレぶりを見抜いた上で電話での問答を行っていたのか、赤羽にはすぐさま累を射殺しようとする様子はなかった。

赤羽は強烈な蹴りを食らわせて乱暴に折を押し破ると、ポケットから一枚の紙を取り出した。累が逃亡先として選んでいた、アメリカ行きの飛行機のチケットである。

 「さて、簡潔に済まそう。一夜の内にお前に追いつけたのは本当に幸運だったな」

 チケットを見せつけ、赤羽は会話を続ける。

 「遥を逃がしたのはお前だろう。アイツは今どこにいる?」

 『遥』という名前に反応して累は身構えたが質問に答えはせず、黙ったまま赤羽と視線を交わし続けている。

 「聞こえてないのか?アイツは今どこにいるんだ。質問に答えれば、死に方を選ばせてやってもいい」

赤羽は銃を構え直して累を追い詰める。般若像のような目で彼を睨み、今すぐにでも発砲してもいいんだと言うように引き金に指をかけた。

「遥はどこにいる?」

かすかに怒気を孕んだ口調でそう聞く赤羽だったが、累はその反対に口角を少し上げて、一言だけ言葉を返した。

「…弟の人生まで狂わせはしないよ」

その言葉は、強い拒絶の意思の表れでもあった。

赤羽は累の態度を理解したかようにため息をつくが、変わらず険しい表情のまま、さらに1歩ずつ累に近づく。脚に巻かれた包帯を見ると、片方の眉を上げてゆっくりと銃を下ろし、次の弾丸をコートのポケットの中から取り出した。

「傷を鉛でえぐられればその気になるか?」

赤羽はそう告げると、新しい銃弾を込めようとする。先端が鋭利に尖った弾を握り直したその一瞬、はじめて累から目線を外した。

累はその隙を見逃さなかった。一切の震えも見せずに素早く右腕を上げる。そしてすぐさま、手首に付けられたままの錠を叩きつけるように、赤羽の頭を目掛けて思い切り振り下ろした。

寸前のところで京吾に鍵を投げ込まれており、累は何とか腕の鎖を外すことができていたのだった。拘束されたままだと油断していた赤羽は攻撃を避けきれず、左眼球とこめかみの間に、鉄塊と腕のバッドを打ち付けられた。

角を側頭部にえぐりこませるような打撃に意識が飛びかけたのを見ると、累は同じく重たい枷が付いたままの左足で、今度は赤羽の上腕に蹴りを喰らわせた。手首の骨が散るように砕ければ筋肉を裂く程の衝撃が伝わり、赤羽の手から散弾銃を離させた。

赤羽は銃を拾おうともせず、あらぬ方に目を向けて倒れそうになる。累は『効いた!』と確信した。反動で自分の腕も痺れたままではあったものの、もう一度錠を叩きつけてやろうと、再び右腕を高く振り上げる。

「まずは武器から奪う!アンタが教えてくれたことだ!これでも喰らってろ!」

最初の打撃からトドメの一撃に移るまでに、時間にしてほんの3秒もかかっていなかった。しかし腕を振り上げる動作が生んだわずかな隙の中、まさに一瞬にして、赤羽のギョロリとした目線が累の方に戻った。

累はその瞬間、追い詰められた状況下での咄嗟かつ巧妙な演技においては、赤羽が彼の数枚上を行ったと思い知った。

赤羽の意識は飛んでない!

目玉が飛び出そうなほどの打撃を喰らおうと、手首の骨を折られようと、赤羽の意識は揺らいですらいなかった。殴られたのとほぼ同時に思考を高速で回転させ、失神したように見せかけて逆に隙を与えるというプランを1秒で考え出し、次の1秒で実行し、そして今、最後の1秒でそのタネを明かしたのである。

「右手は縛られたままらしいな」

赤羽の言葉にまずいと思うよりも早く、ナイフのような手刀が累の脇腹に刺し込まれた。激痛は全身に余すことなく伝わり、生じた痙攣は振り上げた腕から力を奪い去った。

反撃に出ようとする累だが、視界の外側、下方から飛んできた砲弾のような衝撃が直撃し力を奪われる。それが間髪入れず繰り出されたアッパーカットであったと認識することもできず、自分自身の下顎で上顎を砕かれるかのような激震に脳は揺れ、身体は呼吸すら忘れそうになった。

累は血を吹きながら柱に身を預け、不安定に息をする。赤羽はようやく頭部の出血を袖で拭った。

「『教え』だと?」

すでに崩壊しかけた累の闘争心をさらに気圧するようなドスの効いた声で、赤羽は累に言葉を聞かせる。

「ならばお前は、何も学んでこなかったことになる。特に、俺を怒らせればどうなるのか、ということについては…」

赤羽はさらに恐怖を煽るように両手を構えると、突風すら感じられる鋭い拳で累の右頬から殴りかかる。しかし累も一枚岩ではなく、恐れを振り払うように身体を起き上がらせると、回転を加えながら赤羽の片足を蹴り上げた。

赤羽の姿勢がぐらつく。累は柱で半身を固定しながら、蹴りとともに何度も足枷を叩きつける。少しは効いたようだったが、赤羽は依然として動じることのない顔色のまま、少し距離を置いては体制を整え直した。

「下手くそが。こうやるんだ!」

そう言うと赤羽は、傷を負っている累の右脚を目掛けて、傷にかかとをねじ込むような一際重たい蹴りをぶつけた。

塞がれかけていた傷口が開けば、傷から再び血が溢れ出していく。累は叫んだ。まともに立つことすらできなくなり、体は暴れるように痙攣した。

赤羽は頭が切れる男であり、加えて弱みをいたぶることにおいては、一片の情けもかけることのない冷酷さの持ち主でもあった。包帯を血の色に染める累の脚を再度、荒々しくツルハシでも振り下ろすかのように踏みつける。

 気が遠のきそうな苦痛のみに感覚が支配される中、累は歯を食いしばった。血の味を口の中いっぱいに広げながらも、顔を上げて、熱のこもった視線で赤羽を睨みつける。

累の目には一片の恐れも写っていない。その逆に、燃えたぎるように高まる反抗心と、強い怒りを剥き出しにしているのである。赤羽は上等だと言うように睨みを返すと、コートから取り出した小型のサックを拳に取り付ける。

数秒の睨み合いが明ける。赤羽は片手で累の首を掴み、柱に強く押さえつけた。

腕を真っ直ぐに引き、鉄製のサックで打ちのめそうと構える。次の一手で顎を砕かれるかもしれないと覚悟した累は、口と目を閉ざし、何も話すことはないと示した。

「いいだろう。覚悟はできてるな?」

赤羽の口から言葉が放たれれば、やるなら一思いにと、累は呼吸を止める。重たい塊が風を切った。

だが彼が殴られるよりも早く、木箱を叩いたような鈍い打撃音が、地下の部屋に突然に響いた。

少し時間が経とうとも、赤羽の拳が飛んでくることはない。何が起きたかわからず、累は躊躇いながらも目を開ける。

累の目には、膝を着いて浅い呼吸を漏らす赤羽の姿が写る。鈍い音とともに打撃を受けたのは赤羽の方だったのだ。

一度殴られた頭部に再び損傷を与えられたのか、額を抑える赤羽の右手には血が付着している。彼の後ろには、両手をガタガタと震わせたまま、猟銃をバットのように握る京吾が立っていた。

それを見た累は、奇妙にも京吾に命を拾われたのだと理解する。京吾の方はむしろ戸惑っている様子のままで、うずくまる赤羽に、落ち着きのない錯乱した目を向けていた。

弾丸を撃ち込まれた京吾だったが、威力に欠ける軽量の弾であったこと、そして念の為胸に防弾ジャケットを装着していたことが幸いし、肋骨が折れそうになるだけで難を逃れていた。状況は飲み込めないままではあったが、累を容赦なく痛めつける姿を見て、赤羽が襲来した目的が確かに救出などではなかったことは理解できた。

それでも、起き上がらずやり過ごす方が賢い選択だと彼はわかっていた。何故咄嗟に身体が動いて背後から赤羽を叩きのめしたのかは、京吾自身にもわからない。とにかく、銃を鉄パイプように振り上げて、赤羽の頭に不器用ながらも強烈な一撃を与えることに成功していた。

今にも倒れそうな震えを見せつつも、赤羽はゆっくりと身体を持ち上げて立とうとする。京吾は慌てて銃を本来の持ち方に戻した。

「オイ!動くんじゃねぇ!今度こそ本当に…」

「馬鹿!早く撃つんだよ!」

赤羽の瞳に殺気が戻ったことに気付いた累が声を荒らげたが、警告を言い終わる前に赤羽は体を飛び起こさせ、鎌のように鋭い回し蹴りで京吾の両腕を弾いた。あっという間に猟銃ははたき落とされてしまう。

京吾は慌てて銃を拾おうとしたが、サック付きのボディブローを隙だらけの状態で受けてしまい、前のめりになって動けなくなった。『やばいぞ!』と身構えるも体は金縛りに支配され、そのまま首元を蹴り上げられてしまえば、数メートル吹き飛ばされてしまった。

喉を抑えてうずくまる京吾は、自分の愚かな行動を後悔する余裕もなく、かと言って一矢を報いようとする勇気も湧かず、ただひたすらに恐怖に震えた。

畜生マズイぞ、何で死んだフリを続けなかったんだ俺は!

赤羽は血を拭うこともせず、ゆらゆらと京吾に近づく。

「虫けらが。自分が何をしたかわかっているのか?」

蛇のように鋭い光を放つ赤羽の眼光は、目の前の男を視線で焼き殺せそうなほどの怒りに満ちていた。

赤羽は京吾が何者かは知らず、知る価値もないと思っている。赤羽はプライドの高い男だった。それ故、見苦しさの塊のような輩に『一泡吹かせてやる』などと思われたことは耐え難い屈辱であり、地獄の底が如き苦痛を味あわせてやらねばならないという殺意に燃えていた。

怯えきった京吾を見下しながら、赤羽はコートの内ポケットから小型の銃を取り出す。

「シューティウッド社製...38口径...リボルバー。豆鉄砲だが、ゆっくりゆっくりと命を削るには最適だ」

沈着な手つきで安全装置を外して銃口を向ける赤羽に、京吾は泣きつくような表情を見せる。その姿は、滑稽なほどに惨めで弱々しかった。

今すぐ反撃に出なければ殺されるとわかっているが、もはや京吾は、立つことはおろか言葉を放つことすらできない。お願い僕を撃たないでと言うような顔でびくびく震えているだけだ。

「これから何が起こるか説明してやる。今、銃には5発入っているが、10秒後には弾切れになる。お前は全ての鉛玉を丹念に味わう。その頭蓋骨の内側で、だ」

淡々と言葉を発する赤羽は、京吾に最後の記憶を刻みつけてやるかのように、ゆっくりと引き金に指をかける。指が触れてカチッという音が聞こえると、京吾は一層怯えては、両手を広げて抵抗の意思はないと示そうとした。

「ま、ま、待ってくれ!悪かった!ちょっと話し合うぜオイ!頼む撃たないでくれ!」

弱々しい声で命乞いする京吾だったが、赤羽は

「虫けらに慈悲などかけるか!」

と一喝し、銃口を京吾の目前まで近づけた。

涙で視界が曇る中、京吾の頭の中を様々な記憶と後悔が駆け巡る。撃ち殺された家族と、銃口を向けられている自分の未来が重なり、今にも心臓が破裂しそうになった。

今見てるのは走馬灯ってやつか?つまりこれから死ぬってことか!?冗談じゃねえ!夢なら覚めてくれ!早く!

乾いた銃声が地下室の中で響く。京吾の思考は停止した。

 火薬の匂いが煙とともに広がる。垂れ流された血が床にまで伝い、時間が止まったかのような静けさが部屋を包んだ。

 ...あれ?何でまだ意識があるんだ?

 京吾は目を開ける。彼の脳みそは吹き飛ばされていなかった。咄嗟に顔を覆っていた手を剥がして、恐る恐る顔を上げる。

銃弾は京吾の肉体を貫くことなく、数センチ上を通過して壁に弾痕を残していた。あれほどの至近距離であっても、突然赤羽を襲った衝撃が、彼の腕を大きく逸らせていたのだ。

 赤羽は直立して銃を握ったまま、激しく動揺した表情で、口から血を吐いて放心している。

飛び掛かったように背後から腕を回して赤羽を押さえつけていたのは、鎖が外れた累。手には刃のように鋭い何かの破片が握られており、その先端は赤羽の首に刺し込まれていた。

 京吾は目の前で何が起こったのか理解できずに呆然となる。

赤羽の首に刺されているのは、累に叩き割られて砕け散ったまま放置されていた、あの陶器の皿の破片だった。累と赤羽の間に言葉が交わされることはない。ただ静かに、確かな殺意のみがぶつかり合うだけである。

何とか抗おうとする赤羽を抑えるように、累はグリグリと手を動かして破片を深くまで沈ませる。力を失った赤羽の手から銃が落ちると、累はようやく破片を引き抜いて、腕の力を緩めた。

赤羽は溢れるような出血を右手で塞ごうとする。だが指の隙間から大量に血が流れ出してしまい、表情を硬直させたまま、膝から崩れ落ちてしまった。

 「鎖はどっちも外れてたよ。初めから」

体を痙攣させて起き上がることもできなくなった赤羽を見ながら、累は血濡れた右手と左手を見せて言葉をかける。兄に似た、冷たく響く声色だった。

 未だ信じられないという様子の赤羽は累の服を掴む。しかしすでに身体の自由は失われており、腕を持ち上げることもおぼつかない。ただ累に強い眼差しを向けることが限界なのうだった。

累は目線を合わせながら、皿の破片を掴み直す。強く握ったために自分の掌からも出血していたが、何の痛みも感じず、気にもしていなかった。

 「もう僕はアンタらの人形じゃない。遥まで、奪わせはしない」

 そう言葉を放つ累に何かを返そうと赤羽も口を開く。しかし、浅い呼吸とともに血を吐き出しながら、かすれた声を漏らすことしかできなかった。彼の意識は途絶えかけていたが、死への恐れは一切表れておらず、累を睨み上げる目から呪念のような怒りが消えることもなかった。

 「こ..の...九院寺家の…面汚し...が...」

 「昔からずっと汚れてたよ。汚したのは、アンタらだ」

 擦り切れそうな声を絞り出した赤羽と対照的に、累はっきりとした言葉を返す。そして破片を握った手を高く掲げれば、もう片方の手で赤羽の肩を抑え、釘でも打つかのような姿勢で破片の先を向けた。

呆気にとられたまま2人を見ていた京吾は慌てて累を止めようとする。しかしながら、「よせ!」と声をかけても、累の衝動が制止されることはなかった。

累は雄叫びのような大声を吐き出しながら、破片を力強く叩きつけるかのように、赤羽の上半身を何度も何度も突き刺し始めた。

 2人の叫びが重なって響く。京吾は目を逸らし、耐えきれず耳もふさいだ。

累は返り血を浴びながらも瞬きすらせず、破片を握った手を荒々しく振り回し続ける。赤羽の顔からは次第に覇気が消えていき、床が赤黒いカーペットを敷かれたようになったころには、体の震えすら止まってしまった。

 それでも刺し続ける累だったが、赤羽の身体を外して床にぶつかった破片が粉々に割れてしまうと、ズタズタになった右手に痛みを覚え、ようやく動きを止めた。

ゼーゼーと呼吸しながら、べったりと付着した血を拭くこともせず、目を見開いたまま動かなくなった赤羽を見下ろす。

 京吾は変わらず混乱状態のまま、目の前の光景をただただ見ていた。へたり込んで頭を抱え、累の方に目線を移す。しばらくは赤羽を見つめていた累だったが、ふらつきながらも立ち上がると、破片を雑に投げ捨てた。

 首を傾ければ、腰が抜けて、開いた口がふさがらない様子の京吾と目が合う。放心状態なのは彼も同じで、血まみれの顔を向けながら力のない表情を浮かべた。

ようやく口を開こうとした累だったが、

 「何も言うんじゃねえ」

と、『もう何の声もも聞きたくねえ』と訴えるような京吾に言葉を遮ぎられてしまった。

 累は返事を返す代わりに彼から視線を外す。痺れるような痛みに満ちる右手を抑えながら、眉すら動かさなくなった赤羽の亡骸を見ていた。

それ以上の言葉が口にされることはない。2人の地下室に在り続けるのは、冷たい空気と血の匂いだけだった。 

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