第二章


そして俺の隣の椅子にゆっくりと座った

俺は焦るように朝あった事を早口で言った

『待って、待って、朝陽焦らないで

大丈夫だよ。私も知ってる。」

「さっき綾音先輩に会ってその事を話してくれた」

「それと朝一緒に行けなくてごめんね。ちょっと家族がね。」

俺は凛香の家族の事を聴こうと思ったが触れてはいけないと感じた。

「私たちが付き合っている噂が外に漏れて消えなかったんでしょ」

「そうなんだよ。消えるのが早くて2週間、遅くて一ヶ月掛かるみたいでさ」

「えっ、遅くて一ヶ月も掛かるの。最悪なんだけど。」

「あっ綾音先輩から聞いてなかったの。」

「そうだよ。噂が消えなかった事だけ聞いただけよ」

「そうなんだ。だから俺らが受け流すか我慢するしかないんだよね。」

「まぁ学校も、もうすぐ終わりだから、私らが我慢するしか無いね。」

「年明けの学校は私たちの噂を消えてる事を願うことだけだね」

俺たちはその後色んな事を聞かれたが、受け流したりした。

そしてあしたがクリスマスの時俺は凛香にデートを誘ってみたが案の定OKされた。


そしてクリスマス当日俺は待ち合わせ場所に向かって凛香が来るまで待っていた。

そして俺が来て30分後凛香から連絡が来た

『ごめん。ちょっと遅れる。30分後着く予定だから。』

俺は寒さが我慢できず近くにあったカフェでコーヒーを頼んだ。

30分後凛香がカフェの近くに居る事が見えて慌てて外に出て

「ごめんね遅れて。」

「大丈夫だよ。」

「どうこの服可愛い?」

俺は照れくさそうに言った

「・・・う、うん。可愛い。」

彼女から聞いた話だと服装は

黒のワンピースに羽織った水色のカーディガンそしてサイドゴアブーツだったようだ。

「さぁ行こうか。遅れる」

「うん。楽しみで昨日あんまり寝れなかった。」

「ははは。それは期待の応えないとね。頑張らないと」

俺たちは電車で駅に向かい予約していたプラネタリウムに行った

プラネタリウムに着くと人で溢れていた

俺と凛香は受付に向かった

「予約していた冬野です」

「お待ちしておりました。高校生二人で一六〇〇円です」

俺は凛香の分も料金を、払った

席に着いた時凛香が楽しそうに待っていたので俺はちょっと嬉しかった

「わぁ・・・・やっぱり映画とは全然違うね!何より映画泥棒の広告がないし」

「最初に感動するところそこか!」

そんな他愛を話してると投影時間が来たのか徐々に管内が暗くなった。

『夜空を彩る美しい星々。今日はその一部を皆様にご覧頂きいただたいと思います。本日紹介するのは、冬の星空』

落ち着いた女性のナレーションとともに、星の解説が始まった。


『アルフェラッツから伸びるカタカナの『ノ』字の様な星の並び目印の星座がアンドロメダ座です』

そして俺は彼女の方を、見た

「・・・やばい。寝顔が可愛い」

これは緊急事態だ。

凛香の事が可愛いすぎて星座の内容が頭に入って来ない事だ。

そして、薄暗い空間に座り心地の良い椅子、ゆったりとしたナレーション。

やばい俺も寝そうだ。

俺は舌を噛んで我慢する

『秋の四辺形はペガサス座とアンドロメダ座からできています』 

ここまで頑張ったのに無駄だ。

とうてい眠気には案の定勝てなかった。




館内の明るさと周囲のざわつきで目が覚めた

「んん・・・・・・」

「あっそうだ俺」

眠気に勝てずに寝ちゃったんだっけ。

肩にまだ違和感があったので横を見てみると

まだ凛香は俺の肩でぐっすり眠っていた。

起こすのも可哀想なので俺はんぶして近くのベンチまで行くことにした。

ベンチに向かってる最中凛香が起きた

「んーーー朝陽おはよう」

「おっ起きたのか!おはよう」

「私最初から寝ちゃってた」

「あぁそうだな。寝顔も可愛かったし!」

「・・・ん!見たの?」

「あぁ。見た。俺の肩に頭預けてたからな」

そうこうしているうちにベンチに着いた

「でもごめん」

「えっなんで?」

「だって朝陽が頑張ったんでしょ。予約までして」

「いいよ。謝んなくて。俺も途中から寝てたから」

「えっ・・・そうなの?」

「あぁそうだよ」

「なら私たち怠け同士だね。」

俺はちょっぴり嬉しかった。

「てか朝陽舌から血出てるよ」

そうだ。俺は寝まいと良い舌を強く噛み締めたんだった。

「本当だ。でも痛くないし大丈夫だよ。」

「本当に?でも念のためそこの水飲み場で洗ってきな」

俺は凛香に促されながら水飲み場で舌を洗った

特に痛みはなかった

俺はさっき居たベンチに戻った



その後、ファミレスに行きイルミネーションが光るまで時間を潰した。

俺たちはイルミネーションが光り始めたのでファミレスを出てイルミネーションの前で立ち止まった。

そうすると凛香が聞いてきた

「ん?朝陽どうしたの」

「あぁちょっとな凛香に話したい事があるんだ」

俺は緊張してあの簡単な言葉を言えない

「何?話したい事って」

「凛香」

「俺正直に言うと凛香の事好きなった。

もう最初から一目惚れって奴を!」

「だから俺と付き合ってください」

俺は勇気を絞って言った。

何故か凛香の目から涙が落ちてきてる。

そして凛香の方から抱きついてきた

「ごめんごめん。私も朝陽の事が好きなの!」

「お、おい。でもなんで泣いてるんだよ!」

「もう朝陽のバカ。これは嬉し涙っていう奴なんだよ。もう朝陽は鈍感なんだから」

「じゃあ返事はオッケー言う事で良いんだな」

「うん!よろしくね!わ・た・しの最高の彼氏くん」

「ちょっと照れるなー」



そんなこんな時間を送っていると時間は一八時を回っていた

「そろそろ帰るか。送るよ」

「うん。ありがとう」

もっと居たい気持ちを押し殺して駅まで揃って歩き出す。

「今日は楽しかったよ。プラネタリウムでは寝ちゃったけど」

「おう。俺も楽しかったからよかった。喜んでもらえて」

そして駅まで学校の近くの駅で降りた。

「朝陽負んぶして。電車で座れなかったし疲れた」

「わかった。あそこの信号の先のベンチまでだ」

そうして俺は信号を渡って凛香をベンチに座らせた。

近くに自販機があったので凛香の分も買った

「ほい。ホットミルク」

「わぁ。あったかい」

「朝陽はコーヒーだからなんか大人に見える。でも私はミルクだから子供ぽいね」

そうして朝陽は笑い出した。

「俺だって子供ぽい所もあるぞ。」

「えっ何聞かせて」

凛香は子供の様に目をキラキラしていた

「今だって泣き虫なんだからな」

「やっぱり」

「やっぱりってなんだ!」

「なんでもない。可愛なと思って」

そうして俺も疲れていたので凛香の隣にゆっくり座った

俺は話題を振って雑談を話した

「二人でこうやって話しているだけで、俺はもう腹一杯ぐらい楽しいしだから変に気を遣うなよ」

「うん。ありがとう」

「よし!もう疲れも吹っ飛んだし。もうこんな時間だし帰ろうか!」

「本当か?もう無理すんなよ」

「大丈夫だよ。また疲れたら朝陽に負んぶしてもらうし。」

凛香が俺の手を引く。

「わかった。辛くなったらすぐに言えよ」

「了解」

そうして凛香は3分ほど歩いた

「朝陽疲れた」

えっ、早すぎるにも程があるよ」

「とにかく疲れたのだから負んぶして私の家まで送って」

朝陽は呆れ顔だったが凛香の前に行きしゃがんだ。

すぐに移動してから朝陽からの質問がきた

「なぁなぁ凛香」

「ん?何」

ふと俺は疑問に思い立ち止まった。

「なんでプラネタリウムの最初から寝てたの?

やっぱり日頃の疲れなのか?

「そ、それはー」

「・・・・今日、本当は私から告白しようと思ってたんだ。だから緊張で家で寝れなくて。

でも朝陽の隣は安心感で寝ちゃったの!」

「えっ」

俺は意外な事実に、思わず凛香の顔を振り向いた

「だからそんなに服に気合い入ってたんだ。

前見かけた時は全然違ってたから」

「えっ、前っていつ?」

「内緒」

「むー」

「後、私から今日のデートって、言うのかな?誘おうと思っていたんだけどタイミングが無くなっちゃって、だから朝陽から誘ってくれた時はめっちゃ嬉しかった」

「そうなのか。じゃあ俺が誘わなかったから今頃二人とも恋人でもないしただのクラスメイトのままだってことになるのか!」

「うん。そうなるね。」

そうして全部話し終えた時に朝陽の耳が真っ赤だった。

暗くてもわかった

じゃあ早く帰るぞ。親御さんが心配する

うん



そうして私が幼い時に朝陽と結婚する話はまだ内緒

今はまだ、話すタイミングではない







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