第16話 王女ルナの恋 ⑮
レイアは複雑な気持ちだった。
少年たちはすでに、初任務にしては高額過ぎる報酬に心を奪われ仕事を引き受ける気持ちになっていた。しかしレイアが交渉して引き上げた報酬額を、ニーナがあっさり飲んだということは、それだけ危険な仕事だと云うことだった。
ロシアのウクライナ侵攻で、資産凍結の憂き目に遭い、破産寸前のロシア富豪は
多かった。ニーナも破産寸前の状態にあるはずだった。
成功しても失敗しても、捨て石にされる可能性が強かった。
しかし仲間は、もう大金を手にしたつもりで浮かれている。
特にルークが心配だった。彼は身体能力が際だって高い。彼が先頭に立ち、部隊を引っ張ってゆくことになるのは、明らかだった。
彼は困ったことに、黙っていても目立つ存在なのに、なぜかそれでは満足せず、もっと目立とうとする癖があった。
それでは真っ先に敵の標的にされ、死ぬことになる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます