田中貢太郎が「麦餅」という名で中国唐代怪奇譚の名作「板橋三娘子」の翻案を書いたのが、1970(昭和45)年(「那怪談全集」:桃源社)。それよりまた、一味も二味も滋味が深い翻案、異聞。現代小説として丁寧だが、テンポよく進みます。後は読んでみてのお楽しみという事で。