昼食とトラブル
[日々 和也視点]
俺は気分転換するため、お昼を駅前で食べる事にした。というかたまに学食に現れる理事長に会いたくないというのが本音だ。
駅前はかなり賑わって・・・ない。あれ?人いなくね?警官や自衛官がいるし、何やってんだ?
俺は駅から少し外れたところにあるラーメン屋に入る事にした。駅前で何をやるかは気にしない、俺が首突っ込んで良くなった事ないしな。
ラーメン屋は繁盛しており、列に並び少し待ったが問題なく食べる事ができた。時間が少し余ったのでゲーセンに立ち寄った。俺のお気に入りはUFOキャッチャーのお菓子取りだ。難易度も高くなく、たまに金額に対し大きいリターンが返ってくることもある。
俺はUFOキャッチャーゾーンの中で取れそうなお菓子がないか探し回った。そして見つけた。チョコレートの箱を落とすUFOキャッチャー。誰かがやった後なのか箱がずれてかなり取りやすくなっている。
俺は100円を入れよく狙って、、、おっ、いい感じに引っ掛けて、、、いった〜〜!!!やった!100円で結構な量のチョコが手に入ったぞ!俺はチョコレートを受け取り口から取り出し横を見ると、
顔だけこちらを向いて口は笑いながらも目がこちらを凝視しているお姉さんがいた。
ヒェッ
俺は急いで店を出ようと走り出した、が途中で肩を掴まれた。
「ねぇ君、お金貸してくれない?」
本日2回目のカツアゲです。勘弁してください。
「えっと、嫌です。」
俺は再度逃げようとした。しかし俺の肩を掴んでいる手が離れてくれない。
「ねぇそう言わずにさぁ、お姉さんを助けると思って。」
そう言いながらも肩に手が少しずつ食い込む。結構痛い。
「わ、分かりました〜。な、何をしたいんですか?」
これは戦略的撤退だ。これは戦略的撤退だ。俺は心の中で叫びながらお姉さんに応じた。
「初めてゲームセンターに立ち寄ったんだけど、何が面白いのか分からないの。だから教えて欲しいなーって。」
それで俺の金を使おうというのだから恐ろしい。
「えーっと、何か絞ってもらえないと。ここにあるものは全て面白いものですよ。」
「じゃあ君のオススメをやろうかな!」
全国の男性の皆さん、こんな時何を選べば良いんですか?助けてください。
「な、なら店の中を回ってみましょうか。そこで気になったものにすればいいですよ。」
「ならそうしましょうか。よろしく頼みますね。」
・・・やばい人に捕まっちゃったなぁ。
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