盗賊尋問

「うるさいぞ、静かにしゃべれよ。」


「そこに誰かいるのか!!助けてくれ!俺を助けてくれ!!」


盗賊の男は混乱しているのか、落ち着きが全くない。

だから仁は彼を安心させるように落ち着いて、平坦に話す。


「落ち着けよ。これから俺はお前に、簡単な質問をする。

本当に簡単な質問する。その質問をお前が答えてくれたら、

フォレストウルフは襲わせないさ。お前を助けてやる。」


「なんでだよ!!何で俺がこんな目に遭うんだよ!!頼む!、一生の願いだ、助けてくれよ!!」


盗賊の男は錯乱して泣き喚く。仁は、この男を短期利用して、捨てるつもりだったので、

盗賊男の錯乱に対して一番簡単な恐怖という答えを選ぶ。


仁は盗賊男の右手の親指を指をへし折る。


ボキッッ!!


「いぎッ!!」


盗賊男は、痛みによって、錯乱状態から、少し現実に戻される。


「いいか、今から俺がお前に質問するんだ。俺の質問以外に喋るな。」


「分かった!!分かったから!!命までは取らないでくれ1!」


仁はサービス精神で左手の親指もへし折る。


ボキッッ!!


「ぎゃ!?痛えぇ!!いてぇぇ!!」


「俺の質問以外に喋るなって言っただろう。後、いちいち大声を出さないでくれ

イライラして、指を折っちまう。分かったな?」


「分かった!分かった!!分かった!!!」


「そうか、じゃあまず、ジョブとはなんだ?」


そこからは、俺はこの世界のことについてたくさんのことを聞いた。

ジョブのこと。

スキルレベルのこと。

国のこと。

盗賊の所持品のこと。

ダンジョンのこと。

魔法のこと。

魔道具のことなど。

異世界転移者のこと

とりあえず思いつく限りの事を質問した。


さすが、判断が恐ろしくはやい男。

聞き終わった、時には盗賊の男はすっかり落ち着きを取り戻していた。

その代わり、折れていない手の指は3本しか残らなかった。


「最後に、お前はなぜ盗賊をしていた?」


「楽な仕事だったんです。適当に脅して、通行料を取るだけの楽な仕事のはずだったんです。」


「つまり、あの護衛3人が異常に強かったと?」


「いや、今までは護衛達は俺たちのグルで、商人、行商人から金を巻き上げるだけで、まともに戦ったことなんて、ほとんどないんですよ。」


「そうか?じゃあ裏切られたってことか?」


「分からないです。俺は新入りで下っ端だったんで、言われた通りに動いてただけです。」


「そうか、じゃあ、今日の護衛の強さはどれぐらいだ?」


「多分、銅等級冒険者の中で上位ぐらいだと思います。」


「お前達に協力していた、奴らの顔と実力は分かるか?」


「分からないです。協力者と言っても、毎回人が変わっているから、

冒険者達にとってただのお小遣い稼ぎっだったんでしょう。」


なるほど、冒険者は通行料と護衛料をリスクなしでもらえるから、

割と上手い話なのか。


「ありがとな。お前への質問はもうないよ。解放してやる。」


「ありがとうございます!ありがとうございます!!これからは、真面目に生きていこうと思います!!!」


「じゃあな。」


仁はそう言って、ペニスハウスを収納して、盗賊の男と共に外に出て、


ザシュッ


盗賊男の首を刎ね、一応死体を収納しておく。


「お前に、次があるわけないだろう。お前は俺と同じただの小悪党だろ。」


仁は、この盗賊(農民でジョブは戦士)の話の整合性を確かめるためにも、

盗賊狩りを再開する。


「ていいうか、俺、異世界人に言葉が通じるんだな。」


盗賊の服は臭いから燃やしといた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る