盗賊狩りの仁
下見
平原を6時間ぐらい走ったら、でっかい城壁が見えた人の街の気配を感じた俺は、即座に盗賊探しに移った。
周囲を散策してみたところおそらく、道を発見し、馬車の跡と思われる道筋と馬のフンを発見した。
「異世界の文明が高くなさそうでよかった。何とかなりそうかも。」
仁が町に入らない理由はいろいろあるが、もっとも大きな理由は殺されるかもしれないからである。
異世界転移してきた時に、ろくな説明を受けていないので、もしかしたら
異世界人、即、斬かもしれない。
それに、何も知らない俺は絶対に目立つ。
俺より強いやつは、多分いるだろうから、それらに目をつけられたくないのだ。
よって、盗賊がりが一番良い。
盗賊が女を攫っていたらなおいい。
「アッシュ。盗賊を探すために、街を見渡せそうな崖とか高台にいくぞ。」
「ワン!!」
仁はとりあえず、6本くらいある街道でそれぞれの護衛の人数や行商人の人数とか見て、判断するか。
ーーーー高台へーーーー
「おー良い感じに街の周りが見渡せるぞ。」
目に身体強化を集中させることで、視力が良くなる。
仁はこの状態をハンター❌ハンターから『凝』と自称している。
「1週間ぐらい、街の様子や行商人の様子を観察するか。
アッシュは、なんか食えそうなもん、採取してきてくれ。
ついでに遊んできていいぞ。」
「ワン!!」
アッシュはなんか、熊の肉を食ったあたりから、毛の色がさらに黒くなり始めて、3分の2ぐらい黒くなっている。
影魔法が俺より上手くなっているので、採取とかも影を使ってできる。
アッシュは結構強くなってるだけでなく、逃げ足がバカ速いので、一人行動を許している。
俺は動きたくないし。
それから俺は、朝も昼も夜も街の観察をして、魔力が切れたら、アッシュと戦闘訓練。
俺は基本、街を観察してるだけで、アッシュが飯を買ってきてくれる。
一生この暮らしでいいやと思わなくもなかった。
「よし、アッシュ一番、使われてない道から、盗賊狩りをするぞ。」
「ワン?」
「なぜかって、それは盗賊の規模や強さと、行商人の規模が比例すると思ったからだ。それから、順に街道の盗賊狩りをしていけばいいだろ。」
「ワン!!」
「そうだな、この異世界の世界観は、観察する限りでは、よくある中世ヨーロッパて感じだな。でも、所々、高い文明を感じる。もしかして魔道具ってやつか?
知らないことだらけだな。冒険者ギルドとかありそう。」
6つの道のうち、最も使われていない。道を選び。
その道を直接使わずに、盗賊を探すため、その周りの獣道を進んでいく。
ーーーーー盗賊探す道中にてーーーー
「分かれ道だ。アッシュどっちの道がいいと思う。」
「ワン、ワン!!」
「どっちもいけばいいって。そりゃそうか。じゃあ、クラピカ理論で右だな。」
「ワン!!」
「それにしても、ここら辺は雑魚しかいないな。まあ、人が使う道だから、魔物のいない場所を選んでいるんだろうな。」
道沿いに、歩いてもろくな魔物がいない。まともな魔物は強いて言えば、
鹿ぐらいだな。なんか、風の魔法使ってきたけど、魔力感知でばればれだったから、首に一撃入れて殺してやった。
周りを散策しながら、進んでいるので、一日であまり、道を進めない。
たまに来る、行商人と護衛は、息を潜めて、やり過ごす。
気配隠蔽と魔力隠蔽のコツは、他の動物の気配や魔力の真似をすることだったりする。
「いつになったら、盗賊現れるんだよ。森から出たのに、また、森を歩いてるんだけど。」
仁は、ブツクサ言いながらも、盗賊探しに精を出す。
ーーーーー3日後ーーーーー
500m先で商人が盗賊に襲われていた。
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