魔法覚醒

「キャン!!キャン!キャン!!」



狼の赤ちゃん、アッシュが無茶苦茶元気になってる。まあ、元気に吠えるしか、できることがないけど。


俺は、1週間ぶりぐらいに、短い呪文を唱える。

「ステータスオープン」

川村 仁 23歳 レベル16


ジョブ 配達人


スキル 高速習熟 収納4 気配隠蔽3 気配察知2 並列思考1 体力回復4 魔力回復1魔力操作3 魔力感知2 身体強化3 投擲2 毒耐性1 槍術1 斧術2 剣術2 盾術1 石工1 影魔法2 火魔法1 水魔法1 回復魔法2 魔力強化2


「魔力の回復速度が速いと思ったら、魔力回復を覚えているのか。魔力切れをしまくったのが良かったのか。魔力隠蔽は覚えてないな。もしかしてないのか?

まあいいか、訓練を始めて3日だろう、気長にやろう。」



これからやることは、

アッシュの躾

毎日、魔力切れになるまで魔法を使いまくる。

魔力強化と身体強化、魔力隠蔽の訓練。

魔力回復の効率のいい、食材を調べる。

近接の訓練は、剣術の訓練を主に頑張るか。

簡易網の補充


「アッシュが、速く大きくなって、夜に俺と交代で寝ずの番をしてくれる、ようになったら、異世界に来て始めて、熟睡できるかもしれんな。」


一人から、一人と1匹になった仁は今までにない充足感を感じていた。


「今日から、躾けていくから、覚悟しろよアッシュ」


アッシュは仁の言葉に耳を傾けずおしっこをしていた。


「前途多難かもしれん。でも、馬鹿な奴と一緒ってのも悪くないか。」


「キャン!!」


「いい返事だ、アッシュ、それじゃあ森に散歩に行くぞ」


ーーー1月後ーーーー


「ステータスオープン」

川村 仁 23歳 レベル17


ジョブ 配達人


スキル 高速習熟 収納4 気配隠蔽3 気配察知3 並列思考2 体力回復4 魔力回復2魔力操作4 魔力感知3 魔力隠蔽1身体強化4 投擲2 毒耐性1 槍術1 斧術2 剣術2 盾術1 石工1 影魔法2 火魔法1 水魔法1 風魔法1 土魔法1 回復魔法2 魔力強化3


「魔法関係のスキルが軒並み成長したな、魔力切れまで魔法が使えるようになったのがでかいな。もしかして、魔法は配達人のジョブでも伸びるのか?まあ、考えてもわからん。」


ここ1月、とにかく魔法系のスキルについてだけ考えていた。

体が鈍らないように、最低限の運動しかしていない。


「アッシュも子犬ほど、大きくなったし、俺のリハビリも兼ねて、戦闘訓練でも始めてみるか。頑張るぞ、アッシュ。」


「キャン!!」


「相変わらず、返事はいいな。」


ちなみに、魔力強化を食べ物に流したときに、回復する効率が一番効率がいいのは、結局イノシシ肉だった。

おそらく、森の浅いところで最も魔力があるのはあの、巨大猪なのだろう。

ちなみに、魔力のこもった肉は、アッシュの大好物で毎回馬鹿みたいに食ってる。


「それでも、いざという時のために、ある程度は魔力のこもった肉は収納に入れてるけど。」


魔力強化のレベルが上がったことにより、巨大猪肉に込められる魔力が多くなった。

ちなみに、剣に魔力強化を施して、木を切ると、一気に木の半分以上気が切れて一撃で木を切り倒すことができた。


「アッシュ、1週間後には、あのクソ雑魚ゴブリンぐらい怠慢で殺せるようになるんだぞ。」


「キャン、キャン!!」


「よし、1週間、強化合宿がついてこれるかアッシュ!!」


アッシュは俺の話を聞かずにウサギを追いかけていた。

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