子育て開始

仁は、石盾を持って、はぐれ狼と殴り合っていた。


「キャン!ギャン!」


「はぐれ狼とは戦い慣れているから、圧倒できるなぁ〜」


はぐれ狼は昔なら、手こずっていたかもしれないが、今の仁にとっては、素手で圧倒できる。

ではなぜ、人がいまになってはぐれ狼と戦うのか、それは


「魔力切れになったらどうなるんだ?」


異世界小説では、魔力切れになった主人公が気絶するという描写が多々ある。

そこで、仁はこの世界においても、魔力切れしたら気絶するのか。狼で実験しているのだ。


「魔力感知したところ、狼には魔力があるし。弱いながらも身体強化が使えるから、魔力0になるまで、なぶり続けてやる。」


「ギャン!!ギャ!」


狼は、果敢に反撃するが、石の盾と身体強化のレベル差についていけず。

反撃する力が弱くなり続ける。


「もうそろそろで魔力無くなるか?魔力が少なくなると、身体強化がうまく使えないからか、動きは弱くなってるな。」


そうして、戦闘し続けて、ついに魔力感知をしても狼から魔力が感じられなくなった。



狼から魔力を感じなくなった途端、狼は逃げ出した。


「え、逃げ出すの?魔力が0になった後の経過観察のために狼を追いかけるか

。それにしても、魔力が0になっても気絶しないんだな。」


この世界はイメージで言うならドラクエの世界だ。

ドラクエならMPが無くなっても戦えるし、何よりジョブがあるし。


仁は1日中、魔力が切れた狼を監視した。


ーーー翌日朝ーーーー


「一日中観察したけど、普通に魔力回復してたな。MPが自動回復するドラクエか。一応、この狼が戦えるか確かめとくか。」


「ギャン!?」


昨日、死ぬ気で戦った、相手が急に木の上から落ちてきて、狼は驚愕したが。

さすが、野生生物すぐに戦闘に入った。


「ある程度、こいつの動きを昨日と比べてから殺すか」


はぐれ狼は仁に弄ばれながら殺されるのであった。


「狼は昨日と同じように戦えてたし、魔力切れしても大丈夫かな。

とりあえず、今日からは魔力を使わずにこの森で生きれるか検証してみよう」


仁は狼の死体を収納して、森を散策し始めた。


ちなみに、魔力は身体強化と魔力強化、魔法にしか魔力は使わない。

他のスキルは魔力を必要としない。


「気配察知と気配隠蔽が魔力なしで使えるんだし、レベルが上がっているから、魔力使わなくても、余裕で生きていけるだろう」


レベルが1上がっても対して変化は感じられないが、異世界に来た当初と比べれば、かなり、身体能力が上がっている。(森生活のおかげで、健康的な体になっている)

気配隠蔽1と収納1、気配隠蔽一で生きていけたんだから、普通に考えて、

魔力を使わなくても、森で生きていける。


ーーー3日後ーーー


「この三日、魔力を使わなかったけど、余裕で生きていけたな。

困ったら、木の上に行けばいいし」


仁は、魔力切れを起こす時は、木の上に登ることにした。

そう思い、魔力強化を使って、剣に纏わせて修行した後に牡丹鍋(味は普通に不味い)の残りを食おうとした時、電流が走る(閃き)


「食べ物に魔力強化して、その食べ物を収納、食いたい時に食えば魔力回復できるんじゃね!?よしやるか。」


焼けた猪肉に魔力強化で魔力を流し込む。


「全然、魔力が行き渡らねえな。まあ、食ってみるか。」


魔力があまり通らなかったが。その肉を食べてみる。


「ほんの少しだが、魔力が戻ったな。それにしてもこれ、無茶苦茶効率悪いぞ。

魔力100使って、1戻ってくる感じか。猪肉以外のでも試してみようか。」


仁は、魔力の調査について身長があったので、気分良く、森を散策していた。


「ふーんふん♪ふーんふん♪何に魔力込めようかなー♪」


仁は、弱い気配を感じたので、うさぎだと思い、ウサギ肉に魔力を込めようと、ウサギを殺そうとして、近づいてみたら。


虫の息の赤ちゃん狼を見つけた。

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