実践、実戦

「はぐれ、狼発見(ニチャァ)」


気配隠蔽、木の上から狼の足を狙撃。着弾と狼が片足を使えなくなったを確認して、収納から石槍を取り出して突撃。


「ガッガウガッ」


ドンッ!石槍で刺そうと思っても、うまく刺さらない。


「狼の毛皮がすごいのか?石槍がしょぼいのか?」


狼は俺に襲おうとするが、足が不自由なため、身体強化を使った俺の速度に追いつけていない。

今度は、石槍を収納し、石斧を収納から取り出し、狼の頭に全力を叩き込む。


「キャン」


狼は最後に情けない声を出して動けなくなった。

ゴブリンを殺す時は、ストレス発散になるが、狼を殺す時は、なんだか虚しい。


「狼を殺すと時は、いつも日本で犬買ってなくて本当に良かったと思う。今度から、石槍が通じないから、石斧でな頭蓋骨を砕くのが一番いいな、それに収納で武器交換する時の隙のために、盾もあった方がいいな。」


それからも、はぐれ狼やゴブリン達で近接戦闘の訓練を積む。

水、食料の心配も少なく、体力だけは、無限に湧いてくるので、でかい石を石で削り盾っぽいものを作ったし、木の盾も作ったりした。


更に10日後


「ギャン」


「よし、石盾と石斧で一発で正面から倒せるようになった。狼の動きに慣れてきたのか?」


仁は、自分の成長を確認するためにも、ステータスオープンと唱えた。


川村 仁 23歳 レベル12


ジョブ 配達人


スキル 高速習熟 収納4 気配隠蔽3 気配察知2 並列思考1 体力回復4 魔力操作3 魔力感知1 身体強化3 投擲2 毒耐性1 槍術1 斧術2 剣術1 盾術1 石工1 影魔法1 火魔法1 水魔法1 回復魔法1


「斧術のスキルレベルが上がって、盾術のスキルが生えてる。やっぱり、実践が一番成長できるな。体力回復も4になってる。一日中体を動かしたのが良かったのだろうか?」


最近、睡眠時間が少なくなっても大丈夫なのは、体力回復4のおかげか。


「小規模の狼の群れに挑戦してみるか。まずは、罠を使って。」


狼向けの、罠を作るのに時間をかけ、はぐれ狼やゴブリン達で実験を続けた。





—狼群れに挑戦の日—


狼初挑戦の日は、2つか条件をつけるようにした。


1. 群れの規模が6匹以下であること。

2. 雨が降った日であること。


雨が降る日を選んだのは、狼の鼻をきかせなくするためだ。石橋を叩いて。

条件が合った群れが見つかるまで、3日はかかった。


—夜—


狼6匹の集団が寝静まった所に襲撃の準備を整える。

気配察知、気配隠蔽、身体強化、収納から石の盾を取り出し、事前に10個ほど投げやすい石をセット、


「よし、なるべく限界まで近づいて、昼間群れを率いてた、ボスを一番最初に狙撃するか。」



ドゴンッ!


ボスに命中する間に収納から出した、植物の蔓と石で作った簡易な網を、ボスと他の寝ている、狼達に投げつける。


「ガウッ」


狼のボスは、狙撃された後に一度鳴いて、それから動かなくなった。

他の狼達も異常事態に飛び起きようとするが、網に邪魔されて、うまく起きられない。

そうしているうちに、とにかく石で連射、

狙撃、狙撃。


狼の死体が一つ、また一つと出来上がる。


念のため、石の盾を使いながら、狙撃していたが、必要なかったようだ。


「この作戦結構、はまるな、スパイダーマン作戦と名付けるか。最終的には、日が出てる時に、狼を圧倒できるようになりたい。」


それから、狼の死体を収納し、翌朝、解体する。

次の日には、晴れの日の夜に狼の群れを襲撃。

更に次の日には、夜に10匹の狼の群れを、襲撃。


そこからは、狼肉を全て消費できるまで、鍛錬。フードロス0を目指す。

ちなみに、収納の優秀なところは、焼いた肉をそのまま入れれるところだ。

つまり、焚き火で、肉を焼けるだけ焼いて、

収納でしまい、その肉をいつでも食えるのだ。

ちなみに、水も収納でいつでも飲めるようにしている。

収納が便利すぎる。


そこからの日は、朝、昼は近接と魔法の訓練、ストレスが溜まったら、ゴブリンどもを身体強化で殴り殺し。

夜に、収納に余裕があったら、狼を襲い。

収納に余裕がなければ、鍛錬を続ける。


「ゴブリンどもでストレス発散できるようになってから、毎日が楽しいな。今なら、巨漢ゴブリンも殴り殺せそうだ。」


仁は次の目指すべき獲物は、巨大猪に決めていた。もちろん、夜に襲撃するけど。


「猪の肉はどんな味かするんだろうか?」


楽しみが少ない、自然世界において、

食は最大の楽しみだったりする。

最近は、お湯を使えるようになったので、野草や、野菜の野菜、狼肉を使った鍋(石を加工した)を作るのがマイブームだたりする。







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