生存戦略

異世界転生7日目 ー朝ー


「ステータスオープン」

川村 仁 23歳 レベル4


ジョブ 配達人


スキル 高速習熟 収納2 気配隠蔽2 気配察知1 並列思考1 体力回復3 魔力操作1 身体強化2 投擲1 毒耐性1


「レベルが1上がってる、逆に1しか上がってないってことはゴブリンはそこまで強くないのか。じゃあ、そのゴブリンがかなりの数生きていけるってことは、狼や巨大な猪はそこまで、圧倒的な強さではないのか?いや、森にはたくさんの小動物も生きてるし、断言はできないか。」


気配察知ではかなり、大まかにしか気配の強弱がわからないので、敵の強さはわからない。


「とりあえず、昨日ゴブリンから取ったナイフを確認してみるか『収納』」


手から出た小型のナイフを確認してみると、かなり刃こぼれしているが、小動物の解体には、ある程度使えそうだ。


「ゴブリンが倒せるのがわかった事と肉が食えるのはでかい。けど、遠距離だけでなく近距離でもゴブリンを殺せないとこの森では長生きできんな。」


そう言って、収納からリンゴのような果物を取り出し、水分補給する。


「とりあえず、ゴブリンの死体を取り出して、体の強度を確認するか」


そう言って、仁は収納からゴブリンの死体とでかい石を取り出して、石をゴブリンの死体に思いっきり打ち付ける。

ある程度、ゴブリンの体の強度を確認し終えると、血の匂いが充満するその場を離れ、これからの方針を考える。


「おそらく、ゴブリンの体の強度は人間と大差ない。これは死んでるからスキルが使えないのか、もしくは殺したゴブリンのレベルが低いからかわからないが。でも近接用の武器がないんだよな、たぶん木のつたと石を使えば、石器時代の石斧、石槍ぐらいなら作れそうだけど。」


10分後


「よし、今日やることは、昨日と変わらずに少人数のゴブリンを殺して、肉を奪う、そのゴブリンを尾行している時に石斧や石槍を作れそうな木や石、植物のつたやつるを回収、そんで雨が降って雨宿りしてる時に道具作り」


仁は現状寝る場所、水分、食料に関してはある程度満ち足りているので、危険を侵さず、安全に行くことに決めた。


ー4日後ー


「石斧を5つ、石槍を5つ作ったし、今日からは近接戦闘の訓練を始めるか」


仁は武器を作るのが意外に難しく、木と石の繋ぎが切れたり、石がすっぽ抜けてしまる、また、槍の穂の石器武器を完成させるのにかなり時間を使った。


「素材がちゃちいから、すぐ壊れるんだよな、まあ、収納を使えば戦闘中でも武器を交換できるから、いいか。それに今はある程度、食料にも余裕が出てきたし、1日のうち、訓練にあてられる時間が長くなったし」


仁は気配察知のスキルレベルが上がり気配察知2になったので気配の感じ取れる範囲が広くなり、ゴブリンから奪った焚き火から、自分が狩った小動物の肉を焼く時間の余裕があった。

これで、栄養素は多少偏るかもしれないが、カロリー問題はある程度解決できた。

ちなみに、収納の今の容量はワインの入る樽4つ分で,収納の中に入っている物時間経過は0とは言えないまでも、ある程度遅くなる。

収納の中の時間経過はスキルレベルは関係してるかもしれない。つまり収納レベルが高くなったら、完全に時間経過がなくなるかもしれない。


「今日は、朝は、食料調達や3匹以下のゴブリンを殺してレベリング、昼から日が沈むまでは、近接訓練、日が沈んだら魔力操作と身体強化の訓練にしよう」


ー昼ー


「近接訓練、今日からはまず、槍をある程度習熟させよう。槍は間合いが広いし、初心者用の武器だろ」


仁の読んできた異世界物には間合いの広さ=有利と書いてあったので、それに従って、槍を習熟させていった。


「確か、槍はとにかく刺突だよな、収納が使える俺は正直、一回の戦闘で何本も使い捨てできるから、相手に刺さったまま新しいの出してもいいな。槍を指導してくれる人もいないし、まず刺突だけを練習してみるか。」


それから、仁はとにかく槍を突くことだけを練習した、突く相手を想像する時はゴブリン、狼、猪など身近な相手を想像。


「槍の刺突って確か、槍を捻るの重要だったよな。戦闘では、どんな体勢でも全力の一撃を叩き込めるように片手だけの練習もしておこう」


それから、日が沈むまで、仁は槍を振り続けた。

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