第6話 疑惑!?
それから1ヶ月が過ぎ。
裕斗君の存在はモテよりで学校の人気を占め始める。
顔や名の知れる中、お互いにヤバい状況になり始め────
「菜々子さん、明日クラスの子達が家に来るって」
「えっ?あ、そうなんだ。分かった。じゃあ私は友達の所にでも泊まるね」
「えっ?そんな泊まらなくても」
「私が家にいない方が良いでしょう?」
「でも…」
「私達は先生と生徒。一緒に住んでるなんてバレたら大変でしょう?ただでさえ、人気ある裕斗君なんだよ。お互いに気を付けて行動しなきゃ」
「それは、そうなんですけど……」
そして、私はいつものメンバーと飲んでいた。
「もう、モテモテで、私の居場所がなくてさー、同居も良くないよねーー」
「菜々子さん生徒と同居してるの?」と、蓮君が尋ねた。
「あー、弟。コイツ、生徒の事ばっかで、つい生徒って言うんだよな」
慶祐が言った。
「うん、弟。でも生徒でー…」
「菜々子、飲み過ぎ!生徒みたいに可愛がんのも良いけどさー」
慶祐が言った。
「エヘヘ」
「カッコイイしー、年下なのに年上みたいでしっかりしてんの」
「へえー」
そして、しばらくして眠りに入る私だった。
「コイツも寝た事だし、悪いな。2人共、この馬鹿に付き合わされて」
「あー、良いの、良いの」
「そうそう」
「ともかく、ここで、お開き。コイツは連れて帰るし」
「うん、分かった」
私達はお開きとなり、私を連れ私の自宅に連れて帰る事にしたんだけど────
「今晩は」
「あっ…津地屋さん…」
すると─────
「ねえ、裕斗君」
クラスメイトの女子生徒が声を掛けてきた。
「…クラスメイトの子です」
「…そうか」
「誰?」
「あ、俺のお兄さん」
俺はとっさに答えた。
「お兄さん?今晩は!お邪魔して……あれ?菜々子先生?」
「えっ?」
タクシーに乗って眠っている菜々子さんを、クラスメイトの彼女・紫尾川 亜綺(しおかわ あき)は見掛けた。
「来客いるなら仕方ないな。こっちが近いから寄ったんだけどさー」
津地屋さんが言ってきた。
「今、何人かいるけど、それで良いなら今日は…」
「いや、大丈夫。それじゃ」
津地屋さんは菜々子さんとタクシーに乗り帰って行く。
「ねえ、今の菜々子先生の彼氏なの?」
「幼なじみだよ」
「幼なじみ?へえー、そうなんだ」
「ほら、みんなの所に戻ろう」
「そうだね」
≪なんか怪しいな~≫
彼女は引っ掛かっていた。
納得いく返事を言わなきゃ彼女は引かないだろうと…
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