第5話 幼なじみと同居人、そして、いよいよ新環境

それから数ヶ月が過ぎ、合併する前の事─────




「あーーー、いよいよ合併か~…これから、どうなるんだろう?」

「俺の兄も言ってた」

「そうなんだ」




私達はいつものメンバー4人で飲んでいた。




その日の帰り─────





「ほら!着いたぞ!菜々子!」

「んー」



カチャ

玄関のドアが開く。




「あっ!すみません」と、裕斗君。


「君…もしかして、コイツの同居人?」

「はい…じゃあ…あなたは…津地屋さんですか?」

「そう。つーか…16、17の割には大人びた顔してんのな」

「はい、良く言われます。菜々子さん、また飲んでますね~」



「ああ」

「じゃあ後は俺が部屋に連れて行きます」

「あー、頼むよ」

「菜々子さん、起きて下さい。肩貸しますから!立って!」

「んー…」



私はフラフラと立ち上がる。



「それじゃ、気を付けて」

「ああ、サンキュー。そいつ頼むな」

「はい、分かりました。任せて下さい!」





◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️






春。4月。

合併をした私達の高校は新しい環境で新境地を迎えた。


裕斗君は、高校3年生の生活が始める。


そして、私は男女のクラス担任となり生徒の中に、裕斗君の姿があった。


まさか 担任になるとは─────




その日の夜─────



先生達との飲み方があり泥酔。


そして、結岐良助(ゆうきりょうすけ)先生に送って貰う。


彼は女子校の教師をしていた、そこそこ、モテモテらしくて、共学=合併になっても、それは変わらずにいた。





「今晩は。お姉さん…頼めるかな?」

「あ、はい」




そして私を裕斗君に預け、先生は帰って行った。





「彼は…本当に弟?似ても似つかない姉弟だな」



気にしつつも、帰って行く結岐先生だった。







次の日──────




「菜々子先生」

「あっ!すみません…結岐先生、昨日は…」


「いいえ。帰り道なので……ところで菜々子先生に弟いるじゃないですか?」


「弟?あ、はい」

「二人って…似ても似つかない姉弟なんですね」

「あー、そうなんですよ。良く言われます」




私達は色々と会話をするのだった。





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