高校1年生一学期
第1話 入学式
だいぶ遅くなりました。
今話もどうかよろしくお願いします。
◇◆◇◆◇
今日は俺の入学する私立高校の入学式だ。
なのに俺は寝坊をしてしまい、慌てて用意をしている。
俺は自分の部屋のハンガーにかかっている、制服が届いた時以来着ていない綺麗なカッターシャツを着用し、臙脂色のネクタイを結ぶ。
次にボトムハンガーにかかっていた紺色のスラックスを手に取り、足に通す。
制服を全て着用すると俺はキッチンに行き、トースターに食パンを入れ込んだ。
食パンを焼いている間に鞄に必要なものを詰め、玄関に置いた時、ちょうどトースターが「チン!」と軽快な音を立ててパンが焼けたという合図を発した。
俺はトースターから少し焦げた食パンを取り出し、口に押し込むと、机の上にある自転車の鍵を手に取り、鞄を肩に掛け、玄関から出て鍵を閉めると、
カチャンと小気味いい音が響き、自転車のロックが外れた。
俺は自転車に飛び乗ると急いでペダルを漕ぎ始めた。
「はぁ、やっとついた……」
私立白乃宮学園高等学校に着いた俺は早速、指定された教室に向かった。
俺は自分の席に着くと机に突っ伏して夢の世界へ……
と思ったのだが、
「初めまして、隣の席の細川です。一年間よろしくお願いしますね。」
隣の席の人がいきなり話しかけてきて眠りを妨げられた。
眠りにつこうとしたところを邪魔された俺は少しムッとしたので机に突っ伏したまま、「よろしく」とだけ言ってそのまま眠りにつこうとした。
教室の前の扉がガラガラと音を立てて開き、誰かが入ってきた。
寝るのを諦めて、顔を上げると
「はーい、全員居ますか〜。私は1-Cの担任の柏木です。一年間よろしくね。」
先生が少し震えた手で自分の名前を黒板に書く。
「まずはみんなに自己紹介……って言いたいところなんだけど、今から入学式だから出席番号順に並んでね〜。」
柏木先生が少し声を張り上げて言った。
すると俺のクラスメート達は、少し気だるそうに列に並び始めた。テンションが高めの女子や男子たちは、出席番号が近いやつ同士、与太話をしたりしている。流石に会って30分も経っていないのに、こんなに仲良くなっているだなんて。
陽キャとは恐ろしい。俺には想像すらできないアグレッシブさだ。
マイクを通した大きな声で「新入生、入場」と聞こえると前が動きはじめた。
体育館に入場するとパイプ椅子が用意されてあり、そこに前から順に座るように指示をされた。
その後は校長先生の長い長い話や学年主席の答辞を聞いたりして入学式は無事終わった。
◇◆◇◆◇
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