パーティーを来週に控えたレッスン2
先生はフロアーの隅に立った。「貴方たちのいるところが会場でお客様がいるところ、フロアーの中央に手をつないで歩いてお客様の前で止まって、一礼。それから曲が流れたら組んでケイの合図で踊り始める。曲が終わるころには最初のところに戻れるように調節して。曲が終わったら組みを解いて、もし中央に戻れなかったら、手を取り合ったまま中央に歩いてきてお客様に一礼、そして退場」先生は流れるように話した。「ケイと、私でやってみるね、ヒロよく見てて、私が女役、あなたがすることよ、ケイいらっしゃい」先生が声をかけるとケイは「はい!」と立ち上がり先生のところに歩いて行った。
先生とケイは流れをなぞるように動いた、俺は先生の動きを見て覚えることに集中した。
「さあ、今度はケイとヒロでやってみて」俺は立ち上がりケイの元へと行った。先生は俺が座っていた椅子に腰かけた。俺とケイはフロアーの隅に立ちケイのリードで中央に進みまずお辞儀。それから組んで踊る真似。終わったということでお辞儀。そして退場。の流れを練習した。「流れはOK。ケイ曲を掛ける準備して、ヒロ、お辞儀の時は男性の右手を左手でとって、右足後ろに引いて、右手でドレスのスカートのところを少し持ち上げるようにして少ししゃがむように、やってみて」と言って、俺はお辞儀の練習をした。「それでいいわ、私が相手するから流れに沿って動きましょう、ケイ曲の準備はいいかしら?ケイは私の動きをよく見ていてね。さあ、行きましょう」
先生は俺の手を取ってフロアーの中央に進んだ、そこでお客様に向かってお辞儀ケイが曲を掛けると俺たちはポジションを組んで先生のリードで踊り始めた。曲が終わると中央に進んでまたお辞儀、そして退場。
「いいわ、ヒロよく出来ました。ケイ今度は私が曲を掛けるから、ケイとヒロで踊ってみて」と先生が声をかけると「はい!」とケイは答え、ケイは俺の手を取って、フロアーの隅へ移動した。そして俺とケイで流れに沿って踊った。
「よく出来ました。本番もその通り踊ればいい。後はヒロのアクセサリーかなう~んネックレスとブレス、それにイヤリング。指輪はない方がいいかもね、ちょっと待って、休憩していて。」先生はそういうと母屋へと戻って行った。
しばらくして戻ってきた先生はアクセサリーを俺に着けた。「ヒロ立ってみて鏡で自分を見てごらん」先生から言われて鏡の前に立った俺は奇麗なアクセサリーに驚いた。「あの~これ本番もつけるんですか?」と俺が言うと「そうよ奇麗でしょう」と先生は俺の問いに答えた。「これ、高価なものじゃないですよね。壊したらどうしよう」と俺、「そんなに高価なものじゃないから気にしないで。このアクセサリーはダンス用だから、本物じゃないわよ」と先生は笑いながら答えた。「よかった~~」俺は心底ほっとした。壊して弁償なんてなったら俺には払えそうにないから。
「さ、後は練習あるのみ何回か踊ったら、二人とも着替えて休憩。その後また練習しましょう」先生の指示で、俺たちは正装のまま数回踊り、そして着替えのためそれぞれの更衣室に入った。
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