第38話 球春
エースが試合を作り、主軸がホームランを打ち、クローザーが最後を締める。
おおよそほとんどの野球ファンが想像する、ひいきのチームが勝つときの、最高の形だ。
ほとんどの場合そんな試合はないのだが、たまに本拠地で目にすることがあると、感動もひとしおだ。
エースが試合を作り、主軸がホームランを打ち、クローザーが試合を締める。
おおよそほとんどの野球ファンが想像する、ひいきのチームが勝つときの、最高の形だ。
僕はひいきのチームの本拠地が遠いので、現地で観たことはないが、テレビで観ただけでもそれは嬉しいものだ。
2023年、今年も球春が訪れ、プロ野球が開幕した。
WBC第五回大会の日本代表の優勝奪還の勢いをそのままに、日本各地で行われた開幕戦は、それはもう大盛り上がりだった。
一足先に本拠地で開幕戦を戦った北海道日本ハムファイターズは、試合は負けてしまったが、今年はどんな戦い方を見せてくれるだろうか。
新庄監督は、昨年一年間のトライアウトを経て、断トツの最下位からの下克上を狙うそうだが、上手くいくのだろうか。
本拠地も新しくエスコンフィールド北海道になったし、期待したいところではあるが、チームも若く、評論家が言うには厳しいらしい。
その北海道日本ハムファイターズの所属するパ・リーグは、昨年の日本一のオリックスバファローズと、福岡ソフトバンクホークスの二強がどうも、ペナントレースを争うらしい。
福岡ソフトバンクホークスは、昨年は優勝したオリックスバファローズと勝利数も敗戦数も一緒だったが、直接対決で負け越したことにより苦杯をなめたが、今年はどうだろうか。
対してセ・リーグでは、昨年も優勝候補に挙げられながら三位にとどまった阪神タイガースが、今年も優勝候補に挙げられている。
阪神タイガースは昨年は、開幕9連敗などスタートダッシュに失敗し、一時は最下位が危ぶまれたが、持ち前の投手力を武器になんとか這い上がった。
阪神タイガースの投手力に対抗するのは、評論家が言うには、昨年優勝の、破壊力のある打線が自慢の東京ヤクルトスワローズらしい。
東京ヤクルトスワローズの優勝に必要なのは、なんといっても昨年最年少三冠王になった、村上宗隆選手の活躍だろう。
WBCでは苦戦がありつつ、決勝戦で不死鳥のように復活したが、今年も三冠王を争う成績を挙げてくれるだろうか。
ともかく、まだ開幕の一試合を終わっただけである。
まだどのチームも、一勝または一敗しただけで、142試合も残されている。
オリックスバファローズや福岡ソフトバンクホークス、阪神タイガースや東京ヤクルトスワローズだけでなく、北海道日本ハムファイターズにも、中日ドラゴンズにも、優勝の可能性はたくさんある。
2021年のオリックスバファローズがそうだったように、前年の最下位から一気に優勝というのも、大いにあり得る。
プロ野球というのは、一般の素人ではちっともわからないほど、戦力差というのは、案外ない。
両リーグで、最後に笑うのはどのチームか。
最終的に、日本一の栄誉を勝ち取るのは、どのチームか。
今年も約七ヶ月にわたる、筋書きのないドラマが繰り広げられる。
エースが試合を作り、主軸がホームランを打ち、クローザーが最後を締める。
おおよそほとんどの野球ファンが想像する、ひいきのチームが勝つときの、最高の形だ。
ほとんどの場合そんな試合はないのだが、たまに本拠地で目にすることがあると、感動もひとしおだ。
エースが試合を作り、主軸がホームランを打ち、クローザーが試合を締める。
おおよそほとんどの野球ファンが想像する、ひいきのチームが勝つときの、最高の形だ。
僕はひいきのチームの本拠地が遠いので、現地で観たことはないが、テレビで観ただけでもそれは嬉しいものだ。
エースが試合を作り、主軸がホームランを打ち、クローザーが最後を締める。
今年もひいきのチームの、しびれるようなそんな試合を、たくさん見たい。
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