第26話 学食って安いよね

4時間目が終わり、俺と秋山は隣のクラス行き響を拾って、今は食堂に向かっている。

食堂に初めて行くからどこに食堂あるのかが分からない。

この学校に入ってきて校内地図的なものは貰ってないので、完全にどこに何があるのかが分からない状態。

まぁ完全に、初日から行かなかった俺とが悪いんですけどね


そんな事を思いながら歩いていくと、食堂という看板が見えてきた。


「デカデカと食堂って書く意味あるのか?」


「多分書く必要なあまり無いと思うよ」


「…何が…あるかな」


「響も来た事ないの?」


「…来た事…ない」


「僕も場所だけ知ってるけど、来るの初めてだよ」


「全員始めてか、後さ響はお金持ってきてるの?」


「持って…きてる」


「無くても、東海林君が奢ってくれるよ」


「まぁそれくらいなら良いけどな」


「…泊めてくれてる…から私が払う」


「自分の分は自分で払うよ」


「東海林君の事だから体で払えとか言いそうだね」


「そんな事は言わん」


「冗談だよ」


「…私は…東海林君が…そういうなら」


「周りから変な目で見えるからここで言わないでくれ」


「何か響君がどんどん東海林君に依存してない?」


「どうしてこうなったんだろ」


「まぁ嫌われてるよりは良いんじゃないかな?」


「確かにな」


そして食堂に着いた。

ここはどうやら機械で切符みたいに券を買うのでは無くて、注文した後に払うシステムらしい、田舎の路線と一緒だね。


「席は空いてそうだから、何を食べるか決めるか」


「オムライスとかラーメンがあるね」


「…二人は…何にするの?」


「日替わり定食ってやつが気になる」


「僕はカレー以外のものが良いかな」


「…量多い…かな」


「最悪、量が多かったら多分東海林君が食べてくれるよ」


「俺を産廃業者と間違えてません?」


「違うのかい?」


「どう考えてもアルバイトすらしてない人間ですよ」


「東海林君はアルバイトしない方が良いよ、よく入院するし」


「…刺される…かも」


「もう2回ほど刺されてるんですが」


そんな会話をメニュー表の前で永遠にしていたが、よく考えたらめちゃくちゃ邪魔だよな。

誰も言ってこないと言うことは、多分大丈夫なんだろう。そうだと信じようかな。

てか秋山も金あるのかな?

まぁ貯金してそうだし大丈夫か。


「俺はめんどくさくなってきたから日替わり定食で良いかな」


「僕はオムライスかな」


「…ラーメンが…食べたい」


決まったので厨房前のカウンターに来たここで色々注文してレジをお金を払うシステムみたいだな。


「日替わり定食お願いします」


「はいよ、そこの二人は決まってる?」


「僕はオムライスで」


「…醤油ラーメンで…お願いします」


「はいよ、御盆を向こうから取ってきて待っててな」


お盆は自分で取る方式だったみたいで、斜め後ろの壁の近くにテーブルがありそこにお盆と箸などが置かれていた。

誰でも入れる社員食堂みたいな感じだな。


「そうだ、秋山。テストっていつだっけ?」


「夏休み始まる2週間前にあるよ」


「はい、オムライスと醤油ラーメン、日替わり定食お待ちの3人組、もうできたよ」


「「ありがとうございます」」


「ありがとう…ございます」


俺達はそれぞれの物を受け取り、お会計をした。めんどくさくなって結局響の分だけでは無く、秋山の分も支払った。

後は席を見つければ良いだけだな。


「東海林君、あっちの方が座れそうだよ」


「秋山、走ると落ちるぞ」


「小学生…」


「秋山は小学生みたいなもんだからな」


「…たしかに」


そして秋山についていき、席に座ることができた。

なんかめっちゃ端っこの方まで行ったけど、別に他のところでも良かったのでは無いだろうかと思ってしまう。

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