第16話 もはや全員おかしい

響を乗せたまま、話をしていたらもうご飯が炊けた。

1時間ぐらい話していたのか…

もうカレーも出来てるし夜ご飯にしようかな?


「秋山と響はもうお腹空いてる?」


「お腹空いたよ」


「私は…少しお腹減った」


「ならもう食べるか」


「響君を?」


「秋山、大丈夫か?疲れてないか」


「私を…食べるの?」


「頭おかしいのが二人に増えた」


よくよく考えたら、人間って美味いのか?

多分二人は別の意味で言ってるんだと思うのだが、普通に人間の味も少し気になるよな。


「東海林君も入れたら三人だよ?」


「たしかに頭おかしくなきゃ、あの学校に行ってないしな」


「いつまで…抱きついてるの?」


「何か響、逃げそうだからもう少し捕まえておくかな」


「……分かった」


「それ、ただ東海林君が抱きついてたいだけだよね」


「まぁそうだな」


てか響は、結構細いのにめちゃくちゃ暖かい。この子の体の構造どうなってるんだ?

魔法瓶みたいな感じなのかな


「とりあえず夜ご飯にしようか」


「そうだね。話しているだけで誰も一向に動こうとしないしね」


「とりあえず響を甘やかしまくるか」


「なら響君には椅子に座っててもらって、食べさせよう」


「私はペットじゃ…ないよ?」


「東海林君の膝の上に座ってるし、猫と同じ感じがするよね」


「私より猫の方が…可愛いよ」


「響も充分可愛いから大丈夫、てかそんな事よりも、お米を皿に盛るか」


「そうだね。お皿は棚の中にあるやつで良いかな?」


「うん、その棚の中のお皿を使って欲しい」


俺は響を膝から下ろして、秋山からお米をよそった後の皿を渡されたのでカレーのルーを入れる。

工場の流れ作業みたいな感じになっている気がする。


そしてあと2回同じ事をして、盛り付けは終わった。

てか作る量間違えてカレーのルーが結構余ってしまった。

数日はカレーで過ごすことになりそう。


「東海林君明日もカレーになりそうだね」


「まぁ数日で食べ終わると思うよ」


「東海林さん…どこに座ればいい?」


「とりあえずカレーが目の前にある席に座っておけば良いよ」


「うん…分かった」


響が座ってたので、俺と秋山も席に着く。

響の隣に俺が座って、秋山は俺の前の席に座った。


「福神漬け買ってくるの忘れたな」


「もう一回ロピアに行ってくる?」


「何か今から買ってくるまでの物でも無いんだよな」


「ビミョーな物って…事なの?」


「クラスの隅でずっと寝てる人ぐらいに微妙だね」


「すごい分かりにくい例えだな」


「居ても居なくても…良いって事?」


「何でそこで響は深掘りするかな」


何か秋山と響って混ぜるな危険な気がして来た。

とりあえずどっと疲れたからカレーでも食べるか。久しぶりに作ったけどチキンカレーって美味しいな。


よくよく考えてみたら鳥なってどうやって食べても美味しいよな。生で食べても美味しいし焼いても揚げても美味しいとか、神かよ。


「…美味しい」


「多分明日もカレーだよ」


「二人は…飽きないの?」


「僕は飽きないよ」


「俺は捨てるほうが勿体無いと思ってしまうから、飽きても食べるかな」


「確かに捨てるほうが…勿体無いかも」


「今思ったけどインドの人はよく素手で食べられるよね」


「向こうの人からしたら、よく生物そのまま食べてるよねなんて思われてるから、お互い様でしょ」


鳥の刺身とか美味しいんだけどな。

日本で食べてても、ドン引きされることあるよね。

俺達は会話をしながらカレーを食べていった。


後書き


仏教が肉を食べたらダメで、他の宗教も食べたらダメな動物決まってますよね。

誤って食べてしまったら、罰則とかあるのかな?

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