第9話 学校に行く前

僕より先に東海林君が隣で寝てしまった。

もしかして疲れてたのかな?それともいつもこの時間に寝てるのかな。


このまま後ろから抱きついてもバレないかな。バレたらどうにか誤魔化そう。

ずっと思ってたけど、何で東海林君は、僕に優しくしてくれるのかな。

一度、ナイフを刺して殺しかけてしまったのに、あの時が初めて会っただった気がする。


あの日は僕が中学の時にいじめられて、体育館の裏でいじめてきた奴を刺そうとしてた時に、東海林君が止めに入って、そのままナイフを刺しちゃったんだよね。


そのまま東海林君が刺されてるのに僕の事を撫でてくれたのも覚えてる。

そしてその後に何故か僕は、東海林に男だと嘘をついてしまった。

あの時は何で止めに入って撫でてくれたのか分からなかったから、怖くなって嘘をついちゃったんだよね。


あの時に嘘をつかなければ、彼女にでもなれたのかな。

今から女っていうと、東海林君が離れていっちゃいそうで言えない。

でも今は東海林が寝てるから甘えられる。

このまま抱きついても寝ておこうかな。





朝起きたら、秋山に抱きつかれてた。

動けないな。どうしようか、何か嬉しそうにしているし起こすのも申し訳ない。

てか本当に何で抱きついてるんだ?秋山って抱き枕とかないと寝れない人なのかもしれない。

それなら抱きついて寝てるのも分からなくもない。

とりあえず今日は学校もあるし起こそう。


「秋山起きて」


俺は秋山を揺らしながら言う


「…東海林君、おはよう」


「おはよう、朝ごはん食べる?」


「僕はどっちでも良いよ、東海林君はいつも食べてるの?」


「俺はいつも朝ごはんは食べてないな」


「なら僕も大丈夫だよ」


「そうか。秋山、抱きつくの辞めない?」


「なら辞めるよ」


やっと秋山が離してくれたので、ベッドから出ることが出来た。

さて俺は私服に着替えるか。

…あれ?秋山って服どうすれば良いんだ?

一応昨日の服は洗うから良いとして今日の服がないよな。


「秋山、服どうする?」


「あ…どうしよう、東海林君服貸してくれない?」


「別に良いよ、そこの中に服があるから選んで良いよ」


「やった、ありがとう」


秋山は俺の服が入ってる箪笥を開けて、今日から服を探し始めたよ

俺は秋山が探してるうちに着替えを終わらせた。

普通に2週間ぐらい入院しいると、昨日もだけど私服を着るのになれなくなる。

病院の服が一番着やすい。


「東海林これかりるね」


「それか、わかった」


秋山は選んだ服に着替え始めた。

俺はその間に、学校に行く準備をする。

教科書なんて持っていく気もないしノートなんて買ってもないので、単純に財布と携帯、家の鍵を入れた鞄を用意するだけで終わった。


「秋山は、なんか準備することあるか?」


「僕は無いから大丈夫だよ」


「分かったなら8時ちょうどの時間に出るか」


「そうだね、後5分くらいだね」


「トイレ行きたいなら先に行っておいた方が良いよ」


「お手洗いは大丈夫」


「ならもう玄関で待ってる」


俺は先に部屋から出て玄関に向かった。

残念ながらこの玄関には、靴が全然無い。

現在この家に暮らしているのが俺一人で両親は、また他のところに住んでいる。

後数ヶ月したら帰ってくる予定らしい。

てか子供が入院してるのに帰ってこない親は親としてどうなるだろうか。


「東海林、もう行けるよ」


「よし行くか」


「うん」


俺と秋山は靴を履き鍵を閉めて家から出た。

てか予備の鍵もう一個持ってるんだよな。

そうだ


「秋山予備の鍵あげるよ」


「それは本当にもらって良いの?」


「秋山なら信用できるし良いよ」


「ありがとう」


そんな会話をしながら俺と秋山は駅に向かう。


後書き


リアル作者、ノートと教科書を持ってくるのめんどくさくなって三学期は一回も持ってこなかった。

普通に成績上がりました。

なんで?

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