第3話 改造人間X

息を飲む。

『きみは、ふたりめだったんだよ』?

それは、どういうことだ。

体がガタガタと震えだす。

私が、ニンゲン……?

ありえない。そんなの嫌だ。

なぜだかわからないが嫌悪感が湧き上がる。

そして、殺されるはずだった、二人目だと?

侮辱も甚だしい。

私の親は何故私を産んだんだ。

中絶でもなんでもすればよかったのに。

そうすれば、こんな屈辱も味わうことはなかったのに。


「殺されるはずだった君を、僕たち、A国立研究院が引き取った。

 実験に使うためだ。」


なん、だと。

それはつまり、まさか……!




「もう分かったかな?

 ……君は、改造人間1号なんだよ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る