第6話

「…池上になんであんなことしたんだ」




龍馬のはハスキーボイスがさなの胸を揺さぶる




かっこいいな…ってね




瑠香は龍馬の方をみて申し訳なさそう口を開いた




「本当に私酷かったよね…、今もさなには許してはもらえない覚悟でいるよ…」




龍馬はため息をついて答える




「はぁ…、やっぱ瑠香は瑠香らしいな」




「ちょっとそれ…、どういう…?」




瑠香は龍馬に呆られたと思ったのか慌てて言葉にする




「まぁ、それが瑠香のいいところなんだけどな‼」




といい、瑠香に無邪気な笑顔を見せた




「なによ…、それ…」




その言葉を払った途端、瑠香の顔が少し赤くなったように見えた




さなの胸の中はざわついた




…え? 瑠香って龍馬のこと好きだったりするの…?




「じゃあ、瑠香‼ 頑張れよ‼」




龍馬は白い歯を見せてどこかに駆け出して行った




「うん、また明日ね~‼」




瑠香は大声で後ろから「またね」と返した




その時、瑠香は腰が抜けたように地面にへなへなと座りこんだ




「…龍馬のバカ////」




手で顔を隠しているが赤くなっているように見える




いや、それとも気のせいだろうか




「…好きになっちゃうつーの…////」




追い打ちをかけるように小声で瑠香は言葉を払った




…え?




これは幻聴だろうか…?




やっぱり顔が赤いのは龍馬のせいなのだろうか?




瑠香がこんなこというわけない…よね?




数十秒後瑠香はなんともなかったように瑠香は「はぁ…、宿題の途中なんだった」と言い、家に入っていった




瑠香は龍馬のことが好きなんだったんだろうか…?




幼馴染であった瑠香と龍馬の仲はもうとっくの昔に深まっていると思う




今でも二人は仲がいいから尚更心配だ




私の取柄は…




顔?




瑠香が転校初日に「さなちゃんは可愛いもん、メイクなんていらないよ…」と言われたことが嬉しかったため、今でも覚えている




瑠香には…、それで勝てるのであれば…




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


次の日


「おっはよ~‼ さな‼」




昨日のことなんて何ともなかったように瑠香はいつもと同じで元気な様子だ




悩み…、なんてない?みたいな




「おはよ…」




さなは瑠香に冷たく挨拶を返した




「ん? あれ? なんか元気なくない…? 何かあった…?」






「何かあった…?」って…、酷くない⁉




「なんともないよ‼ 元気‼」




さなは瑠香に作り笑いを見せた




「ならよかった…‼w」




安心したように瑠香はホッとため息をついた




「なにかあったら言ってね‼」




と瑠香はさなの方を向き、微笑した




ああ、やっぱり瑠香のこの笑顔が大好きだ




悪いことをしているみたいで、さなの胸がギューと締め付けられる




私って最低だなって…




「瑠香、私って最低だね」




この言葉を突然発したことに驚いたのか、瑠香は目を丸くしてしばらく黙った後に微笑んだ




「そんなことないよ」




「え?」




「だってさなは私とたくさん遊んでくれるじゃん‼ 最高の親友だよ‼」




瑠香の言葉に衝撃を受け、言葉が詰まる




「…そっか、ありがと」




それだけを言い残した




でもごめんね、瑠香




私は最低のままで行くんだ




この道を進む




後悔が残る可能性しかないけど




私には…






































この手段しかないから…




許して…ね?


さて、二人の友情が不安定になってきましたね…




このままじゃ、三角関係となってきてしまいます…




この後、どうなってしまうのでしょう…⁉




そしてさなちゃんの手段とは一体⁉




それではまた次でお会いしましょう‼

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る