▶いらっしゃいませ! とうてんは はじめて ですか?

 店内に入ると中性的な店員が迎える。開店直後の為店内は他に誰もいないようだ。


▶いらっしゃいませ! とうてんは はじめて ですか?

 

 はい

 ▷いいえ


 ラジオは初めてである、と伝えた。


▶わかりました! では、このめにゅー を みてください!


……………………………………………………………………………………………………

なかから、おすきなぐを えらんでね! さいだいさんしゅるい、だよ!

きみだけの おりじなるさんどいっちを つくってね!

※ぱん やさい は おねだんに ふくまれているよ!


~さんど MENU~


・やさい ぞうりょう ¥300

・えっぐ       ¥300

・つな        ¥300

・くりーむ ちーず  ¥310

・ちぇだー ちーず  ¥310

・るこ みーと    ¥320

・すもうく さあもん ¥350

・ふぃっしゅふらい  ¥350

・べぃこん      ¥360

・はんばぁぐ     ¥390

・てりやきちきん   ¥440

・えびかつ      ¥450


たとえば……

・えびかつ×えっぐ

・ふぃっしゅふらい×えっぐ×くりーむ ちーず

⇒みんな だいすき まんぞくさんど!

……………………………………………………………………………………………………


 ほうほう。オーダーサンドイッチとはまさにこのことか。どうしようかな。


▶どれに しますか?


 ▷・ふぃっしゅふらい

  ・えっぐ

  ごうけい ¥660


▶これで よろしい ですか?


 ▷はい

 いいえ


▶おかいあげ ありがとうございます!



 だいたい10分後。

 ラジオの目の前にはみっちみちに具が詰まったサンドイッチがあった。これは食べがいがありそうだ、と慎重に口元に。口を大きく開け、食べる。食べる。食べる。

 ……!!

 これは、良いものだ! うまい、うまいぞ!


~~~もぐもぐ たいむ 65%~~~


 ふう、値段以上のうまさだった。いや、勇気を出してよかった。これぞ旅の醍醐味よ。


 どう しますか?

 うまい、もういっぴん!

 ▷ごちそうさまでした!

 ……(むごんで せきをたつ)


▶ありがとうございました! またのおこしを おまちしております!



 ラジオはご満悦で坂を下る。一本道であるため、迷うことはなく、スムーズに別府大学駅に到着した。

 目の前で電車が出発した。全然スムーズではなかった。

 時刻表を見る。次は40分後。やっぱり全然スムーズではなかった。


 ラジオ、途方に暮れる。この装備で40分待機は……つらみ。

 辺りを散策すると、なんと海鮮丼を提供している店があるではないか。待望の、海鮮丼。値段表を見るとどれも4ケタの値段(最大2500円ほどだったか)。

 ぐぬぬ、迷う。いや、迷わない! これだけの値段。きっと大層うまいに、違いない! そう叫び(心の中で)ラジオは暖簾を潜るのだった。


 次回に続く!



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