4日目

背徳の朝風呂。

 次の日。朝の7時頃。


 ああ、やっぱり普段のしないこと、即ち朝風呂は気持ちいいんじゃあ────って熱っっっ! 熱い厚い暑い! どうしてこんなにシャワーの湯加減は難しいのだ⁉


 ラジオは無言で、脳内で騒ぎ立てながら慌てていた。

 正直いつものラジオはこんな感じ、黙っている時は脳内が五月蠅いのだ。



 ところで今までラジオがどんな容姿しているか、一切言及がなかったはずである。なのでサービスとして少し触れておこう。

 一言でいうとドワーフである。

 もう少し加えると鼠の如し前歯を矯正との戦いでなかったことにしている。

 ついでに言うと筋肉は、ない。

 以上。



 実はラジオは昨日(今日)の内に、今後の予定をグゥグーゥルのお告げを解釈しながら組み立てていた。ここにその詳細を記す。


【行動予定】

 ホテルアトト 11時マデ

 飛行機 大分 16:25

     東京 18;00(予定)


 やりたいこと→別府大学訪問


 決めること→チェックアトト 9:00頃

        別府到着→ 9:58出→10:14着

        大分到着→ 12:00出→12:17大分着

        バス出発→エアライナー、12:45(?)


 9:00 バスチケット購入


 7:00起、シャワー&荷造り

 香り博 10:00~18:00 500円


※誤字等は正確に再現した。




 今日はこんな感じで行くぞ!

 ラジオはパジャマを畳みながらそう決心した。


 ラジオはチェックアウトを決行する。もっと色々あると思っていたが、実際は10秒ほどで完了した。さらば、一時の宿よ。


 昨日できなかったチケット購入も無事完了。朝イチだ。その際、職員のにいちゃんから「雪の影響でダイヤが乱れている、気をつけよ」という旨の言葉をもらう。

 クソ、最終日もスローできそうにない。これが現実か。


 電車だが、既に初日の間に通り過ぎた区間であったため、特に迷うことなく無事に目的地の「別府大学駅」に着いた。付近には多くの学生もいる。学生……何もかも、懐かしい。

 ラジオは学習する葦である。既に初日の洗礼で知っている。ここから先、歩きがあるぞ、と。大丈夫。地図で確認済みだ。さぁ行こう!


 坂がラジオを歓迎した。地図にはなかった情報である。クソ、等高線も確認すべきであったか。

 とはいえラジオの通っていた大学、帝京大学八王子キャンパスという所なのだが、はおかのした……ではなく山の上にある。坂道にはある程度、慣れている。

 べっ別に、動揺なんてしてないし。グゥグーゥルのお告げの解釈違いだけだし、何にも問題ないし無問題モーマンタイだし。


 こうして騒がしい残念な脳内を引っ提げて、ラジオは坂道を上るのだった。


 次回に続く!



 ちなみに、ラジオは日本と中国(香港)とのハーフである。

 実はイギリス(植民地)とのハーフなんだぜ! というのが自己紹介時の鉄板ジョーク、らしい。

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