日記
<日記>
今日は自分語りをさせてもらいます。
するなと言われても、もともとこのブログは日記でして、ついでにパチンコの攻略をしていました。
なのでもともとこういうブログということで諦めてください。
私は昔沖縄の離島に住んでいました。そこは今となっては地図からも消えているような島で、人口も少なく、本土との交流もほぼありませんでした。
島の人たちは独特の文化を築いていて、その風習は今も私の身体に深く染み込んでいます。
島には生贄がありました。
十数年前の日本にそんな風習があるわけないだろと思われるかもしれませんが、実際にあったのです。ノロと呼ばれる巫女に選ばれたものは、大量の薬物にあたるものを飲まされて、トランス状態に入り、信託を告げます。その後は社に連れていかれるのですが、私はその先がどうなるか知りません。しかしあれほどの大量の薬物を飲まされた後では……
沖縄信仰に詳しい方はノロとはそういうものではないと、怒る方もいらっしゃるでしょう。私自身の考えでも、あれは悪意を持った離島という密室を利用して、他所の人間が自分の理になるよう信仰の解釈をゆがめて広めていたのだと思います。今ではもう確かめようもありませんが。
そして私の幼馴染もまたノロに選ばれました。このブログには書ききれないほどの紆余曲折を経て、私たちは島から抜け出したのです。それがかつての妻でした。
私たちはあんな大冒険をしたのに、彼女は少し殴っただけで逃げてしまい、私は酒浸りのパチンコ漬け。どうしてこうなったのだろうと思うことが多々あります。
私はパチンコをいろいろなものに例えてきました。ある時は墓標に例え、ある時は仏壇に例えました。
実際のところ私は鏡だと思っています。どんなに派手に彩っても、楽しく打っているとガラスの表面に自分の顔が写り、少し冷静になります。そして自分の顔とパチンコの世界観が混ざっていき、私自身がパチンコであると思うことが多々あります。実際のところそこまで共通点が多いわけでもないのに、ストーリーに自分を重ね合わせたりもするようになりました。だからこれは戯言かもしれませんが……。
私はパチンコに映っている映像が私のもしもの姿のように見えてならないのです。私が幼馴染の逃げなければ、村は滅びず、他の女と仲良くなって幸せな家庭を築けたのではないかと。CRトロピカル因習村がそうがなり立てているように感じるのです。
くそったれが。
私は幸せではないが、あんな村に残るくらいなら今のほうがましだ。どうせあの村の女なんてみんなクソ女だし、そんな奴の相手をするなんて死んでもごめんだ。
現在かなりの額が支援ボックスに振り込まれています。
自分の手を汚さず、好奇心を満たしたい人。そして私に死んでほしい方がこれだけ多くいるのは行幸です。
残念ながら後者の方の願いは叶えられそうにありません。何故なら私は勝つのですから。私は勝ってもしもの未来と、現在を否定します。
そして中指を画面に向かって立ててやります。
私の次の更新の生存報告こそが、勝利宣言となります。
CRトロピカル因習村の解説ブログ 五三六P・二四三・渡 @doubutugawa
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