第18話 憤怒

「「「「「でかい」」」」」


戦闘不能にならなかった生徒達は全員がそう思い口にした。

それを見ていた教師。


「これ以上の授業は続けられません。生徒が危険です」

「いえまだ止めちゃダメだ。見えるんだよ原石が現れるのが」


一人の男性に対して少年のクラスの担任の教師が怒っているが男性は気にしていないそれどころか教師の方を見向きもせず闘技場にいる生徒達だけ見ている。


「もう我慢なりません。今すぐ中止します」

「ダメだ!」

「っ!急に大きな声出さないでください」

「今からがいいところなんだ」

「ですがこのままでは生徒が死人が出てしまう」

「そんなんで死ぬなら所詮そこまでだったってことだいいかい今我々が求めているのは原石だそれもとてつもなく光るまさに太陽の如くそんな原石が必要なんだ、そして今まさにここの誰かがそうなんだだから邪魔するな!」

「そ、それだけの理由で」

「……………」

「もういいです。こちらも勝手にやらせていただきます」


男性は何も言わずただ生徒達を見ている。


「さあ僕にその輝きを見せてくれ」


キラキラした目で見ている。



急激にデカくなったオークは元は高さ6メートル横9メートルだったのが高さ50メートル横65メートルの巨体となっていた。

幸いコロシアムは巨大化したオークの倍以上広いのでコロシアムの結界が壊れるなどのことは起こらなかった。

(これはどうするか。鍬でいやこの巨体じゃ侵食が遅いし多分再生能力も上がっているからむりか稲刈ノ鎌ならいや流石にそこまで切れるか?ワンチャンにかけてもいいがやりたくなけどやるか)

クロノスがルアを呼ぶ。


「ルア、アレやるぞ!」

「アレってアレのこと?」

「それ!」

「わかった頑張るね!」


アレそれ言っているだけで互いに何をするのか伝わった。

(今は頼んだ)


『まかせろ」


巨大化したオークにルアと一緒に走って行く。

途中足で踏まれそうになったり手で捕まえられそうにもなったが全て避けルアと並行して走る。


「ルアこれ使え」


そう言って稲刈ノ鎌を渡す。


「ありがとうこれ切れ味いいから好きなんだよね」

「行くぞ!」

「うん!」

「「合体奥義調理コース」」


二人は一緒のタイミングで飛び上がりオークの肩に乗る、そして合図もなしに同時のタイミングでオークの体に鍬を稲刈ノ鎌をさし切りながらオークの体を螺旋状に落下して行くオークは鬱陶しそうに手を振るが当たらない。

クロノスは鍬を振りドンドンオークの体を土に変えてゆきルアは鍬の切れ味がますように魔法をかけて切り裂いてゆく。


「これならいける」

「がんばれー」

「負けんなー」

「そこだーさせー」

「いけー」


だが元々オークは再生能力がすごい魔物でそれが巨大化と同時に強化されていた。

それにより二人の攻撃によって切り裂かれた箇所も土となった箇所もくっつきそしてまた生えてきた。

さらにルアの集中力がもたず隙ができた瞬間オークの手が当たり吹っ飛ばされてしまう。

闘技場の壁にぶつかる。


「カハッ!」


その瞬間空気が空間が時間が全てが壊れた。

かのように錯覚した。

だがそれが皆幻を見ているのに気付かず闘技場にいた全員が呼吸もままらなず気絶した。

オークは意識は消えたが操られていたから動くことはできたがそれは意味のない行動だった。


「消えろ稲刈ノ鎌、豊穣一閃ほうじょういっせん100連」


オークは再生する時間を0.1秒ももらえずチリと化した。


「ルアすまないルアああルアルアルアルアルア良かった怪我はないルアに傷が少しでもできてたらと思う俺は辛くて辛くて無事でよかった」


ルアのいるところに一瞬で行き傷一つないか確かめなかったことに安堵した。


『クロノス悪いが時間だ』

「もうそんな時間かすぐ変わるけど少し待ってあいつに忠告しとかなくちゃ」

『空にいるあいつか?手短にな』

「おう。おいお前そこのお前次ルアに手を出したら殺す。地の果てまで追いかけて確実に殺す。お前という魂が消えるまで殺すいいな」


そう言って稲刈ノ鎌を振り上空にいる何かを撃ち落とす。





「づふふふふううううぅぅぅくぅぅぅいいですね。まさか気付かれるとは思っていなかったもっと迷彩色覚もよう改良だなそれにしてもいいないいなもっともっと色々見たいな次は何をしようかな楽しみだー」




後日談みたいな話としては生徒は全員無事だったがまたもや学園内で気絶した生徒が複数人出たことで生徒の安全を守れていないとし少し学園が世間で叩かれていた。

ちなみにコロシアムに居た謎の男はあの後原石を見つけられなかったと嘆いて居た。

こうして入学1日目が終わった。

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