第17話 実力

戦闘が始まって10分生徒はすでに半数にまで減りオークは一体も倒せていない。

絶望的な状況。

(これは酷いないくら子供とはいえこれでもSクラスか【最上位職業】持ちの集まりのはずなのに手も足も出せてない)

冷静な状況分析をしている少年に対し

(ッキャ、クロノスと背中を合わせてるーはぁはぁいいとこ見せたいな。よーし)

ルアは乙女していた。

(ここから勝つにはそうだな……あれを使うか。それにルアを目立たせるわけにはいけないからな)


「ルア俺が突っ込むから援護頼む」

「…っわかった」


ルアに有無を言わさずにオークに突っ込んでいく。

だが


「おいお前何も持ってないのに突っ込んでんじゃねぇ!」


誰かの静止を無視してただ前に進む。

実際少年は武器を何も持っていなかった。

すると少年は虚空に向かって右手を伸ばし言う。


「こい」


するとどこからともなく少年の右手に一本の鎌があった。

オークからも攻撃があったがそれらを全て交わし時にはルアの弓で惹きつけてもらいつつオークの目の前に辿り着き姿勢をとり鎌を横に振るう。


稲刈ノ鎌いねかりのかま一掃」

「ぷぎいいぃぃぃいいいいいぃぃぃ……?」


するとオークは何も起こらなかった。

?を浮かべたままオークはチャンスだと思い少年を攻撃する。

だが次の瞬間オークの視界は反転した。

そして自分に何が起きたのか分からぬままオークを生き絶えた。


「「「「ぷぎいいいいいいい?!」」」」


少年はオークに何をしたのかそれ……


「まさか一回鎌を振っただけでオークにも切られたと錯覚させないまま倒すなんて一体どれだけの速さと技術が必要なんだ?いやそれよりも彼の攻撃は一回だけだったのか?普通にありえない鎌の長さがオークをあんな綺麗に両断するには短すぎるだがあの構えは明らかに一撃必殺の構えだ見ていた感じ右足を前にだし足の重心を固定し鎌を腰の辺りに固定することで右腕に瞬間的に異次元の速さを出すことで相手を切る多分そういう技だだが一体どうしっはそうか異次元の速さを出すことで斬撃を飛ばしていたのか?それでしかこの綺麗な断面は説明がつかないしかし斬撃はどうやって飛ばすんだ?いくら速さがあっても風が吹く程度で鋭利な刃物の代わりになんてならないいや空気も一緒に切ったとしたら?っ!そうか真空を生み出すことによっていやどうやるんだ?だが真空を使って空気を鋭利にすればいけるんじゃないか?空気そして真空と層を作り空気を鋭利にするそうすれば……ぐはっ」


……どうやら酸欠になって気絶してしまった。

無理もないだが説明の時間を奪った罪数えときな。

まあこの声は聞こえてないだろうけどね。

さてこうして一体オークが減ったがまだ4体残っている。

(どうしたものかさっきので俺を完全に警戒されちまった。だからといってもう一回突っ込んでも多分囲まれる斬撃を飛ばしてもこの距離だと遠すぎて威力が出ないならここはアレだな)


「こい」


今度は左手を虚空に向かって突き出す。


くわ耕し」


そう言って鍬をオークに向かって投げつける。

オークはそれを防ごうとしたができなかった。


「ぷぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁl」


鍬が掠った腕が土になってしまったのだ、しかもそれだけではないオークは避けようとしたが間に合わず鍬をが顔面に当たってしまった。


「ぷぎゃ」


すると頭からどんどんどんどん土になり最後にはオークだった物は土の山になってしまった。

それを見て怯えたオーク達はふと疑問に思った。

(なぜ自分たちがこんな目に遭わなければいけないの自分たちはただ森で平和に暮らしていただけなのに人間がある日突然現れて家族を親友を同胞を殺された更に自分の無力さを感じさせるためなのかは知らないが自分たちは何故か生かされてそして今殺されそうになっている。

何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?)


「じゃあ君のその気持ちに僕がことえてあげよう」


不意に声が聞こえた。


(誰?)

と思った瞬間にはもうオークの意識は無くなっていた。


「ぷがゃゃゃゃゃゃあああああああぁぁぁ」

「なんだ?」


(逃げるから追いかけていたオークが急にデカくなった。元々デカかったけど)


「きゃああああああ?!」

「うわああ?!」

「ななんだよアレ?!」

「こんなのに勝てっていうの?!」


悲鳴が聞こえる。

(随分と声だけはでかいようで)


「にしてもどうすっかなこの巨体だとキレるかどうかすらそれに土化させたところであんま効果なさそうだしどうすっかなー」

「ぶがゃゃおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

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