第12話 最終日
ザックザック
「にしても5年って長いようで早いな。あっという間に過ぎたわ」
パラパラ
「ようやく…か」
サー
「こことももうすぐでお別れか。なんか寂しくなるな」
パチン
『収穫を確認しました力の能力値が0.1上がります』
「よし!こんくらいで朝の分は終わり少し休むか」
(ここ数年で俺は成長した能力値も今までの声を聞い多分を足せば1000は超えたはずだ多分。
それにスキルや剣などの熟練度も上がったから学園での生活は少し楽できるだろうだけど油断してられないななんてったて直人がこの世界に来るからな気を引き締めなきゃ!うしやってやる)
少年は改めて決意を固める。
「あっ!そうだ明日はここを経つから今日教会に行って最後の報告しなきゃ。あぶねー忘れてたー」
急いで農具を片して教会に向かう。
「おや?今日も来たのかい?」
「はい」
「よく同じ時間に欠かさず来てるね。えらいね」
「はい」
「それで今日もいつもの場所でするのかい?」
「はい」
と言っててスタスタといつもの場所に向かう。
(べ、別にいまだに人と話すの慣れてないわけじゃないし。それに話そうと思えば話せたし)
少年は人と話すのが苦手だったがいまだに直っていない。
だがそれも仕方がないと言ったら仕方がないのかもしれない。
少年をいじめて死へと追いやったのは人間だそれゆえに人間に対して恐怖が少なからずある。
それにこういうのは無理やりやってもあまり効果がない少年も自分から話しかけようと頑張っているだから少しずつ慣れていけばいいと思う。
おっと話がそれてしまった。
少年は手のひらサイズの神像がたくさん置いてありそれ以外には特に何もない簡素な部屋に入り祈りの姿勢をとる。
(どうか私の声に答えてください。くそ神ども)
目を開けるとそこには囲むように少年の何倍もでかい人達が立っている。
『あなたはいっつもそんな言い方で我々を呼び出しますね。仮にも使徒なんですからもっと我々を敬うべきです』
「なんでお前らみたいなクソどもに敬いを持たなければいけなんだよ。元々こうなったのもお前のせいだろ」
『何を言いますかあなたを今まで助けてあげていたのは私ですよ!』
「はっ!だからなんだお前の邪魔がなかったら直人をもっとスムーズにに殺せてたのにお前が邪魔したせいでほとんどがパーだったんだぞ」
『それには理由があるって言ったじゃないですか』
「だったらそのご大層な理由を言ってみろよ」
『そ、それは言えません』
「ほら言えないんじゃないか」
『それには理由があるんです!』
「だからなんだよ!お前らのその理由のせいで今俺はこうなってるんだろ。何が神の使徒だよ!ふざけんなよ!勝手に人の行いに邪魔してあげくの果てに罪だと言ってきて…地獄に落とすなら落とせよなぁ!」
ほとんど少年の愚痴だが女神と口論を交わしていると
『これ以上はやめんか!』
老人の神が止めに入るが
「邪魔すなんじゃねえ!」
少年は止まらなかった。
「いい加減うんざりなんだよ殺すぞ!」
『やれやれこんなことしに来たんじゃないんじゃろ一回落ち着け』
老人の神が手に持っていて木の杖を軽く振ると少年の足元から木が生えて少年を縛る。
それをちぎろうとするがちぎれない。
「こんなもの!」
『それはお主には切れん』
「クソッ!」
『一回そこで頭を冷やせ。それとウーラノスお主も少しは感情的になりやすい性格を治さないか』
『はーい』
「はい」
少年は悔しくてなった。
(何が神だ。クソクソ弱い自分が憎い何者にも負けない力があれば……いやあっても何も変わらないか俺には勇気が足りないもんな。
それに力があっても結局上には上がいるんだから何者にも負けない力なんて簡単に手に入るわけがないしなよしさっさと切り替えてと、俺は俺のできる限りを尽くして頑張るか)
『少しは冷静になったか?』
「はい。なりましたすみません」
『うむ。ならばいいでは話をもどそう』
「はい」
『これはわしからではなくウーラノスから改めて説明してもらえ』
さっきまで少年と口論をしていた神ウーラノスを指して言う。
流石にこれ以上言い合いはいけないしここからは真面目な話になるので少年は不満げな顔から真面目な顔になった。
『あらためて説明するけどあなたの任務は勇者の殺害よ。主な理由は一つ勇者直人は異常すぎた、それ故に魔族だけでなく人間や獣人などの色々な種族を虐殺して周り最終的には魔王を倒すことに成功しているが勇者が殺した罪なき人々はおよそ1000万にも及ぶよって勇者直人を最上級罪人としあなたには殺害を命じる』
「一つ前から疑問に思っていたので質問いいか?」
『ええ、どうぞ』
「直人がやばい程度じゃ収まりきらないことをしたのはわかるでもなんであんたらが罰を下さないんだ?」
『えっと…それは……』
少年の質問に困ってしまうが…
『それについては私から説明しよう』
さっきから喋らないで座っているだけの一人の女性が席を立ち手を上げる。
『確かにこういうのはメーティスお主の方が得意じゃな』
『では私が説明しよう。確かに我々が【神罰】を下せば勇者を殺すことはできる』
「じゃあ最初っからそうすればいいじゃん!」
『まあ待て最後まで聞け。それには問題があるそれは勇者ということだ』
「えっとどうゆこと?」
『我々神にも決まりがありまして。その決まりの中に勇者が罪を犯しても殺してはいけないというのがあるんですね、もちろん死んだらそうの罪を課すことはできるんですが今代の勇者の力が強力で誰も殺せないんですよ』
「それと俺がなんの関係があるんだ?」
『勇者は力が強くて殺せませんですが力を持っていない状態のですが一度あなたは殺しているそれに勇者を殺せるのはこのあなたを含め世界でたった2人しか殺すことができないんです。だからあなたを選びました』
「俺を含めて2人いるなら俺じゃなくても良くない?」
『あいつではダメです』
「なんで?」
『それは言えません』
「なんでだよさっきからそうだ肝心なことを教えてくれないほんとなんなんだよ!」
『すまんのう教えたいのも山々なんじゃがわしらにはラーティスも言っていたように決まりがあって教えてはならんのじゃ。許しておくれ』
「いや許してくれも何も強制じゃん。それにもう後に引けないじゃん。許してもクソもねーんだよ!」
『………』
「もういい帰る」
『待ってまだ話すことが』
「俺はない。それじゃ」
少年が目を閉じ少しして開けるとさっきの部屋に戻ってきていた。
「やりたくないしめんどくさいしなんで俺なんだよって思うけどやるかー…今度こそ絶対に殺してやる」
少年がいなくなった神界
『全く重要なことを聞かずに帰ってしまうとはだいじょうかのう?』
『まずい気がするのですがどうします?』
『元はと言えばお前が干渉したからだろ』
『干渉しなくてもこんなことになってたわよ…多分……』
『ほら多分じゃないか』
と喧嘩していると
『お主らうるさいぞまたお仕置きされたいか?』
『『いえ』』
『じゃあ静かにせい。はぁどうなることやらだが人間よお主が望む未来に少しでも近づくといいな』
さあさあさあさあ希望と絶望の物語を始めようか。
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