第10話 奴隷少女①
少女は1人であった。
物心つく頃から首に首輪がつけられてあり体も服も何もかもボロボロ誰が見ても汚くて醜いととても酷かった。
周りに少女を助けてくれる人は誰1人としておらず逆に少女をさらに醜くするのを手伝っていたそんな少女はと言うと顔のどこかが必ず腫れていて体には隠しきれない程の傷や怪我があり常にマスクで長袖長ズボンの格好でいた。
(もう嫌だなんで私ばかりがこんな目にあわなくちゃいけないの)
ある日いつも以上にひどく血が出てしまい少女のこと線が切れた。
(もういやこんな人生。悲しい事しか起きないならもういい今日のいじめが終わったら死んでやる!)
だがその決意がいけなかった。
「何?あんた汚物が何こっちを睨みつけてんの?」
「そうだそうだうざいんだよ」
「本当なんでこんな汚物が」
「こっち見んじゃねーよ汚物は汚物らしくはいつくばってろよ」
「けがらわしい」
「気持ち悪い」
「そ…そんな私睨みつけて……ないよ…」
「言い訳してんじゃねーよ汚物」
「きしょいんだよ。オラ!」
「キャッ!」
と少女を殴り地べたに這いつくばらせる。
「ハハハきゃっだってよハハハ」
「いやいや笑えないって汚物の声なんて聞きたくないもん」
「確かにー」
「ないわー」
「お、お前のせいで!」
と少女を蹴り付けようとしたその時1人の仮面をつけた男が割って入る。
「誰だお前!」
「俺は正義のヒーローヒイロだ」
「「「誰だよ」」」
「お前たちを成敗しにきた」
「はっやれるもんならやってみなよっ」
「ふっそんな遅い攻撃当たらないね」
「くっこいつちょこまかとっおいお前らもやれ囲んでボコすぞ」
「「「おうたっちゃん」」」
「たっちゃん言うなたつやって呼べよ何度言わすんだよ」
「ふん!悪は群れなければ正義にすら勝てないか」
「うっせーんだよ!」
「まあ悪は群れても正義には勝てないんだがな」
「くっなんで10人に囲まれてんのに誰のパンチも当たんねーんだぐっ」
次々とパンチを避けさらに隙を見ては殴ってくるヒイロを相手に次第に1人また1人と倒れていき…。
「さあお前が最後だ」
「くっそどうすれば」
1人ヒイロの後ろでまだ起き上がった人がいた。
(そうだ時間稼いでこいつに殴って体制を崩せばあとは押し潰して殴れば!いける!)
「そ、そうだなあお前も一緒にこいつで遊ばないか?」
「お前は何を言っている?お前の遊ぶは正義のする行いとは全く違うが?」
「いやだなーそんな…ハハハ……」
「それに!後ろのやつ気づいているぞ」
「へっ?!」
殴られる寸前で屈んで避け一気にジャンプしてアッパーを喰らわせる。
「う、嘘だろなんで後ろから殴られたのに」
そして本当に最後の1人になってしまった。
「正義は勝つ常になくらえジャスティスアタック!」
「うあああああ」
「ふっ必殺技決まったなこれならあいつにもいけるか?」
ぶつぶつと言っているヒイロに少女は圧倒されたなぜなら明らかに不利な状況にも関わらず圧勝してしまった。
(すごい人ってあんな蛇みたいな動きできるんだそうだ助けてもらったんだしお礼くらい言わないと)
「あっあの」
「うん?ああ君大丈夫だったかい?」
「はいおかげさまでなんとか」
「そうか君無理はしなくていいんだぞ誰かにこの事話したりしないのか?」
「あの家母子家庭でそれでいじめられ始めて先生もみんなも無視するし私誰も話す相手いないしもうどうしたらいいか…………わかん…ない…よ」
「なら俺が相談に乗ってあげようなんたって俺は正義のヒーローヒイロだからな」
「いいんですか?」
「おう話し相手いないんだろ?」
「そうですけど」
「心配すんなってあっ、でもあまり高頻度には会えないかでもどうしても俺の力が必要な時はこの笛を鳴らせそしたら俺が爆速で駆けつけるから」
そう言って渡されたのはどこにでもありそうな赤色の笛で正義と書かれている。
「わぁありがとう」
「おう今日は相談にはのれないけど次あったら絶対のるからじゃあな!」
そしてヒイロは去っていくが…。
(なぜだろう今勇気を出さないといけない気がする。いまださないでいつ出すんだ頑張れ私いけるぞ私よし)
「待って!」
「うん?どうした?」
「次絶対会うって約束だからね!」
一瞬呆気に取られていたがすぐに返事が返ってくる。
「おう約束だ!」
仮面ごしだったからわからないが少女には男が笑っているように見えた。
ちなみにさっきの連中は会話中に逃げたよ。
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