第4話
大五郎の部屋
光雄と大五郎、入ってくる。
大五郎
「今日の事は?」
光雄
「言ってあるよ。」
大五郎
「……そう。」
大五郎、お風呂の準備をする。
光雄
「どうだった?」
大五郎
「どうって?」
光雄
「……小百合との事。」
大五郎、バスルームから出て来る。
大五郎
「本当は違う感じで呼び合ってるんでしょ?」
光雄
「……。」
大五郎
「格好良くないから、それ。」
光雄
「ごめんな。もう会えない。小百合とも会わない。」
大五郎
「一人で結論、急がないでよ。何の為に会ったか分かんない。」
光雄
「……小百合にも同じ事言われたよ。」
大五郎
「……。」
光雄
「でも示し、付かないから。」
大五郎
「最初から示しなんて無いじゃん。」
光雄
「え?」
大五郎
「僕は小百合さんの存在を知ってて付き合わせたんだから。」
光雄
「そんな言い方!俺だって居たくて居るんだ!」
大五郎
「じゃあ、どうするつもりだったの?遅かれ早かれ分かる話じゃん!」
光雄
「……最初はさ、俺。ハッキリすると思ってたんだよ。付き合ってみたら。」
大五郎
「……。」
光雄
「……大切だから。二人共、大切になっちゃったから。俺なんか忘れて幸せになって欲しい……」
大五郎
「……何様なんだよ!僕も小百合さんもみっ君がダメな事、分かってる。
分かってても愛しいから困ってるんでしょ!」
光雄
「……。」
大五郎
「僕達、みっ君の幸せを願ってるの!」
光雄
「でもさ、俺、これ以上、傷付けたくない。」
大五郎
「格好付けんな。気持ち悪い。」
光雄
「……じゃあ、どうすれば良いのさ。」
大五郎
「……。」
お風呂が沸いた音。
大五郎、バスルームに行く。
大五郎、服のまま屈んでシャワーを出す。
シャワーの音と光雄が出て行く音。
丸まった大五郎の背中。
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