第15話
こうして色々なことを無事に終えたわたくしは、夜、お布団の中で今日1日を細かく振り返った。主に今日の第6・第7・第8・第9の作戦についてだ。
第6の作戦、『お洋服をたくさん仕立てさせよう大作戦!!』は半分成功としてもいいだろうという出来栄えだった。お義母さまとライアンは金額に倒れ、たくさん着せられたことに憔悴していた。これはいじめていたと言っても過言ではないとわたくしは思っている。
第7の作戦、『ふりふり女の子大作戦!!』はライアンが困り果てていたので、これも成功だ。というか、わたくしの眼福だったから、またやらせたい。身長が伸びて似合わなくなる前に!!
第8の作戦、『妙ににあったドレス姿で周りに笑われろ大作戦!!』は、大成功どころか大大大成功!!周りの評価も好評で、お義母さまがライアンにドレスをたくさん購入するか真剣に悩んでいらっしゃった。あ、一応止めたわよ?わたくしのお下がり、もしくは共用でよろしいのではないかっていう妥協案付きで。
第9の作戦、『重たいドレスに耐えて見せろ大作戦!!』は、………よく分からなかった。彼はずっと涼しい顔をしていたし、困った顔をしているようには見えたが、いじめになっていたかは不明なのだ。ということで、半分成功ということにしよう。
評価が甘いって?甘いくらいじゃないとやっていけないのよ。失敗ばっかりで、馬鹿馬鹿しくなってしまうもの。まぁ、今日使ったこれらの作戦はこれからも使い続けること決定だ。
他の作戦よりも、圧倒的に効果覿面だったもの。
「お嬢さま、ご機嫌ですね」
「今日はね、上手にできたの」
「左様ですか」
「むぅー、メアリー冷たい」
メアリーは微笑ましそうにわたくしを眺めるだけ眺めて、幸せそうにわたくしの部屋からさって行った。本当に何がしたかったのだろうか?不思議で不思議で仕方がない。
「明日は、………特にないわね。1~3の作戦を続行するだけ、かしら………」
元気いっぱいに張り切りすぎたわたくしは、疲労のあまり、今までのお勉強の復習もせずに、ふかふかでお日さまの匂いのするお布団でぐっすりと眠ってしまった。
いじめに関する反省点をつけるはずが、夢の中で、昼間に行われたライアンとの楽しいファッションショーを復習する羽目になってしまった。
わたくしは悪い子です。
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