第三話 彼は魔法少女オタクにつき③


「可愛いくないとはどういう意味よ」




「そういうとこだよ、そういうとこが可愛くないって言ってるんだよ」




耳を摘まれながらも烈太は言い返す。




「なによ、文句ある?」




祐子は烈太の耳を離さない。




「まあまあ、怒るのもそこら辺にしようぜ。せっかくのいい顔が台無しになっちまう」




「ふん」




隆が祐子を宥めるが祐子は烈太から手を離したに過ぎない。




「ところで、こうして烈太に近づいたってことはあんたも魔法少女とか好きなの?」




祐子は話題を変えた。




「あ、いや、俺は………」




「なんだよ、違うのか?」




隆が言葉を躊躇うと烈太は疑問を投げる。




「嘘が下手ね、自分もオタクなら自己紹介の時言えば良かったのに」




祐子が隆の内気ぶりに呆れる。




「るせー、男にもプライドてのがあるんだよ」




「うーわ、めんどくさ………」




隆が腕を組んでそっぽを向くと祐子は益々呆れる。

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