第74話 合流《クロス》至徒排除戦(リジェクション)その2

「・・・・・・・・・」

「んだぁ?珍しく黙ってやがんの?」


喧嘩腰でチンピラと評される粛々と緘黙かんもくするのはらしくなく

拍子抜けしたように弓野は口をついてそんな言葉を漏らしてしまう


「黙ってちゃ悪いか。女ほどうるさくはねえからな俺は」


「かー!お前このご時世に古臭い観念持ってんなぁ!!」


かしましい。話す暇があるなら探知のひとつこなしてみろや」


「ヘイヘイ。まったくなんでこいつと組むことになったのかねえ?

雄一パーティーの一人と組みたかったんだがなぁ」


悪態をつきながらも常に弓野は神経を張り詰め1秒も警戒を怠ってはいない

対して勝鬨は気を緩めているわけではないが何かと思案している様子だ

普段とは違う戦いにおいて弛緩しかんすることのないタイプである勝鬨が珍しく殊勝なためついつい弓野はからかってみたりする


「なんだよ。もっと話合わせろや。さみしいだろぉ~~~~~~!!」


ダイブして勝鬨の背中からのしかかり

しなだれかけようとした手前勝鬨は回避し

弓野はもんどりうつ羽目になる。

勝鬨の青筋が怒張する。だが弓野は気づかないし気づいても止まることはない


「真面目にやれテメエ!!…たく、俺だってテメエと組みたくはねえよ

トップランカーのよしみとはいえつるんでるわけじゃねえってのによ」


「ほほーう。どうやらチミも雄一にお熱なのかな?

ねえねえお姉さんに話してみぃ?ねえねえ?ねえねえ?

ッッッあ痛ぁ!!?いっつつ…お前年上敬えよなぁッッ!??」


「さっきからうるっさいんだよクソアマがぁ!!こっちが下手したてに出ていりゃ調子づきやがって!!」


冗談が通じていないようで勝鬨にげんこつが弓野の頭頂に炸裂

打撃音を軽快に鳴らしダンジョン内を反響する勢いである


はたから見れば漫才をしているようにも見えるがいたって二人はコンビを組むほどの呼吸が合ったペアではない


そもそも組むことのないトップランカー同士彼らが二人で探索に出るのも初めてだ


「いやなんつーか悩み事くらい聞くぜ?

オレとしても普段と違うお前さんは気持ち悪いしさ」


「キモイのはお前だろ。背中から抱き着いてくるとか何考えてんだ?」


「あ?別に普通だべ?ぎゅっとするの。みんなにやってるし」


頭痛が痛いレベルでの頭を悩ませること数刻。

はしたないというレベルを超えた弓野の珍行ファンサに勝鬨は

目頭をつまみながらため息を吐き観念し白状する


「はぁ…。わったよ。

…鹿目雄一が言ってやがったんだよ

『魔王の恐怖から逃げるために誰も異世界に行きたがらねぇってな』

俺自身気にしてなかったが確かに魔王ってのはなにもんなんだ?

無限に魔素やら魔力を作り出すとかどんなチートだよ

至徒ってやつも出やがったし危機感っつーのが出てきたんだよ」


本当に、実にらしくないという言葉を添えて勝鬨はそう披瀝ひれきする

勝鬨らしくない考えであり向かうところ敵なし。いかなる相手にも気圧されない度量と実力を有す彼の発言とは思えない言葉だ。


そしてその言葉はトップランカーとしての責任を感じているようで、

元来トップランカーとは政府が勝手にランク付けし神輿を担いだ存在にすぎず

5人はそれぞれ政府のオーダーを受けて仕事をし

それ以外は各々悠々自適に過ごしている。


日本の上層機関に頼られるというのは責任と呼べるかもしれないは

上に立つものとしての気概と責任は1位の笠井以外持ち合わせていなかったのは事実

それは当然だ。

ダンジョン内で無類の強さを誇る彼らも所詮は10代20代の若輩者に過ぎない。

社会経験もあまり積んでいる年齢でもなく世界を護る義務なんて皆無である


齢15の勝鬨ならばなおさらである。社会に出るどころか青春を謳歌する年齢で

国に頼られる存在に昇華したのは飛び級なんてものではない


年齢の性差も関係ない。単純にステータスの数字が決める世界ダンジョン

年若くとも力を手にしていることには変わりない。その力の義務を感じる歳でもなく正義のヒーローの様に正しいことのみに使う理由もない。


だがそれでも感じるものはある。力を持つ責任、強い力を持つならば率先して弱い人間を護るべきだと勝鬨自身認めたくはないが考えている


「だから俺は至徒ってエラソーな奴らを叩き潰してスッキリしたいんだ

このよどみを取り払うためによ」


その想いを有耶無耶にするようにそうぶっきらぼうに勝鬨は口にする。

ヒーローというタチではない。そんな資格や生き方をした覚えはない

だから認めたくない。そんな想いを確かに


「似てんだなぁ。雄一とよぉ」


「・・・あ?」


おちょくられていると思い怒気を含む声を上げる

誰があんなヤローと同じだと反発するが

弓野はそんな彼に対し臆すことも躊躇うこともなく口にした


「誰かのために戦うっつーか自分を大事にしねー奴っていうかさ

ヒーロー気質とは違う自己犠牲タイプなんよ君ら

なんつーか自分を犠牲にしないと自分を保っていられないタイプっつーの?

恰好いいけどさ、人間として間違ってんだよそういう生き方は

力を持ったからと言ってヒーローやヴィランになる義務はねえ

オレたちゃあくまでただのパンピーだ。ハンター以前に自分のために生きるほうが人間として正しい」


「なんだそら。俺がそんなタイプに見えるっつーのかよ」


「ああ、ちょいと生き急いでる感じだな。焦ってる訳でもなく死に場所を探してる訳でもなく意味もなく頑張りすぎちゃうタイプだぜお前。

だからこうして人生の先輩がフォローしなきゃ壊れちまうからガス抜きしてやんだよ」


「はっ。何をぬかすかと思えばくだらねー!

いらねーよ!ママに甘える歳じゃねーっつーの!!」


「それでいいんだよ反抗期。年相応の生き方しろよ

責任なんて考える歳でもそんな時期もこねーよ

ハンターだしな。狩りして金儲けて食っていくだけだしな

いい時代だな全く」


先を遠望しているような人生の展望を知っているような

こいつは達観している…。などと彼は口にしたくはなかった

なんだか負けているような気がして

その考えをモミクシャに丸めて捨てたいと勝鬨は思う


そしてその考え自体に敗北を感じて。だが不思議と悪い気はしない

女の考えに賛同する男ではないが年上の姉のような感覚を弓野に抱いている

そんな想いに忸怩じくじを感じ、負け惜しみの様に吐き捨てる


「テメーこそらしくねえよ。ネットアイドルなんて下賤で浮かれたことやってるくせによ」


「まーな。アイドル的なのは一応みんなを笑顔にしたいで始めたからな

配信で参考にしてもらったり笑ってもらったり

オレもそういう考え持ってる時があって、根詰めちまう時があんのよ未だにな

だからお前にも逃げ道作っておけって甘えていいんだって伝えたかったわけよ」


「高尚な考えだが俺は戦いに生きる男だからな

女に甘えるなんて軟弱はしたりしない」


反論するようにそう吐き捨てて背中を向ける。

この女の考えに賛同する自分がいて腹立たしく

全部見透かされているようで余計業腹ごうはら

勝鬨の未熟さやガキっぽさが露呈することに憤懣ふんまんを禁じ得ない


戦いに生きるということ。女を作ったりしないこと

子供じみているし大人ならそんな考えに至らない


だが勝鬨はそれを誇りに思っていてそれが自身と肯定し

味方はいらない。叩き潰す敵だけが欲しいという考えが破滅を呼ぶなんてことは

弓野に言われるまでもなく理解しているからだ。だからこそ妙な口ぶりに彼は謎の苛立ちを感じていた


(的外れなことぬかしやがって馬鹿女が。

俺が自己犠牲型?ありえねえ。俺が一番よく知っている

俺が自分勝手極まりないことくらいな!!)


嫌われるように、他人を遠ざけるような口ぶりは一人を望んでいるのか

誰かを傷つけたくないからなのか

今の勝鬨にはまだ理解し難い事案なのだろう


*******


「えへへー☆二人っきりだね佳夕ちゃん☆」


「そういえばあまり二人になることありませんでしたね!

いつも雄一さんとアリアさんにキャシーさんヴィクター君にガルムさんがいますからね!」


「そういえばヴィクター君見かけないね?もしかして廃棄した?」


「そんなことしませんよ!!ヴィクター君にあまり心配かけないように

今日は一人で頑張るぞ!って感じです!!ということはガルムさんも?」


「置いてきたよー☆

ガルムは基本私のボディーガードとしてのAIフェアリーで

裏政府の残存勢力あたりを調査してもらっているんだ☆

あいつらが雄一君の家に奇襲に来ないのもガルムが連絡してくれるおかげなんだ☆

戦う力はないから私が直々にぼっこぼこにしてんだけどね☆」


「あはは…笑えないですねそれ」


「それに…」


「それに?」


「いやなんでもないよ☆」


「?」


雄一の身辺警護も含めているとは佳夕には伝えなかった

それ以前に雄一にも話さずキャシーだけに打ち明け情報操作と警戒態勢を敷いているのだ

雄一は魔人化トランツァーの力を有している

最終廻生デッドリバース階梯アベレージなどのスキルは聞いたことがない


そしてイーヴィルヴァーンを刺客に放った時確実に雄一が死んでいるのをアリアは知っている。

ヘッドギアのセーフティーを解除し接続している脳内のパルスに電流を流す。


そのウイルスを流したはずなのにダンジョン内でもなく蘇生アイテムや復活魔法を使った訳でもなく生きている。イーヴィルヴァーンに殺されたと同時に確実に脳髄が焼き切れているはずなのに五体満足で雄一は生きているのだ。


あの頃のアリアは殺すことに躊躇なく訓練されていた為手心を加える理由もない

彼女は猛省しているし生きている限り償い続けたいと考えている


だからこそ雄一のあずかり知らぬ場所での警護を行っている

雄一の戸籍に登録したのもそのためだ。彼自身がとてつもなく強力な存在だと

魔人トランツァーになり損ねたアリアだからこそ感じ取れることだった


故にキャシーと連携しガルムを雄一の周囲に発信している

パーティー状態ならば必然的に一緒になりアリアも違和感なくフェアリーを出せる

だが別々になった場合に備えパートナー以外に認識できない特性を利用してガルムには雄一の護衛をしてもらっているということだ。


これはキャシーの協力がなければ不可能でありキャシー自身も懸念している為利害が一致し成り立っている。それほどに日常を過ごすことは綱渡りであることを気取られてはならないと散漫になっている雰囲気を演じながら一縷のミスも許されない自己に課したオーダーを実行する。これが彼女なりの恩返し。

自分にはなかった日常を過ごしてほしいという願いのために。

自分自身日常というものを手にしたいために行う厳命オーダーである。

そんなシリアスな話はさておきとアリアは話題を変える


「いいの?佳夕ちゃん。雄一君と一緒じゃなくて?

彼は強いけど過信しちゃいけないよ」


「そうですね…。雄一さんなら一人で大丈夫って思ってる私もいます

そして私自身足手まといな自覚があるんです

雄一さんの足を引っ張りたくないって

多分一緒にいたら雄一さんに甘えて助けてもらってばかりになってしまう

だから心を鬼にして私は私ができることをやりたいんです!!

魔法使いはソロでは戦えない。なんてことを言い訳にしないよう強くなりたい…!

守ってもらうんじゃなくて隣に立てるように…!」


「格好いいじゃん佳夕ちゃん☆ていうか佳夕ちゃん自己評価低すぎー。

君自身めちゃくちゃ強い自覚は持った方がいいぞ☆」


「ですが一人で戦えないなら…」


「何言ってんのぉ。雄一君も私もみんなも一人で戦っているわけじゃないんだぞ☆

ハンターはチームワークが大事。ソロで戦うなんてことがまずおかしいんだよね

それにハンターという職業だけじゃない。人は一人では生きていけないんだよ☆」


「わかってはいますけど…その…」


両指をもじもじといじらせて納得できないと言いよどむ佳夕に向けてアリアはばっさりと断ずる。


「雄一君は何でもかんでも一人でやってきたわけじゃないの

確かに佳夕ちゃんを護りながら戦う印象はあるしそんなときもあるけど

佳夕ちゃんに助けられたことだって沢山ある。今があるのはみんなのおかげなのよさ

そうじゃなきゃ仲間なんて最初から作らないからね☆」


ブイブイと両手ピースで元気づけるアリアに腑に落ちたようで佳夕自身の自信にも繋がり納得ができたようだ


「・・・では、私がアリアさんを護ります

ですので私を守ってくださいアリアさん!」


「背中は任せたってやつ?それ雄一君が聞いたら悔しがると思うよ☆

彼そういうのあこがれるタイプだし☆」


「えぇー!!そうなんですか!??」


ガールズトークは続くよどこまでも。だが見てほしい。会話をしながら

モンスターを千切っては投げ千切っては投げとなぎ倒している乙女たちのパワーを


死屍累々と無残に散ったドロップアイテムが彼女たちの周囲に散乱し

都合37個のアイテムを道すがら入手し至徒探しに赴いている姿は

もはや益荒男では?と雄一なら驚いてそう口走るのだろう


******


≪…女って怖いわね。いや私も女だけど…≫


「どーかしたかキャシー?」


≪ううん別に…≫


視線を泳がせてごまかし雄一の特に気に留めない鈍感さが幸いした

女神パワーを少し使い千里眼で二人パーティーを見ながらキャシーはそう独白する

今のところ至徒の遭遇はどこにもない。リミットは後三十分。帰りに往復するまでの時間としてキリがいい。


「今日は収穫なし。まあしゃあないか。初日から当たるなんてそんな都合のいい話…」


『ある…よ。そー…いう…の』


『そだよん☆久しぶりだね雄一君♪』


「!????」


ダンジョンの影から出現する二人。いや二体に至徒。ワークホリットと人形を持った少女。工藤の報告したゴシックの人形めいたぬいぐるみを持った少女が影法師の様に出現する


気づいた時から重圧プレッシャーが重力の様に雄一とキャシーの全身を蹂躙する

気配を全く感じることはなかった。

彼ら自身神経をとがらせて周囲に警戒を寸毫すんごうたりとも怠っていなかった


にもかかわらず雄一とキャシーの気づかれずに出現したのだ


それは彼らがレベルを上げている証拠だ。以前以上。いや笠井と戦った時よりも強くなっている可能性が高いと立ち会ってレベルの差に二人は思わず後ずさりをしてしまう


その臆しに発破をかけるように唇を噛み痛みで恐怖を緩和させその隙に4人に連絡を飛ばした

瞬時にガザイの羽によって雄一のいる階層まで勝鬨 弓野 アリア 佳夕は飛び

雄一の周囲を囲むように着地する


『へー。今回は5人なんだね~。ちょっと卑怯じゃない?』


『ズル…よくない』


「どの口が言いやがる!笠井をぶちのめしたのはテメエだな!??」


「号生!!」


「知ってる落ち着いてるっつーの。なんであのヤローのために逆上しなきゃなんねーんだ。だがムカつくには変わりねえ…!!」


吐き出す息からにじみ出る魔素洞調律上昇における熱を吐き出して号生はあくまでクールに徹している。

彼自身激情で戦うことはない。憤激に駆られて戦っては勝てるものも勝てないとわかっているからだ。ワークホリット戦でもそうだ。

彼はすぐに落ち着きを取り戻し戦った。だが冷静でいながら闘争の熱は消えてはいない。


その熱を力に変えて戦うのが。叩き潰してスッキリするのが号生のやり方だ。

さっきの自己犠牲やらヒーローやらの話を取っ払えて彼自身清々している


(さっきのは俺らしくねえ。だが今は違う。これが俺だ…!!)


未だ払拭しえない違和感を脱ぎ捨てるように意識を戦闘へ向ける


そして────


「雄一。どうすりゃいい?」


「え?」


あまりに意外なことを言われて雄一は間抜けな声を上げてしまう


「え?じゃねえよ。てめえが一番こいつらの戦闘経験が多いんだろ?

指示は任せる」


らしくないの連続で弓野も呆気にとられアリアも佳夕もキャシーも驚いて息をのんでいる

それは雄一も同じで一体何があったのかよくわからず聞き出す時間もない

リミットは30分。そのギリギリの時間まで奴らは待っていたと雄一の直感が告げる

勝鬨の言う通りじわじわと嬲り殺すように遊んでいるという背景がうかがえる


最短で確実に倒す方法。そんなものはない。本来ならば逃げる一択であるが

逃走こそ強敵相手に見せてはいけない。十方纏綿クロスロードの手の内は知っている為ポータルに設定しておいた転移箇所は使えば罠に引っかかる可能性だってある。


30分に帰る直前を狙っていたのだからむざむざと逃がしてくれるはずがないとわかりカージテッドがこの場を逃がすつもりがない事も彼自身理解してる


作戦も代案プランも、一応立てていたがならば逆を取った方がいいと考えて

雄一はその思考を数秒で終わらせ


「作戦は無い。各自あいつらを叩き潰すまで帰らないこと。それが俺の出せる指示だ!」


作戦もへったくれもない。ただ各々ポテンシャルを引き出し連携はセルフでやってもらうという参謀とはかけ離れた指示。

だからこそ最善。ハンターとして彼らに性に合うやり方で彼らの心に火をつけた。プレッシャーを取り払うように気炎を上げる


「へっ!良いじゃねえか!そういうの待ってたぜ俺はよぉ!!」


「全く無茶言ってくれるな。オレとしては後輩たちを逃がしたいんだが」


「残念☆私たちだけ逃げるなんて雄一君が許さないからね☆」


「それにここで倒せれば光明が見えます。逃げるなんてできません…!!」


≪(やっぱりあいつら私が見えていない。なら勝機はある…!)≫


逃走は度外視。なぜなら次も同じ手を使われる可能性がある

ならばここで突破口を開くのが最適解だとみな判断した

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