第35話 エルフを狩る


化け物だ…化け物…いうなればキングオブモンスター。


強いという意味じゃ無い、醜いという意味だ。


一人一人が物凄く醜い…平均のレベルで『老婆の物凄く腐ったゾンビ』そう言う状態だ。


正に、俺にとって此処が魔物の巣窟。


見栄えが『この状態』だから親子の会話も仲間同士の会話も…本来はほのぼのした風景だが、地獄絵図にしか見えない。


『これなら躊躇なく殺せるな』


これが俺の異世界において本当の『狩り』だ。


人間では無い存在を狩る戦いだ。


ちなみにゴブリン達は連れてきていない。


正確には3人が森の木の上から見ているが戦闘に参加させるつもりは無い。


だって、俺の目から見て美少女小学生にしか見えない、かよわい女の子を参加させるわけにいかないよな?


「それじゃ行くか」


「良いですわね、私エルフって大嫌いですのよ! 残酷に殺してあげますわ」


「エルフ…ムカつく…殺す…そして食べる」


「エルフは脂身が少なくて美味しく無いんだよね…まぁムカつくから殺すのには賛成だよ」


どうやら三人はエルフが嫌いらしい。


俺が何も言わなくても『世界』から聞いていたのかヤル気満々だ。


◆◆◆


「こんにちは」


取り敢えず殺すにしても挨拶は必要だろう。


俺は挨拶をしたが…


「貴様ら何者だ、人間2人に魔族が2人、一体何しに来たんだ?! 貴様らのような醜い下賤な者が、この高貴なエルフ族の村に…」


良かったよ…


本当に良かった…


もし醜い容姿でも心が清らかだったらどうしようか…これでも少し葛藤したんだ。


人を見下す様な態度…俺の大事な仲間を『下賤』『醜い』そう言うのなら殺して良いだろう。


「そうか、ならば…えっ」


ぶしゅゅゅゅーー


俺が抜こうとしたら勝手に真魔聖剣サングランが鞘から抜け出して近くのエルフの首を跳ねた。


そしてウリュアの鎧の美しい女性のレリーフの目が開き、周りに居たエルフは石化しすぐに砂になって崩れ落ちた。


「相変わらず凄いですわね、流石神器ですわ…負けられませんわ、行きますよ黒牡丹」


「はい姉さま…」


「それじゃ、あたいも不味いエルフでも食べようかな? 今回は部分制限は無しだよな」


「良いですわ」


「解った…」


三人は二人と一人に別れてエルフを襲いだした。


「残酷に殺してやりますわぁぁぁぁぁーーー」


黒薔薇は両腕の爪が伸び、その爪で引き裂いていく。


黒薔薇が腕を振り上げる度に首やら腕やらが切断され、すっとんでいく。


「この化け物め! 殺してやる!」


「化け物?! そうですわね…貴方達にとって私が化け物に映るなら…私にとっても貴方達は化け物で敵ですわ。敵同士…殺し合いましょう…残酷により無残に殺してあげますわぁぁぁぁーー」


馬鹿だな。


黒薔薇はあれでも慈悲深い。


いつもは相手が痛みを感じる間もなく首を斬り落としている。


多分、それが黒薔薇なりの慈悲なのかも知れない。


黒薔薇や黒牡丹は『拷問人形』


だったら、本当は苦しめて殺すのが得意な筈だ。


それが、瞬殺で殺している。


これは慈悲以外の何物でもない。


「きゃぁぁぁぁーー私の顔、私の顔がぁぁぁぁぁーーー」


えげつない。


爪が引っ込んだと思ったら黒薔薇はそのまま手を振りだした。


手の先から液体が飛び散っている。


その液体が掛った部分が溶け始めている。


「どう? 酸はお好きかしら? 私はこういう残酷な事が好きなのですわ…醜く解けた顔が貴方達にはお似合いでしてよ!」


「やめ、やめりょ、止めてくいあはいああっいやぁぁぁあああ顔、私の顔ぁぁぁぉぉぉぉーー」


顔面に直撃を食らったエルフは一瞬で顔が溶け…顔の半分の骨が見えていた。


「私達が醜い…そう…ならもぐっ」


「いやぁぁぁぁぁーーーっ私の手、私の手がぁぁぁぁぁーー痛いぃーー」


黒牡丹も同じだ。


前の戦闘では首の骨を折り、一撃で命を刈り取っていたが…今は虫の手足を千切るがごとく、手足を捥いでいっている。


目の前で両手を捥がれたエルフは…鼻水を流しながら涙ぐんでうずくまっている。


「肉…不味い…肉」


千切った腕をまるでチキンを齧るかのように黒牡丹は食べていた。


「二人とも凄いな…あたいは…そうだな…空から行くかな?」


そう言うと京子は天使の様な姿になり上空から襲い掛かった。


空に舞い上がった京子は足でエルフを掴むと握りつぶした。


ドカドカ…空から頭部の無い死体が落ちてきてバウンドした。


「弓部隊…あのハービィを射殺せーーっ」


「「「「「はっ」」」」」


無数の弓が京子を標準にしている。


俺は真魔聖剣サングランに手を向けると、俺の手にサングランが飛んできた。


ただ無造作にサングランを振るったら…


「なんだ、これは風魔法か…嘘だろうあがっぐぇうえららら」


「精霊障壁で防げ」


「精霊よ、我らに集い…うわぁぁぁぁぁ、駄目だぁぁぁぁうぎゃぁぁぁうんぐっ」


「無理だわ、呼び出した精霊が一緒に殺されていく」


サングラン凄いな…精霊が現れ盾を作ったが、その盾を切り刻み精霊を真二つにしてその後ろのエルフを切り刻む。


俺の場合はこんな事をしなくても、ただ歩いて行くだけでウリュアの鎧を見た物は石化して砂になっていく。


此処は城じゃない。


恐らく50人にも満たない集落みたいなものだ。


恐らくすぐに制圧できる。


そうだ…


『皆…メスは殺して良いがオスは歩けない様にしてなるべく殺さないでくれ』


「解りましたわ」


「解った…」


「めんどうくさいけど了解」


エルフの村を制圧するまで3時間も掛からなかった。


黒薔薇達は『世界』に死体を放り込んでいく。


残念な事にエルフは人間とは違うのか人石は無いらしい。


雄のエルフ13名は足先を斬り落とし中途半端な回復魔法を掛けた。


これで、もう真面に歩くことは出来ないだろう。


「こ殺せっ」


「邪悪な魔族…殺しなさい」


「殺さないよ? お前達は可憐な乙女の遊び道具になって貰うんだからな」


不思議そうな顔をしていたが…後は知らないな。


◆◆◆


雌ゴブリン達から報告を受けたからか、イクニ達が来た。


邪神になったせいか臭いは精々がワンコの臭い位しか感じない。


だが、黒薔薇達や京子には悪臭に感じるみたいだ。


彼女達を見た瞬間『世界』に消えていった。


『これ全部を 邪神瞳様が行ったのですか』


『まぁな仲間と一緒に鎮圧したよ…俺から見たら化け物みたいなエルフだが…イクニ達は使うんだろう? 雄のエルフ13人だけだが残したから自由に使ってくれ…見た所畑や家も沢山あるようだし、建物は極力壊さないようにしたから自由に使ってくれ』


『あの…邪神様、なにからなにまで、じゅるっ…ハァハァありがとうございます』


全裸美少女小学生が涎を垂らしながら化け物を見ているのはシュールだな。


「何が乙女だ…俺達をゴブリンの苗床にする気か」


男でも苗床なんだな。


「お前達みたいに醜い存在を、これ程の美少女達が相手してくれるんだ…まさにハーレム楽しそうだな」


「頼む、殺して、殺してくれーーー」


知らんな…


俺には半分此処は天国なんだ…お前達はこれから俺以上に楽しい生活が待っているんだぞ。


多分、男なら憧れる死に方だ。


『あの邪神瞳様、私、私達は…此処迄して貰って、どうして良いか解りません…なにかお礼がしたいのですが、貧しくて何も持っていないんです…お供えも…すみません』


『『『『『邪神様』』』』』


『別に要らない…』


イクニを含む雌ゴブリン達の目が悲しそうになった。


そこそこ頑張ったし、少し位お礼を貰っても良いか。


『それじゃ、やっぱりお礼を貰おうか』


『はい…え~と』


俺はイクニを引き寄せ抱きしめた。


成長途中の可愛らしい胸が俺にあたり、ちょっと嬉しい…絵ずらは、ほぼロリコン雑誌だ。


『イクニは偉いな…皆の為に頑張って…』


そう伝え頭を撫でてやった。


報酬と言うなら、美少女中学生との抱擁これで充分だ。


『あの、その…邪神瞳様…これは、その…どう言う事なの…でふか』


今、噛んだな。


『俺は邪神のせいか、エルフよりも遥かにイクニ達の方が何倍も綺麗に見える…美少女との抱擁…これがお礼で良いよ』


なんだろう?


イクニだけじゃなく、雌ゴブリンが真っ赤な顔をしている。


『あの…邪神瞳様は本当にそう思っているのですか? 雌ゴブリン…しかもホブゴブリンの私が…美少女…』


『美少女…私達が』


『美少女なの』


『私可愛いのかな?』


『邪神様…凄い』


本当にそう見えるから困る。


しかも、全裸に腰布一枚だから…目の保養…いや困る。


俺はロリじゃない…


だが、この子絶対将来は美人になるな…そう思える程綺麗な幼女や少女が裸で居たら…照れる。


『あのですね…こんな事でお礼になるなら…その交尾しませんか? 思いっきり頑張っちゃいますよ…私…』


『イクニずるいよ、邪神様私としようよ? もう眠らせないし奉仕しちゃうよ』


『雌ゴブリン好きなら…いっそうの事全員とどうかな? 好きなだけ抱いて良いよ』


忘れていた。


彼女達は雌ゴブリン…つまり、ビッチだ。


つまり此処に居るのは『全裸美少女ビッチ中学生』『全裸美幼女ビッチ小学生』だ。


此処は異世界、児童なんちゃら法は無い。


更に彼女達は人間で無いから…獣姦…罪にならない。


だが、此処で手を出したら…俺の倫理観が崩壊するし、黒薔薇達に『世界』から覗かれている状態だから色々不味い。


『それはまた今度で良い…それじゃあなイクニに皆…さようなら』


このまま居たら流されそうなので…そそくさと立ち去った。




















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