第34話 全裸美幼女と全裸美少女


結局、京子やマリンを含む仲間は『世界』から出て来ない。


俺と違ってゴブリンは醜く見え、そうとう臭いらしいから、態々見たくも無いそうだ。


確かにゴブリンは臭いが…この位なら充分我慢できる範囲だ。


確かに前世で言う豚小屋より臭かったが…可愛いキャラクターに見えるからさほど気にならなかった。


こうして俺は1人で近くの洞窟、雌ゴブリンが住むと言う洞窟に向かった。


◆◆◆


これは、これは…別の意味でヤバい。


遠目に見ても本当にヤバい…


俺はロリじゃない…だけど…


『全裸女子小学生』の集団が歩いている。


下半身に巻き布を巻いているが胸はまぁもろだしだ。


まだ低学年だから良いが…あと3歳位上だったら、もう目のやり場に困るしかないな。


俺は重ねていうがロリじゃないが、ロリコンだったら、パラダイスじゃないのか。


『邪神様ですよね。嘘カッコ良い』


『邪神様だぁ』


『邪神様だ。わ~い』


三人の雌ゴブリンが俺の傍まで来てクルクル回っている。


天使みたいで凄く可愛い。


この場合の天使は比喩で正確には『子役アイドルみたいに可愛い』だ。


今視界に入っている雌ゴブ…いや女の子は凄く皆が可愛い。


こんな可愛い子は前の世界じゃテレビの中にしか居ない。


俺の人生で一番可愛い…この目になる前に見た『一番可愛くてクラスのマドンナ』みたいな女の子でも、足元にも及ばない。


コマーシャルでバレエをしているマドンナレベルの女の子だ。


『まぁ邪神だけど…近くの王国を滅ぼしたら挨拶に来たんだ。今は雄ゴブリンの村に話したから、向かっていると思うよ。良かったら行ってみれば? 王都はかなり広いからまだ生き残りの人間が居るかもしれないけど、大半は逃げたから手強い敵は居ない筈だよ…お店とかは、そのまま放置した状態の店が多いから、全部自分の物にして良いから襲い放題だよ…他の種族も呼びに行ったみたいだから、皆で仲良く…』


『凄い…邪神様…凄い』


『リーダーの所に行こうよ…歓迎しますからね』


『うんうん、行こうよね? 邪神様』


『きっと、歓迎してくれるよ』


『解ったよ…』


目のやり場に困るな。


幾ら子供とはいえ、可愛い女の子…そして全裸。


そんな美少女? 美幼女に手を引っ張られながら俺は彼女達の後を付いていった。


『全裸美少女小学生』に囲まれながら洞窟に入っていった。


暫く進むと…結構大きな洞窟でその大広間に通された。


その奥の椅子に座っていたのが…ぷっ『全裸中学生』?『全裸高校生』その位の可愛い女の子が居た。


俺の周りの女の子は黒薔薇、黒牡丹、京子も含んで幻想的な美少女だ。


まぁ、マリンは少し違うが…


今目の前に居る可愛い女の子は『違う意味での美少女』


『現実的な女性』


良く言えば憧れの同級生とか先輩。


悪く言うならAVやエロ本のまぁ、そう言う対象になるタイプだ。


『貴方が邪神様? 凄いオーラですね。凄く神々しいです…初めまして私はこの群れのリーダーでイクニと申します』


『これはご丁寧に、俺の名は『邪神 瞳』 邪神エグゾーダス様と邪神コーネリア様に連なる存在だ。近くの王国を滅ぼしたので挨拶に来た』


俺は今までの経緯を話した。


『そうですか…』


なんだか話を聞いても嬉しそうでないな。


『なんだか、余り嬉しそうじゃないな』


『私達雌ゴブリンは同じ魔物でも…他の魔物から嫌われているので、共存は難しいですね…何処に居ても居場所が無いのが私達なんです…醜いせいで同種族の雄にすら嫌われている、嫌われ者ですから…』


『そうか…それじゃどうしようもないな』


『はい、私は上位種のホブゴブリンなのですが…一定の場所に定住出来ないからリーダーなのです…』


そうか、村、集落を持っていないからリーダーなのか?


しかし…これは本当に目のやり場に困る。


小学生低学年位の美幼女なら裸で居ても、まだどうにかなる。


だが、イクニは中学生~高校生位に見える。


おかっぱ頭で目がクリクリと大きく水泳部か陸上部に居る様な感じのスポーツ系美少女。


しかも…胸は子供の物じゃなく、しっかりと大きい。


その美少女が全裸で目の前に居る。


これは…まぁ、しっかり我慢した。


俺の『世界』から黒薔薇や黒牡丹、京子にマリンが見ている…


『そうか、難儀だな』


『はい…こればかりは…仕方ないですよ』


『そうか…そうだ、この辺りに何か…』


「思い出した…」


俺の世界からマリンが勝手に飛び出してきた。


「私は…私は魔物や魔族じゃない人間だぁぁぁぁーー私は王女マリン、例えこの身が魔族に落ちても、心までは奪えない…国の父の仇、瞳、お前を…殺す」


俺にマリンが襲い掛かった瞬間、黒薔薇達が飛び出して来た。


だが、それより素早く、真魔聖剣サングランが握りもしないのに勝手に抜けてそのままマリンの胸を突き刺した。


その瞬間に合わせてウリュアの鎧の美しい女性のレリーフの目が開いたと思ったらマリンは石化し…次の瞬間に砂になってしまった。


「瞳…大丈夫ですわね…うふふ戻りますわ」


「戻ります…」


「あははは、飛び出したけど意味なかったね、マリンの件はドンマイ、それじゃあね」


そう言うと三人は異空間に消えて行った。


◆◆回想◆◆


「どちらでも好きな方を選んで良いんだぞ? だが、これが最後のチャンスだ…元の姿に戻って死ぬか、そのままの姿で一生俺に仕えるか選んで良いぞ」


「私は人間が憎い…私の仲間を殺した人間が…死んで恨みが晴らせない位なら…このままの姿で殺し続けます」


「そうか…なら二度と容姿については言うなよ」


◆◆◆


洗脳は完璧に出来た…そう思っていたがどうやら違ったようだ。


自分が人間である事を思い出し、入れ替えた恨みが元に戻り…こうなった。


そういう事か…


初めて作ったのだから失敗も仕方が無いな。


『恥ずかしい所を見せたな』


『いえ…ですが今のは…』


『ああっ、あれはマリン王女を媒体に作ったのだが、どうやら人間だった時の記憶を取り戻したようだ…悪いな』


『そうですか…あれが元人間…』


『まぁ、その話はもう良いだろう? 話は戻すがイクニ達は放浪の民みたいなものなのか? この辺りに住みたい場所とかあったりしないのか?』


見栄えというのは凄いな。


人間達には此処迄親身になれなかった。


黒薔薇や黒牡丹に京子が同級生を殺したと聞いてもなんとも思わなかった。


だが、イクニ達が困っている。


そう話を聞いたら、助けてやりたい。


そう思ったんだ。


『住みたい場所ですか? 東側の森に集落がありましてそこが凄く良い場所なんです…ですがその場所は邪悪なエルフの住処なのです。この間も、そこに入った仲間が無残が殺されました…』


『邪悪なエルフ…が居るのか?』


『はい』


どうやら人間以上に殺しても、 気に病まなそうだ。


『そうか…それなら、その邪悪なエルフを俺が追っ払ってやる。もしくは全滅させてやるから、そこに住めば良いんじゃないか?』


『ほんとうですか…ううっうっありがとうございます! 私達…本当に村が持てるんですね』


『邪神様~ありがとう』


『ううっううっ、これからは旅をしなくて良いんだぁ』


腰にミニスカ並みの布しか巻いて無い全裸美少女中学生と全裸美幼女小学生に泣きながら感謝された。


これはもう、エルフ皆殺ししか無いな。











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