第22話 俺の目の憶測


最近、俺の目について考え始めた。


どう考えても美醜逆転ではない。


美醜逆転の可能性はあるとしたら、随分と偏り過ぎている。


前の世界で、ほぼ全ての人間が醜く悍しく見えた。


もし、只の美醜逆転なら、一生懸命、ブスやブサイクな存在を探せば、救われる筈だが…違った。


元の目で綺麗だった美少女。


隣町に住んでいて…物凄くキモイという噂の男。


全てが平等に…醜い。


ただ、その醜いという中では多少の差はあるが…ほぼゾンビ映画やモンスター映画の怪物以上に醜く見えた。


そんな中で、美しく見えた存在も居たが…まさかと思うが、今考えるとそれぞれの彼女は『都市伝説』の存在に思えなくもない。


そして…犯罪者の中には何とかギリ人間に見えるレベルが存在した。



整理してみよう


神話級美人 邪神エグゾーダス様 コーネリア様

天使級美少女 黒薔薇 黒牡丹

アニメのヒロイン級美女 京子

※出会った順で好みの差はあるかも知れないが差はほぼ無い。

          ↓

※  恐らくこの間に沢山の存在が居るような気がする


            ↓

ファンタジー世界の可愛らしい生き物 ゴブリン

            ↓

※ここにも沢山の存在が居そうな気がする。

            ↓

辛うじて人間(但し恐ろしく気持ち悪い) 犯罪者

            ↓

※ここにも何かいるのかな?

            ↓

化け物、ゾンビ以下、かなり悍ましい  普通の人間

             ↓

悪魔級の醜さ、見ただけで死にたくなる 女神 神


俺にはこんな風に見えている。


そしてイレギュラーな事に…邪神エグゾーダス様に見せて貰った映像には、魔物や魔族の可愛らしいファンシーな者以外に『しっかりと人間』に見える存在が居た。


それ以外に…最近鏡を見ると…自分が凄く二枚目に見える。


以前、自分を見た時には、他の人間と同じ『悍しい化け物』だったのに…今では、まるでゼニーズクラスの美少年を超える位にカッコ良い。


これは凄く可笑しい。


前の世界では自分を見るのが嫌で鏡は最低線でつかい、窓すら映り込んだ自分が見たく無くて見なかった。


それが…今では少しナルシストになった気がする。


俺から見て、俺位美しい男は他には居ない。


ただ、俺の容姿は…同級生に聞いても、黒薔薇達に聞いても『元と変わらない』らしいから…姿そのものが変わったのではなく『そう見える』という事なのだろう…


これはあくまで憶測だが…


俺の目にはきっと『ただ、醜いのではなく恐怖や悍しい存在のみが美しく見え…美しい物が醜く見える(かなり極振り)』その可能性が高い。


ただ、これはあくまで俺の憶測だから…真実は解らない。



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