第20話 食事中の彼女達は可愛くてエロイ


「という訳で、お京は誰でも良いそうだ。黒薔薇や黒牡丹にとって、美味しい不味いは、あったりするのかな?」


「私は、そうですわね。嗜好という意味では『臭い血』が好みですわ」


「臭い肉…美味い」


『臭い?』血や肉に臭いがあるのか?


まさか、不潔な奴のが美味いのか…


「臭いって、まさか臭いがあるのかな?」


「瞳様、言葉足らずで申し訳ありません…ですわ。『臭い』と言うのは『神臭い』という意味ですわ。 私達を制作したのが邪神様のせいか、他の神から祝福を受けた存在の血肉が、美味しいと感じますの。この間の女の血は最高でしたわ…尤も、ただ美味しいというだけであって、どうしてもそれが良い…という訳ではありませんわね。あくまで出来るなら程度ですわ」


「別に他のでも良いけど『臭い肉』は極上」


何となくだが、牛肉にするとA5ランクの松坂牛みたいな物だな。


「それじゃ、折角だから、暫くは『美味しい』なら転移者を食して…その後は、仕方ないから、この世界の人間を食べていく…そんな感じで良いか」


「あの…瞳様はそれで大丈夫なのですか? 魔界の勇者で邪神様の眷属になっているとは言え、人間は同族ですわ…お辛くないのですか?」


「瞳様…大丈夫?」


「あたいは化け物だけど、京子の記憶がある…今でこそ麻痺したけど、最初の頃は泣きながら食べていたよ、だけど『生きる為に食べる』そう思って食べ続けたんだ…瞳…本当は辛いんじゃないか?」


俺にとって殆どの人間は…


『話が出来る家畜』


『優しいゾンビみたいな化け物』


それが正しい気がする。


確かに情はあるが、言い方を変えれば『喋るから困る』それだけだ。


もし食材が話せたら『食べられない』かも知れない。


だが…身内が生きる為に必要なら、仕方が無い事だ。


「俺が食べるならまだ抵抗があるかも知れないけど、食べないせいか忌避感は無いな。それに俺には…君たち三人は夢と希望をくれた。皆に比べたら他の人間がどうなろうと関係ない…だって俺にとって何よりも大切なのは3人だから…」


「瞳様…本当に反則ですわ…そんな事言われてしまったら…私は私は…瞳様の事しか考えらなくなってしまいますわ」


「姉さま、姉さま、どうしましょう? 本当にどうしましょう?」


「瞳…あたいは化け物だし、同種族は居ないんだ…そして誰からも愛される事なんて無い…そう思ってきた…それでも私の中の京子がいつも、寂しいとか辛いとか叫んでいた…それが、最近満たされて、叫ばなくなった。 人間じゃ無いから解らない部分があるけど…『愛』なのかも知れない…雌としての本能が…どうやら、瞳が好きらしい…あはははっ自分でも何言っているか解らない…」


「皆…大好きだよ」


「「「あっ…」」」


顔を赤くした三人が凄く愛おしい。


彼女達の為なら…他はどうでも良いな。


◆◆◆


翌日、朝から京子と出かけた。


行く場所は特に決めてない。


何故なら『ターゲットを決めてついて行く』そう決めているからだ。


第一の目標は、勇者達3人。


それが駄目なら…他の人間。


そんな感じだ。


黒金、浅羽、白銀の三人を見ていたが、今日はどうやら三人は別行動するようだ。


他の同級生もまだパーティを組んでいない様でバラバラだ。


今の俺は京子と二人きり。


黒薔薇と黒牡丹は俺のアイテム収納の中に居る。


「さて、誰を狙うべきだろか?」


「瞳、あれ」


そう言うと京子は浅羽を指さした。


意味が解った。


他の人間が街中に進むなか、浅羽だけが…外へ向かっている。


「彼奴、なにをしようとしているんだ?」


「解らないけど、チャンスじゃない?門を出て街の外に行くなら…狙い目だし、賢者ならグルメな二人も満足だろうし、瞳のレベルも上がるから一石二鳥じゃないかな?」


「確かに、そうだと思うけど? 彼奴一体何をしようとしているんだろう」


「あはははっ、あたい大体解るよ…恐らく魔法が使いたくてウズウズしてるんじゃないかな? 色々あって訓練がお預け状態、賢者だからね、使いたくてしょうがないんじゃないのかな?」


確かにそうかも知れないな。


それなら…チャンスだ。


少し距離を取りながら浅羽の後をつけた。


そう言えば彼奴『傷者』と京子の事を馬鹿にしていたな。


口は災いの元。


他の人間よりは『殺す理由はある』


まぁ、どっちみちチャンスがあれば殺すんだけどな。


◆◆◆


「ファイヤーボール…ハァハァ凄いなこれ」


杖の先から炎の玉が飛び出し、木を焼いていた。


不味く無いか…こんなの喰らったらかなりの大怪我だ。


流石、賢者だけあって最初から半端ない。


「アイスニードル」


今度は氷の小さな刃が幾つか飛んでいった。


ニードルは針なのだが…随分太いものだ。


「そこに誰かいるのか!」


いきなり杖を突きつけるなよな。


「悪い…俺だよ、俺」


「ごめんなさいね」


「なんだ、黒木と傷者か? なんで此処に居るんだよ? まさか付けてきたのか?」


「浅羽君は賢者だから、魔法を使うのかと思って…ゴメン見学に来たんだ…しかし凄いね」


「え~と黒木のジョブはなんなんだ? 魔法が使えないのか?」


「一応、魔法騎士だから使えない訳じゃ無いけど、簡単な物しか、使えないみたいなんだ」


「まぁショボくても使えるだけ…えっぐあば、あばばばばばっ」


べっちゃっ。


京子が一瞬で近づき、浅羽の頭を叩き割った。頭の一部が頭蓋骨事飛んでいき脳味噌が外に露出している。


その脳味噌を京子は美味しそうに舐めている。


そういえば『猿の脳味噌の料理』の話を聞いたことがある。


まさに、それだ。


「あがっあがっ…黒木あがっ」


どうやら浅羽は死んではいないが、体が痺れた様に動かせないようだ。


その間にも京子に脳味噌を吸われてか、声も真面に上げられない。


「あがっあががががっ」


「お京…賢者の脳味噌はやはり味に違いがあるのか?」


「う~ん、言われてみれば…やはり濃厚で美味しいかも…ずうずうううっ、ずぅゴクリッ…うんこれは…まるで極上の…二人が美味しいと言うのが解るよ…うんうん」


「そうか良かったな」


「京子ばかりずるいのですわ…私も私も…その血が欲しいのですわ」


「肉…臭い、美味しい肉」


収納から二人も飛び出してきた。


もうどう見ても浅羽は死んでいるよな。


だけど、人間を三人で貪っている姿なのに…なんだかエロイな。


まるで、アダルトビデオ見ているみたいだ。


「ハァハァ…ズルちゅっじゅぶプハァっうんぐうんぐ、なかなか凄いね」


「うんぐうんぐちゅうちゅううううーーっゴクゴク」


「うんぐうんぐちゅるモグモグあむあむ」


相手は死体なのだが、一心不乱に吸い付き尽くそうとする姿はセクシーに見える。


みるみるうちに体が萎んでいき体が骨と皮になっていく。


それと同時に俺の体が熱くなった。


更に、その状態で黒牡丹が俺に人石を渡してきた。


「…人石」


血塗られた状態の人石だが…俺は躊躇しないで飲み込んだ。


食事に気持ちだけだが、参加した気になるからこれで良い。


自分に鑑定を掛けて見てみると…


黒木 瞳

LV 16

HP 800 (+190000)

MP 2200 (+143000)

ジョブ:魔法騎士(魔界の勇者)(魔界の聖人)(大魔道)(邪神の眷属)

スキル:翻訳(意思疎通を付与し、人族だけでなく魔族、魔物相手にも翻訳可能) アイテム収納(広さは小城レベル) 鑑定(極み) (隠ぺい(極)) (邪眼:覚醒) (闇魔法レベル16 )火魔法レベル16 風魔法レベル16 水魔法レベル16 

(光魔法(回復限定)レベル10)(聖魔法レベル1)

(従者:黒薔薇 黒牡丹)

加護:(邪神エグゾーダス)(邪神コーネリア)

※( )の中が偽装される。


           ↓(偽装後)


黒木 瞳

LV 16

HP 800

MP 2200 

ジョブ:魔法騎士

スキル:翻訳 アイテム収納 鑑定 火魔法レベル16 風魔法レベル16 水魔法レベル16

加護: ****** ******


しっかりとレベルは上がっていた。


しかし、京子は変身しなくてもかなり強いような気がする。


一瞬で倒してしまった。


長い時間が過ぎたようだが…実際にはまだ10分も掛っていない。


「それじゃ…皮と骨は…変身と…」


凄いな…変身の瞬間、魔法少女や某美少女サイボーグの様に一瞬裸になる。


しかも、アニメと違って光が無い。


そして、変身した姿は…ケモ耳娘だった。


「うわっ、セクシーで可愛い」


「えっ…そう言われるとあたい…困るし、少し恥ずかしい」


「瞳様は…これも可愛いのですか?」


「これも…セクシー…に見えるの」


俺には、ケモ耳、ヒョウ柄ビキニ美女に見える。


しかも、下はハイレグで胸もなかなか巨乳。


そして口元に光る八重歯気味の犬歯がまた何とも言えない。


「女豹のコスプレした美女に見える…凄くセクシーな反面、凄く可愛い」


「あのさぁ…瞳、これはこれで凄く恥ずい...ちょっと食べにくいから…後ろ向いていて欲しいな」


そう言いながら…何故か京子は胸を隠すようにして、骨をバリバリ皮ごと食べ始めた。














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