(二)-6

 その後、直美は地元の県立大学に無事に合格できた。進学すると門限は一八時と言われた。大学での講義を終えたら帰宅しなくてはならなかった。

 対して周囲の者たちはクラブ活動などに参加するなどして華やかな学生生活をエンジョイしていた。

 直美は彼らを羨ましくも思ったが、それまで勉強しか知らなかった直美は、大学で勉強する以外、どんなことをしたらよいか、わからずに戸惑っていた。

 語学のクラスで仲良くなった友人からアルバイトにも誘われたが、門限があったためできなかった。友達にはそう言って断ったが、友達は「もう子どもじゃないんだから。自分がやりたいと思ったらやっちゃっていいんじゃない」と熱心に誘ってくれた。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る