第3話「喰らえ! 必殺! ドン・バスター!」
カベドンジャーの名乗り口上の爆発でアッサリと美男兵達が全滅させられ、UFO美男は戦う術を失っていた。
自慢のウホッ! いい男!銃は美男子には全く効果が無いし(威力なんて全く無いがオーマイガッ!)、頼みの美男兵は全滅……。
残されたのは、銀色の全身タイツを着た只の美形の変態だった。
「自分は撤退するであります! 来るであります! マイUFO!」
戦えないUFO美男は戦略的撤退を決め、空に手を翳し乗り物のマイUFOを呼ぶ!
……ウィン……ウィン……。
クルクル回りながら、飛んでくるマイUFO。
「マイUFO! 早く自分を回収するであります!」
マイUFOから放たれるトラクター・ビーム。
「逃がさん!」
逃亡を阻止しようとUFO美男に向かって走るカベドンジャー達。
トラクター・ビームを浴びたUFO美男とカベドンジャー達は宙に浮かぶどころか地面にめり込んだ!
「ギャアァァァッ!
間違ってる!
間違ってるであります!
それは『トラクター・ビーム』じゃなくて、ミステリー・サークル用の『クラビティ・ビーム』であります!
早くグラビティ・ビームを止めるであります!」
グラビティ・ビームが止まり、立ち上がるUFO美男はカベドンジャー達の背後を指差した!
「あ! アレは何でありますか?!」
「「「「「?!」」」」」
一斉に後ろを向くカベドンジャーと同じく、UFO美男と影はグラビティ・ビームの射程外に逃げる。
「今であります! マイUFO! カベドンジャー達をグラビティ・ビームでエジプト壁画の様にするであります!」
ポワワワ……
ズシンッ!
「「「「「ギャアァァァッ!」」」」」
再び地面にめり込むカベドンジャー達。
「……腐腐腐……」
……だが、貴腐人ブラックだけは嗤っていた。
「貴方も此方にいらっしゃいな」
UFO美男の足元の影が伸びる!
伸びた影はUFO美男に絡み付き、UFO美男をグラビティ・ビームの射程圏内ヘズルズルと引きずって行く。
賢明な諸氏はお気付きだろう!
貴腐人ブラックは自分が操れる影をUFO美男の足元に潜ませていたのだ!!
グラビティ・ビームの射程圏内に入り押し潰されるUFO美男。
「ノオォォォッ! マイUFO! グラビティ・ビームを止めるであります!」
マイUFOからグラビティ・ビームの放射が止まる。
俺様ブルーはこの瞬間を見逃さなかった!
「今だ!」
俺様ブルーは腰のホルスターから専用銃『俺様ブラスター』を抜きマイUFOの中心を撃ち抜く!
中心部を撃ち抜かれ墜落するマイUFO。
「や~りやがったなぁ! コンチクショー! 」
墜落したマイUFOを俺様イエローが殴りまくり、マイUFOをスクラップにする。
「……」
マイUFOを鉄屑にされ茫然とするUFO美男を手で作った窓で視て、俺様レッドに指示する貴腐人ブラック。
「俺様レッド! その薔薇人のヤオイコアは……肛門から13cm上よ!」
「何?! そのヤオイコアってのは?!」
「薔薇人は一種の付喪神型の怪人なの。
元になる触媒にヤオイコアと言う怪人の心臓をを取り付ける事で触媒を元に薔薇人が生まれるのよ。」
突っ込みを入れるヒロインピンクに解説で答える貴腐人ブラック。
「よし! 俺様イエロー!彼奴を拘束しろ!」
「煩い! 俺様に命令すんな!」
文句を言いつつ、俺様イエローはUFO美男を赤ちゃんがオシッコをするポーズ……所謂『恥ずかし固め』で拘束する!
……見ている此方が恥ずかしくなってくるのは何故だろうか?
「……え? 何で自分はこんな格好で固定されているのでありますか?! 恥ずかしいので早く解放するであります!」
踠くUFO美男に俺様レッドが何処からともなくスマートガンの様なパイルバンカーを構える。
「よし!喰らえ!ドンバスター!!」
「壁尾君……じゃなくて、俺様レッド! 何処からそんな物を出したのよ?!」
俺様レッドは恥ずかし固め状態のUFO美男に向かって走り、UFO美男の尻にパイルバンカー突き立て、トリガーを引く。
プスッ!
バシュッ!!
炸薬が爆発し、UFO美男の肛門に打ち出される極太の杭!!
「アッー!」
「カルピスの原液を腹一杯喰らえ!」
絶叫するUFOの声と同時に俺様レッドは更にトリガーを引く!
ドプッ!!
杭の先から解き放たれる大量の白い液体。
「小早川大尉殿……愛してま……アッー!」
最期の台詞を言いきれずに爆ぜるUFO美男。
「ちょっ……なんでパイルバンカーを打ち込まれて爆発するのよ?!」
ヒロインピンクのツッコミに再度、解説をする貴腐人ブラック。
「……ヤオイコアはカルピスの原液をかけると爆発する特性があるのよ……」
「……何?! その嫌な特性!! 物騒よ!!」
……一方、その頃この世の何処かの暗闇。
……其所はブラック・ラヴァーズの拠点、『タンビリア宮殿』
……タンビリア宮殿の一室で玉座に座った人物がモニターで戦闘の一部始終を視ていた。
玉座に座る歌劇団の男役みたいな人物……その人こそブラック・ラヴァーズの総統『タカビリヤ』である!
「オ・ノーレ! オ・ノーレ!カベドンジャーめ!! いつの日か貴様等も花園の住人にしてやるから、尻を洗って待っているが良いわ!!」
……タカビリヤは地団駄を踏んで悔しがっていた……。
場面を戦場に戻そう。
UFO美男の爆発の中から、何事も無かった様に現れる俺様レッドと俺様イエロー。
UFO美男の居た所には壊れたUFOとグレイ型宇宙人の玩具が転がっていた。
UFO美男が倒された事に依ってウホッ!良い男 銃の効力が切れ元に戻る人達……一部、残念がっている女性も居たが……。
「大丈夫? 壁尾君……じゃなくて、俺様レッドと俺様イエロー?」
「「大丈夫だ。 俺様は無敵だからな!」」
ヒロインピンクの心配に本当に何事も無かった様に答える2人。
世界を美男子だけの世界にしようとしたブラック・ラヴァーズの計画を阻止したカベドンジャー!
明日も戦え!
レッツ・ラ・壁ドン! カベドンジャー!
……俺様レッドがカメラ目線で此方を向く。
「俺様達の戦いはまだ、後1話分だけ続くぜ!」
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