第13話


 まずは、この骨董屋から、タイムセールから、この未来に来る僕への対応だ。


 猫の宇宙人とか言っても分からないだろうから、説明はしないでおこう、めんどくさくなるだけだし。


 迎えにも言ったほうが良い、毎日あのアパートで映画でも見ながら待って居よう。


 映画と言っても、登場人物全員があの猫の宇宙人のやつしかないが、まぁあれはあれで面白いところもあるし……。


 駅前では裸になれ、とちゃんと言わないと。あれがよぎったから裸になろうと思ったんだし。


 あとシャラナを殺せとも、言っておこう。どうせ殺せないが、未来の僕も言ってたし。言う気持ちもわかる。あの監視役は鬱陶しくて仕方ない、ムカムカしてつい口走ったんだろう、きっと。


 てゆうか、もう自分がされたようにしよう。間違いなんて起きないように。


 何より、あの女の子だ。あいつがいなくならないと、逃げようとしたら、おかしな行動をしたらすぐに通報されるし、同じ魔道具を作られて過去に追ってくるかも。


 過去の僕に、絶対に殺させるんだ。


 それには、2回目に、このマンションの家に僕が盗みに入って、ちゃんと盗まれるように金貨を、サバイバルグッズと共にリュックに入れておかないと。


 それを取られて殺せれるようになるんだ。


 サバイバルグッズは役だったから、良いものを仕込んどこう。これも猫の許可がいるかな……。


 そして僕は、あの大石の穴で、過去に逃げる。


 穴を2回3回と潜ればいい。


 何十年も前の過去で順風満帆に暮らせるように金貨をいっぱい持っていく。そして、あの、猫からもらった消失させるデカい道具……。


 あれで、過去に行った先で骨董屋そのものを破壊する。そしたらもう誰も追ってこれないはずだ。


 デカい重い急須を持っていくには車を用意しないと。トラックを使うか、僕自身も作業服を着て、誤魔化しながら活動したらいけそうかな……。


 過去に戻ったら、過去の僕が家の中に居ないのを確認してからしないとな。タイムホールから頭だけ出して、なんとか確認しよう。


 よし。


 これなら良けるぞ。


 僕は前まで住んでいたアパートで、今日も映画を見始める。


 今日の映画は、蜘蛛にかまれ能力を得た猫が活躍する映画だ。

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隣にできた骨董屋 月コーヒー @akasawaon

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