第36話 - ミラベルと魔族の襲撃
シグラ王はテシエスとセルフェが優しく話しながら庭を歩いているのを見ていた。
そして、木陰の下にはロンド王子とシュピーがお互いにひそひそ話していた。
シグラ王は立ち上がり、廊下を歩いた。
「何か心配なんですか? 陛下、顔色が悪いです。」
階段を上ってきていたラミ姫が尋ねた。
「大丈夫です。ラミ姫、大したことないから心配しないで。何があっても娘は私が守るから。」
「テシエスに何か悪いことが起こりますか? 私も知りたいです。 私たちは友達ですから。」
シグラ王はラミの心からの深紅色の瞳を見た。
セルフェは長い槍でテシエスを突く恐ろしい幻想について話した。
ラミ姫は大きなショックを受けた。
「セルフェがそんなはずがありません。 あんなにテシエスを愛しているのに。
しかし陛下の幻想は間違っていませんから、きっとそういうことが起こるでしょ
う? この仕事をどうすればいいんですか。」
「私も心配です。 今は一応誰にも言わずに秘密を守ってください。 ラミ姫。」
「陛下、かしこまりました。」
シグラ王がふと顔を上げて空を見た。
「いや!この感じは! ミラベルが来てる!」
どかんどかん。
シグラ王とラミ姫はびっくりした。天井が壊れそうになり、兵士が駆けつけて状況を報告した。
「どうしたの?」
「陛下、ミラベルがまた上がってきました。 今回は半人半馬たちを連れてきて城を壊そうと必死になっています。」
「何だって?」
その時刻。
シャイルン王国の城は反人半馬たちに包囲されていた。
ミラベルは飛び回ってきらめく長い槍から城をたたきつけていた。
「シグラ·フィル·ティラス·ロシエール! 早く出られないかな!」
「ミラベル!あなたの目的はシグラ王ではなくテシエスだということを忘れないで! いつか私たちを脅かすその女の子をなくさなければならないのだ!」
ミラベルがあざ笑った。
「うるさい!チュータ!テシエスはその憎らしいシグラ王から仕舞った後だよ!」
「ミラベル、あいつ!」
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