第26話 - 嵐の夜, ラミとシュピーが出会う
ロンド王子は彼女たちにこう尋ねた。
「テシエスとラミ姫は500年間眠っていたそうだが、どうしてそんなに長生きできたの? 青い髪の妖精の魔法なのか?」
テシエスとラミは青い髪の妖精だと聞いて急に怒った。
「いいえ!」
「その妖精、また会ったら叱ってくれるよ!」
びっくりしたロンド王子。
「ああ、もちろん青い髪の妖精のせいで500年間眠っていたことに腹は立つだろう。 しかし、私に八つ当たりするな。」
テシエスは落ち着いて言った。
「私は神様が特別に作った存在です。 そして、神に最も近いシャイルン族に任されて育ちました。 私が長生きするのは生まれつきです。」
ラミはとても興奮していた。
青い髪の妖精にやられたのがかなり悔しそうだった。
「テシエスがネットガルト王国に初めて来て以来、私は彼女に勝つことだけを考えていた。 何でも私より一枚上だったんだ。 友達もみんなテシエスが好きだった。 そして、ある日。 テシエスの部屋に毒ガスをまき散らせようとロープで城壁を登っていたんだ。」
物語は何百年も前の過去にさかのぼる。
嵐のある日だった。
青い髪の妖精が城の屋根の下に隠れて雨宿りしていた。
「まったく。テシエスに会いにネットガルト王国にやっと来たのに、嵐は何だ。 なぜテシエスは私と友達になったのにずっと一緒にいなくてまた旅行に行って私を苦労させるの。なぜこんな国へ勉強しに来たのか。 翼がまた濡れるだろうね。」
降り注ぐ雨を見ていた妖精。
「あ、翼って言うと思い出す。 草原で夕立に会って翼が濡れて裂けて死にそうになったが、通りかかったテシエスが回復魔法で翼を直してくれて友達になった。 テシエスが人間の年で9歳だったよね? 今も可愛いかな? 私がふざける時は泣きながら私を強力な魔法で懲らしめた。 私を水にしたり雷が落ちるようにしたり、別の次元で何時間も過ごして迷わせたり。」
青い髪の妖精はしばらくじっとしていた。
「ふん。そんな記憶はしたくない。」
彼女は首をかしげた。
「 ? 」
その時何かが目についた。
明かりがともった城の塔の下を、誰かが嵐の中で綱に乗って登っていた。
明かりがついている部屋に用事があるようだった。
いたずら好きの妖精の目がぴかぴかと輝いた。
「どうしたんだろう? こんな夜に。」
よく見ると、赤い鎧を着た金髪の少女だった。
それはラミだった。
毒ガスの入った瓶を口にくわえてロープを上るのに苦労していた。
突然鎧を着た少女に稲妻が当たって,彼女は感電してそのまま落ちた。
「きゃあ!」
その時、部屋の中で友達と囲んで話していたテシエスが頭を上げた。
「どうしたの?テシエス。」
友達が聞いた。
「うん、違うよ。 雷が落ちる音だったようだ。」
固い石の底に墜落したラミ姫。
壊れた彼女の体に大雨が降り注いだ。
ラミ姫は死にかけていた。
大きな葉っぱをかぶった青い髪の妖精が素早く走ってきた。
ラミは意識が薄れていた。
「テシエス...... 必ず勝つ。」
「しっかりしろ。」
青い髪の妖精がちょうど持っていた魔法の薬をラミに飲ませた。
そうしてラミは体が治療されると同時に長生きする体を得るようになったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます