第24話 - ばか王子と執着姫
数日後。
テシエス一行はある森にたどり着いた。
森の入り口は暗い木々で塞がれていた。
陰気な雰囲気に馬たちが驚いて前足を上げて興奮した。
セルフェは馬の首を撫でて興奮を静めた。
「テシエス様、この森、かなり陰気ですね、必ずここを通らなければなりませんか?」
「うん。この道は近道だよ。 前はこんな森がなかったけど、いつできたの?」
ロンド王子は剣を取り出して叫んだ。
「どんな魔物が襲いかかってもすべてやっつけるぞ! 早く行きましょう。」
と馬を駆って森に入った。
ラミは驚いて叫んだ。
「いや、あのバカ王子が? むやみに飛び込むなんて? 」
他の人たちも後に続いた。
ところが、森に不思議な魔法がかかっていて、一行は何時間も道に迷った。
「そうだね、なんでむやみに飛び跳ねるの? バカ王子。」
ラミは王子を責めた。
「いや、執着姫。私が知っているわけでもないでしょう?」
ロンド王子は平然と打ち返した。
「何だって?」
的を射たラミ姫が怒って王子に飛びついた。
セルフェは2人を止めた。
「やめなさい。二人とも。こんなところで喧嘩したらどうするんですか?」
「いったいこの森は何だ? 誰かが何かを隠すために作った。 私の魔法で起こそうとしても到底目覚めることができない。 それなら、私の本当の力を見せてあげよう。」
馬から降りたテシエスは目を見開いた。
森を覆う眩しい黄金の光。
黒くしていた木林が消え、日差しが照りつけ、一行の前に白い大理石で建てられた神殿が雄大な姿を現した。
テシエスはにっこりと笑った。
「今になって森がなくなったね。 おっと、道に迷って他の所にあまりにも来てしまった。ところで、ここにこんな神殿があったんだ。誰がなぜこの神殿をそのように隠そうとしたのか? とにかく入ってみよう。」
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