第23話 - シャイルン王国に何が?

翌朝。

ロンド王子とラミ姫、そしておばさんと幼いグアナラまで早く起きたことにテシエスは少し不思議に思ったが、自ら起きたことを幸いに思い、王子と姫に故郷で何かが起こったようなので急いで出発しようと言った。


ロンド王子は心配そうな顔で出発準備を急いだ。


「故郷に何かあるようだなんて大変だね。 早く出発しないと。」


「神と似た種族であるシャイルンの王様だが、大したことはないだろう。 あまり心配しないで。 テシエス。」


ラミは馬の重い鎧を脱いで床にどっかりと置いた。

ラミの話を聞いているテシエスの目つきは真剣だった。


「私の感じは間違っていない。 故郷に何かあった。」


「私は準備が終わりました。 ところで、ラミ姫はなぜ馬の鎧を脱ぐの?」


セルフェの質問に姫はぶっきらぼうに答えた。


「空気読めないね。 重い鎧のせいで速く走ることができないじゃないか。」


姫は鎧をおばさんとグアナラの前に置きながら言った。


「おばさん。この鎧、特殊な金属で作ったものです。 商人に売ると、たくさんのお金を受け取ることができます。 一晩寝かせてくれたことに対する感謝の気持ちで差し上げるんです。」


おばさんは笑いながらうなずいた。


「クララララ。(ありがたいなんて。)」


グアナラは馬に乗ったセルフェに近づき、手を差し伸べた。

セルフェも子供の手を握った。

グアナラが握った手を振りながらにこっと笑った。


「グアナラクックックルロポンギ。」


「うん、知ってるよ。 君の名前を言ってるんだよね? ところで、グアナラ、私の名前覚えてる?」


前歯が2本も抜けたが、かわいい顔のグアナラが大声で叫んだ。


「カルペ。(セルフェ。)」


セルフェはグアナラがとても可愛かった。


「ハハハ。そう、カルペだよ。」


グアナラは首を横に振りながら叫んだ。


「ピアピア。カルペ。(いや、セルフェだから。)」


「そう、カルペ。グアナラ。 元気でね。」


「カルペ。カルペ。(セルフェ、セルフェだから。)」


セルフェは笑いながら手を振った。

おばさんとグアナラに見送られ、一行は小屋を出た。

二人は一行が見えなくなるまで手を振った。

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