第22話 - 夜空の下でテシエス様と一緒に
テシエスはそこに立っていた。
毛量の多い空色の髪を一つに編んで伸ばし、白いパジャマの上に赤いショールを巻いて立っている彼女の姿はとても美しかった。
テシエスを見た瞬間、セルフェは喜びと動悸を同時に感じたが、闇によって赤くなった頬がばれなかったのがとても幸いだった。
「テシエス様。 眠れませんか? 私も眠れなくて星を見ていました。」
テシエスはセルフェの隣に並んで座った。
「うん。ところで、セルフェ。 しきりに故郷が気になる。 何かが心配になる。」
テシエスの顔は暗く見えた。
「何かあったんですか?」
「故郷に何かが起こったに違いない。 何度も不安になる。」
「ただの感じかもしれません。」
「私は神が特別に創造した存在だ。 どんな理由で作られたのかは分からないが、神は私を創造し、神に近い存在であるシャイルン族の王であるお父に任せた。 お父は私をとても大切に育ててくれた。 お父さんに何かあったら耐えられないよ。」
「テシエス様。 心配しないでください。どんなことがあってもテシエス様を必ず守ってあげます。」
「本当にありがとう。 セルフェ。」
そっと微笑むテシエス。
表情を見ると少し心配になったようだった。
テシエスは星を見つめ,セルフェは横顔をちらりと見た。
胸がどきどきするセルフェ。
「テシエス様。 私が必ず守ってあげます。 私はテシエス様を離れません。」
セルフェは固く誓った。
彼らを見守る人たちがいた。
彼らが互いに見ているとは知らなかったが、ロンド王子は少し開いたドアの隙間から、ラミは窓越しにおばさんとグアナラは彼らの部屋から外を眺めていた。
おばさんは笑いながらグアナラにささやいた。
「クルレレパギレオ? (あの少年があの少女が好きなんだよね。) 」
外を眺めていたグアナラがうなずいた。
「カルペ、ドゥギルダオ。 (セルフェ、そうみたいです。)」
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