第17話 - 実は人狼が彼女を好きなんだって
ドカン!
デュタワーは一番上の階から崩壊し始め,すぐにネットガルト王国で最も雄大だったタワーはあっという間に崩壊した。
ものすごいほこりと煙と破片が夜明けの空を曇らせた。
ガタガタという音がして、がれきの中で白い光に包まれたセルフェが姿を現した。
セルフェはロンド王子の手をしっかり握っていた。
「王子様!大丈夫ですか?」
「ごほん!ごほん!」
セルフェと同様に白い光で覆われているロンド王子が咳をしながら残骸の中でほこりを払いながら立ち上がった。
「セルフェ。ありがとう。 君が魔法で僕を守ってくれたんだ。」
「テシエス様に魔法を教わったおかげです。」
保護膜はセルフェとロンド王子からそっと消えた。
「テシエス様はどこにいらっしゃるの?」
周辺には崩れたデュタワーの残骸が積まれていただけで、何も見えなかった。
ロンド王子とセルフェは廃墟の上を注意深く歩いた。
ロンド王子は叫んだ。
「セルフェ!あそこを見て!」
セルフェは素早く走った。
ロンド王子とセルフェは下を見下ろした。
イェニは壊れた建物の上に座り,ラミ姫とテシエスの対決を見ていた。
イェニは彼らを見て微笑んで言った。
「もう決着がつくよ。 ああ、私がテシエスをやっつけることができなかったから、伝説のオオカミの首はもう終わりだね。」
セルフェは言った。
「そのオオカミの人工呼吸はそのまま忘れてもいいんじゃないかな? ただの人工呼吸だよ。」
「それをどうやって忘れるの? 伝説のオオカミとキスしたからといって誰も私と結婚しようともしないんだよ。 探して問い詰めないと。」
隣で聞いていたロンド王子が言った。
「伝説のオオカミとキスしたって? あなたが?ちょっと待って、どこかで聞いたことあるじゃないですか。」
ロンド王子の頭の中にきらきらと明かりがついた。
「私はリルド王国のロンド王子です。 伝説や神話を探して旅行するのが好きです。 師匠からもたくさんの伝説を聞きましたが、その中に100年ごとに真実の愛を求めて人間界に伝わる伝説の狼についてのものもありました。」
イェニは目が丸くなって聞いていた。
「そのオオカミがいつか溺れた女性を救い、行方をくらましたが、再び現れない理由は、その女性を忘れることができないからだそうです。」
イェニがぱっと立ち上がった。
「それは本当ですか? ロンド王子様! 早くもっと話してみてください。」
「100年ごとに人間界に降りてくるのが習慣だが、消えた理由は彼女に惚れるが、その習慣を破ってはいけないから忘れようと行方をくらましたが、それ以降も彼女を忘れられずにいる。そうですね。そして、彼女はもう年をとって死んでいると思っている。そうなんですね。100年ごとに降ってもいないそうです。 それで、私が師匠にこう言いました。 「本当に切ない恋の物語ですね」と。」
セルフェは笑顔で「まだ信じられない」という表情のイェニの肩をつかんで振った。
「ハハ、よかったね。 イェニ。早くオオカミを探して行ってみて。 君がまだ生きているか知らないじゃないか。 ところで、あなたはどうやって今まで生きているの? テシエス様が君の話を聞いたのが500年前だと言ったのに。」
「私は竜族だからだよ。」
「そうなんだ。」
「伝説のオオカミは東の一番高い山に住んでいると聞きました。」
「ありがとう、二人とも。 テシエスとラミの決着を見た後、早く行ってみます。」
「やあっ!」
ラミ姫はテシエスに向かって剣を振り回し、テシエスは指一本つけずに閃光のように輝く目つきだけでその剣を防いだ。
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