第14話 - テシエス、ついに王子を救出する

テシエスはつぶやいた。


「危険な気運が感じられる剣だよ。 ラミは昔から魔法に対抗する科学兵器を作ることに長けていた。 やっぱり科学の王国の王女らしい。 しかし、結局はそれらの武器は役に立たなかった。」


ラミは地面に刺さっていた剣を力いっぱい抜いた。


ひーん!


あっという間にテシエスの前をかすめるラミの剣。

彼女の口元には卑劣な笑みが絶えなかった。

彼女はさっと身を投げ,いつの間にかセルフェの後ろに着地した。

ラミは微笑んで振り返った。

突然、セルフェの左脇からパッ!と赤い血が噴き出した。


「うわっ!」


セルフェが倒れ,顔が白くなったテシエスが走った。


「セルフェ! セルフェ! 」


ロンド王子は鎖を引っ張りながら叫んだ。


「あんな卑怯な!」


テシエスはすぐにセルフェの傷に最高の回復魔法をかけた。

傷が深くて早く治らなかった。

赤い血が床に広がった。

五色きらめく涙を流すテシエス。


「セルフェ!ごめんね! 私が油断した。 君を守るべきだったのに.......」


ひどい苦痛にもかかわらず、セルフェは目をぎゅっと閉じて小さな音さえ出さなかった。

テシエスは笑顔のラミを激しく撃った。


「どうしたの?ああ、今になって戦う気になったみたいだね。」


傷が回復したが、気が曇ったセルフェ。

テシエスはセルフェを胸にしっかりと抱いた。

セルフェは小さな声で言った。


「テシエス様……」


「いつまでそうしているの? 早くかかってこい。」


その時、ラミの後ろに赤く燃える目をしたイェニが果物かごを持って静かに現れた。


どん!


かごでラミの頭をたたきつけた。

ラミ姫は倒れてイェニが驚くテシエスにウィンクをしながら笑った。


「心配しないで。死んではいないから。 テシエス。」


「この人間が今?」


ラミ姫は立ち上がり,イェニの胸ぐらをつかんで叫んだ。


「こんな体力があるのは相変わらずだね。 バカみたいに青い髪の妖精に騙されて500年も寝ていたのにさ。 お前の手段と方法を選ばない性格も変わってないんだな。 」


イェニはラミの手を振り切って言った。


「誰がバカだと言うの? 君ならその状況にだまされないと思う?」


「あなたが先に私にテシエスをなくしてくれと頼んで裏切ったくせにそんなに口数が多いの?」


「私が自分でやってもいいのに、あなたに頼んだのは目が覚めたテシエスの力がどれくらいなのか試してみようということだよ。」


彼らの口論は終わることを知らなかった。

セルフェを柱にもたれかかって,テシエスはロンド王子のところに走った。


「王子様!」


「テシエス!」


魔法が接近できないネットガルト王国の科学が作り出した鎖だった。

しかし、テシエスの無敵の黄金色の瞳の前では何の役にも立たなかった。

テシエスが眺める鎖ごとにあっという間に溶けて床に流れてしまった。

ロンド王子は拘束から解放されるとすぐにテシエスを抱き締めながら叫んだ。


「おお!テシエス! 君をどれだけ待っていたのか分からないよ!」


「王子様!無事でよかったです。」


「テシエス、もうあなたと絶対に別れません。 ところで、青い髪の妖精のいたずらであなたとあの姫が500年間眠っていたというのは本当ですか? 世の中を救う冒険というのも彼女のいたずらなの?」


「はい、青い髪の妖精のいたずらに私たちが巻き込まれたんです。 」


イェニと口論していたラミ姫は、仲良く話をする王子とテシエスを見た。

イエニを押しのけて剣を振り回すラミ。

彼女はテシエスに飛びついて叫んだ。


「ホホホホ!そんなに簡単にお前の思い通りにはいかないだろう!」


びっくりする王子とテシエス。

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