第12話 小市民な男
あまりの金額の現金にビビり散らかして、辺境伯様のお屋敷から逃げ帰った俺は、リオを連れてその足でスキルショップに行った。
実用的なスキルを手に入れる為だ。
何度か冷やかしに入った事はあるが、今日はスキルを買うのだ!!
店に入るが、「いらっしゃいませ」もない…
ショップ店員は国営の公務員さんださら、商売っ気は薄い、
棚に並べられたスキルの名前と値段を見ていく。
今の予算がコツコツ貯めた分と、さっきの猪肉代と合わせて、大金貨四枚と小金貨六枚分くらいだ、つまり現金で約四百六十万円程持っている事になる。
キャッシュでハイブリッドカーが買える勢いだ。
手が震える、必要以上にキョロキョロしてしまう。
なんて小市民なんだ…俺は…
棚にある取り扱い可能スキルを眺める、
〈身体強化〉 小金貨五枚
買えるな…
〈索敵〉小金貨六枚
※マップスキルと併用で敵の位置まで分かります。
〈マップ〉小金貨三枚
しかも、
〈罠感知〉小金貨四枚と〈探索〉小金貨四枚も一緒に成った、
〈サーチ〉スキルセット大金貨一枚と小金貨六枚と大変お値打ちと成っております…小金貨一枚分お得かな…
ん、こんなに買っても未だ余る。
〈クリーン〉小金貨三枚
〈隠密〉大金貨二枚
〈不意打ち〉大金貨一枚と小金貨三枚
…使えそうな攻撃系のスキルは急に高くなるな。
あとは、
〈記録〉一度見たものを正確に思い出せる。※文官の方にオススメ 小金貨七枚
レシピを思い出すのに良さそうだな
よし、
〈身体強化〉をサラと俺の2つで大金貨一枚
〈サーチ〉で大金貨一枚と小金貨六枚
〈クリーン〉小金貨三枚
〈記録〉小金貨七枚
しめて、大金貨三枚と小金貨六枚だな、
手汗でビチョビチョだが、買うぞ!
キャッシュで買う人生最大の買い物かも知れない…。
残りの大金貨一枚分はサラと俺の装備に使う予定だ。
スキルスクロールをアイテムボックスにしまい、町で一番大きな商会に向かう。
近接武器や装備を見て回るが、意外な物を見つけてしまう〈マジックポーチ〉容量はトランクケース3つ分程度で時間停止無しが小金貨七枚
容量が下がるが時間停止付が大金貨一枚
悩んだ末にサラに容量がトランクケース2つ程度で時間停止が在るマジックポーチを買った。
これで、ほぼスカンピンに成ってしまったが悔いはない。
魔法はまた次回にとっておくのだ!
宿屋にもどり、サラとガルの帰りを待つ
夕方に二人が帰ってきたので、
サラに〈身体強化〉のスキルスクロールと、マジックポーチを渡した。
「兄貴、いいんですか?」
と恐縮していたが、
「この間の〈美味しい茸狩り〉分と〈D級〉のお祝いの先渡し分だよ。」
と言ったら、サラは凄く喜んでいた。
サラが風呂に行ったので、俺も自分用のスキルスクロールを使った。
何か自分だけいっぱいスキルを買ったのが少し後ろめたいので、ついコソコソスキルを取得してしまった…。
が、スカンピンに成ったので、明日からの冒険者稼業を頑張らなければヤバい、
宿代もいるし、俺の野望の魔法も諦めてない、
サーチスキルや身体強化の練習も兼ねて〈C級〉の一番の狩り場、〈山岳地帯〉に行こうかな?
どうせ、来週位にサラ達も〈D級〉試験で森で〈タックルボア〉とか、岩場で〈大トカゲ〉とか単品の中型魔物の討伐に行くはずだから俺はついて行けないので、またキャンプだなぁ。
と考えるが、アル事に気が付く、
!ヤバい、キャンプ用の食材も買えないかも知れない…
日帰りで、
ギリギリまでサラ達と近場の獲物を狩りまくるしかないなコリャ…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます